今回は外国人のためにワンピースの設定で日本人にしか分からないネタをご紹介しますよ。
しかし、日本語である。
セリフの言い回しや、ギャグ、ダジャレ、漢字の当て字などは翻訳されてしまいますので、キャラ設定や世界観で日本人にしかわからないネタを取り上げたいと思います。海軍三大将のモデルが日本の俳優がモデルであることはSBSで書かれていまして、これは外国語版でも翻訳されているのではないかと思います。
日本人にしか分からず、かつ確証があるためわざわざSBSで確認する必要性がないネタで、何がいいかなと考えたところ、こいつ↓が浮かび上がりました。
戦桃丸(せんとうまる)
戦桃丸のモデルは日本人なら見た瞬間にわかります。それは
金太郎(きんたろう)です。
鉞(まさかり)を担ぎ、おかっぱ頭に、赤い腹掛けを着た肉つきのいい体。
「金太郎」は
日本の童謡で、日本人にはとても馴染みの深いキャラクターです。
♪
鉞担いで 金太郎 (まさかりかついで きんたろう)
熊に跨り お馬の稽古(くまにまたがり おうまのけいこ)
ハイシ ドウドウ ハイドウドウ
ハイシ ドウドウ ハイドウドウ
♪
熊 = バーソロミュー・くま
どうしてパシフィスタの指揮官である戦桃丸のモデルが金太郎なのか、これで理解出来ると思います。
ここからはもっとディープな話になります。
「金太郎」自体は平安時代、源頼光の家臣である
坂田金時(幼名:金太郎)の幼少期がモデルとなっています。ちなみに『銀魂』の坂田銀時はこれのモジリです。彼には嘘かホントか多くの伝説が存在し、幼少期は
熊と相撲をとっていたそうです。
足空独行(あしがらどっこい)
戦桃丸の”
足空独行”は腰を割った体勢で、覇気をまとった掌を前に突き出す技です。その様子は相撲の張り手そのものですね。
♪
足柄山の 山奥で (あしがらやまの やまおくで)
獣集めて 相撲の稽古 (けだものあつめて すもうのけいこ)
ハッケ ヨイヨイ のこった
ハッケ ヨイヨイ のこった
♪
金太郎は
足柄(あしがら)山で育ち、そこで熊と相撲をとっていたそうです。そして相撲の四股踏みの時の掛け声が「
どっこいしょー」ですよね。合わせて足空独行(
あしがらどっこい)というわけです。また、戦桃丸の後ろについている飾り綱は
横綱(大相撲最高番付)の
化粧回しの綱によく似ています。
金太郎の場合は「金」の字ですが、戦桃丸の腰掛けには家紋のような模様が入っています。真ん中の模様はよく知りませんが、その周りの勾玉が3つ並んだデザインは「
三ツ巴」と言います。
和太鼓にはなぜか「三つ巴」がよくデザインされています。家紋が入った太鼓は家紋太鼓というらしいのですが、なぜか「三つ巴」のイメージです。
エネルの太鼓も「三つ巴」
腹掛けに「三つ巴」・・・つまり何が言いたいかというと
腹太鼓になっているということですw 微妙なギャグですねw
さてさて、三大将の話にちょっと戻りますが、海軍三大将は青キジ(あおきじ)、黄猿(キザル)、赤犬(アカイヌ)と判明した際、多くの日本人が連想したのは「
桃太郎」です。桃太郎も金太郎と同じく、有名な日本の昔話です。桃から生まれた桃太郎は
雉、
猿、
犬を従えて鬼を退治するという物語なのですが、三大将の上司にあたる総帥センゴクからは桃太郎のテイストは一切感じられません。
そして、黄猿の部下、戦桃丸に「桃」の字が!
猿の部下になった桃太郎・・・そんな皮肉があったりなかったり。。
ただ、少なくとも戦桃丸(せんとうまる)の名前の意図は、
相撲の四股名っぽい名前にしていることであり、戦闘丸(せんとうまる)とはせず(戦闘竜という四股名は実在)、「闘」を「桃」に変えているのは日本昔話テイストを入れるためではないかと思ったりするわけです。そもそも翻訳されてしまっているので、漢字ネタは外国人にはさっぱり分かりませんねw
以上で外国人向け(笑)日本人にしか分からないワンピースネタ講座はおしまいです。
日本人でも気づいていないネタがあったのではないでしょうか?
正直に挙手!ノ