この回には、兎丸が船の階段を上って高みに立ち、「おれは海賊王になる!」と高らかに宣言するシーンがある。「ONE PIECE」のルフィを思わせるようなセリフであり、加藤も「台本を見たときは笑っちゃいました。監督に『いいんですかね?』と聞いたら、思いっきりやっちゃえよと言われて」と振り返った。
「リハーサルのときも松山(ケンイチ)君と二人でゲラゲラ笑い合った。僕が持っていた大河のイメージと違うので面白かった」という加藤に「松山はどんな人?」という質問が投げかけられると、「裏では、うれしそうに子どもの話をする。人のよさが出ていますよね」とその素顔を明かした。
制作統括を担当するプロデューサーの磯智明によると、2月12日放送予定の第6話は「清盛(松山ケンイチ)が時子(深田恭子)と出会う前の青春編のクライマックス」にあたる重要な回とのことで、大河ドラマ史上最大規模となるスケールの大きな瀬戸内海ロケを敢行したという。
清盛と死闘を繰り広げる兎丸は、やがて家来となり、清盛の日宋貿易を軸とした新しい国造りの原動力となる重要人物になるわけだが、そのキャスティングにおいて「棟りょうとして海賊を束ねられる人物は誰か」と考えた磯は、「加藤さんならお笑い界でも若手を束ねているイメージがあり、棟りょうの風格がある」と起用の理由を明かしていた。
(シネマトゥデイ)
■ <加藤浩次>大河「平清盛」戦闘シーンで流血 そのまま「スッキリ!!」に
お笑いタレントの加藤浩次さんと俳優の阿部サダヲさんが9日、東京都内で開催された大河ドラマ「平清盛」(NHK)の第6回「西海の海賊王」(12日放送)の試写会に登場した。戦闘シーンで刀を振り回す加藤さんは「最後に血を流しているけど、自分の血なんですよ。演技というより、本当に痛かった。そのまま『スッキリ!!』(の収録)に行きましたけど」と笑顔で撮影を振り返った。
ドラマは、武士が貴族たちから差別されていた時代、武士の新興勢力・平氏の元で育てられた少年が、瀬戸内海の海賊を束ねて“武士の王”となり、貿易こそがこの国が豊かになる道だと人々に説く……という物語。平清盛(松山ケンイチさん)は白河法皇(伊東四朗さん)の“落胤(らくいん)”で、忠盛(中井貴一さん)が養子にしたという設定で描かれ、第6回では、架空のキャラクターで海賊の兎丸(加藤さん)と清盛らが激突する。阿部さんは、清盛に交易を説き、さまざまな改革を断行する時代の先駆者・信西(高階通憲)役で登場している。
阿部さんは、全長約22メートルの船を用いた大規模な海上ロケによって撮影された第6回の戦闘シーンについて「『パイレーツ・オブ・カリビアン』と『ONE PIECE(ワンピース)』が一緒になったようなすごいエンターテインメント。僕は戦いには参加してないけど」とコメント。加藤さんは、劇中の「オレは海賊王になるぞ」というマンガ「ワンピース」のような自身のセリフについて「(『ワンピース』への意識は)全くないです。ただ、台本を見たとき、笑っちゃいました。大河ドラマでこんなセリフ……って。思い切ってやらしてもらいました」と笑顔で話した。
また、主演の松山さんについて、阿部さんは「清盛になりきっていて、迫力がある。格好よさがあり、気配りもできる」、加藤さんは「根っからの主役だなって気がしますね。うれしそうに子どもの話をすることもある」とそれぞれ絶賛していた。
「平清盛」は総合テレビで毎週日曜午後8時に放送。第6回「西海の海賊王」は12日放送。
(毎日新聞デジタル)
2月12日にNHKでワンピースのコントをやるようです(ぇ
加藤浩次、大河初出演で「海賊王」役
【エッセイ】 海賊続々、自由に行くぜ…アニメも戦隊ヒーローも
宮城県警生活環境課サイバー犯罪対策室と仙台南署は、平成24年1月31日、インターネットオークションサイトを悪用し、権利者に無断で複製したアニメーション作品等の海賊版を販売していた住所不定の無職男性(27歳)を、著作権法違反(海賊版頒布)の疑いで逮捕し、2月2日に仙台地検に送致しました。
男性は、平成23年7月16日ころから8月17日ころまでの間、東映(株)が著作権を有するTVシリーズ「相棒 Season7」(全19話)、東映アニメーション(株)が著作権を有するTVシリーズ用アニメーション「ONE PIECE 8thシーズン ウォーターセブン編 piece.1」ほか7作品、(株)バンダイが著作権を有する「交響詩篇エウレカセブン1」ほか12作品を権利者に無断で複製したDVD-R計57枚を、落札者3名に対し25,750円で販売していました。
(ACCS)● <ONE PIECE人気の理由> 大人も夢中強いメッセージ
本が売れないこの時代に、単行本の初版400万部というから驚きだ。海賊たちの冒険を描いた尾田栄一郎さんの漫画「ONE PIECE(ワンピース)」。3日には最新の65巻が出る。この国民的コミックの人気の秘密に迫った。
主人公は「海賊王になる」のが夢という少年、モンキー・D・ルフィ。悪魔の実を食べたため、全身が自在に伸びる「ゴム人間」だ。伝説の海賊王が残した「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を探し求め、剣術や航海、狙撃などの特技を持った仲間をつくりながら立ちはだかる敵と戦い、成長していく。
97年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載がスタート。10年には57巻が初版300万部で、小説「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」を抜いて出版史上最高を記録。昨年11月に発売された64巻は初版400万部、全巻の累計発行部数は2億5000万部を超える。アニメ放送も99年に始まり、映画もほぼ毎年新作を公開。35以上の国・地域でも出版されている。3月からは初の展覧会も東京都内で開かれる。
「少年ジャンプ」の読者は小中学生が中心だが、「ワンピース」のファンはお父さん、お母さん世代にも広がっている。紀伊国屋書店の調べによると、コミックの購買層の9割は19歳以上。特に20~40代の女性が4割を占める。編集部には「親子で楽しんでいる」という声も届く。「今年で連載15周年を迎えるのに、1巻から最新刊までの全巻が定期的に版を重ねている。こんな作品は極めてまれです」(集英社広報室)
宝探し、仲間、旅……物語の骨格は一見、従来の漫画と変わらない。どこが違うのか。「SOSには『絶対に』応えるなど、仲間とのつながりを非常に大事にしている。さらに登場人物のセリフは強いメッセージ性を持ち、大人の鑑賞にも堪えうる。それらが、これまでの漫画とは異なるところですね」。そう語るのは「ルフィの仲間力」の著者で関西大教授(ネットワーク分析)の安田雪さん(48)だ。例えば、行動を共にしながらもなかなか心を開かなかった仲間が「助けて……」と涙を見せるシーンがある。それに対し、ルフィは「当たり前だ!」と叫ぶ。
名ゼリフを集めた「ワンピース ストロング・ワーズ」も出版され、思想家の内田樹さん(61)が<二一世紀日本が生み出した一種の「聖書のようなもの」だと言っても決して誇張ではない>と解説を寄せている。
それだけではない。「仲間同士のつながり方も、状況に応じてリーダーが代わるフラットな関係。一致団結して頑張れとボスが言うような昭和の体育会系的メンタリティーとは、全く違うものです」と安田さん。
それにしても、メガヒットが生まれにくいご時世に、これほどの支持を得ているのはなぜなのか。「『ワンピース世代』の反乱、『ガンダム世代』の憂鬱」の著者で経営コンサルタントの鈴木貴博さん(49)は「今は雇用、社会保障、安全など信じられていたものが崩れている時代。だからこそ困難に向き合いながらも自分を信じ、仲間を信じて、自信を持って前に進んでいく主人公たちの生きざまが人々の心に刺さっているのではないか」と分析する。
一方、安田さんは「こういう時こそ一緒に夢を見たり、何かを成し遂げる仲間が大切だと、誰もが切に感じている。この作品には、課題を解決するヒントがあり、上の世代が若い世代を理解するための『共通言語』になりうる」と話す。
さて、今からでも全巻制覇の「大航海」に出るべきか--。
(毎日jp 著:大槻英二)