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―遥か昔、「D」は国王一族の家系で、全世界を平和に治めていた。その王国に対して敵対組織が侵略を開始、世界は戦争状態に陥った。
王国は戦争を回避する目的で人工海流による防護壁(プルトン)を発明。一時的に兵力の侵入の阻止に成功した。敵対組織はこれに対抗して科学を結集し、「悪魔の実」を発明。敵対組織は王国侵入に成功、市民らを虐殺して世界の支配権を手にした。
組織は「世界政府」と名乗り、歴史を改変して侵略を合理化した。滅亡した王国の遺跡は歴史の証拠となり得る為、プルトンを強化し、変異海流(グランドライン)によって遺跡を閉じ込めた。一方で僅かに生き残ったDの人々が、侵略や兵器の真実を伝える為に世界各地を転々としながら石版に文字を刻んだ(ポ-ネグリフ)。
そして長い月日が経ち、Dの子孫であるゴールド・D・ロジャー(海賊王)が王国の残骸、兵器を発見し、歴史の真実をついに把握。彼は歴史隠蔽の為に世界政府から処刑されるが、その直前に「海流兵器を止めて、再び海で全世界を繋げてくれ」という願いを込め、「この世の全てを置いてきた」と言葉を投げかける。
それから数十年を経て、ついに少年たちが歴史の真実をその手に掴み、世界政府を打倒する。海で再び繋がった全ての世界。こうして世界は、すべてがひとつにまとまった(One Piece)。
(日刊テラフォー)
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これが現在最も説得力のある説だそうです。
※これは第三者がまとめたものなので、ここは違う等の主張があるかと思いますが、勘弁してください。
「4つの海がつながり世界が一つになる」ことが”ONE PIECE”とは確かにうまくできたストーリーですね。しかし、疑問符がつくものや飛躍しすぎた予想にはアンダーラインを引きました。
それでは早速、茶々入れていきまーすw
「Dは国王一族の家系で、全世界を平和に治めていた」
国王の一族かどうかは分かりませんが、Dの一族が王国国民の血筋であることは私も同意です。ただ、この巨大な王国が全世界を治めていたというのは間違いです。巨大な王国を滅ぼしたのはおそらく世界政府の前身組織、つまり20ヶ国の連合王国です。それら王族の末裔が天竜人になりました。また、空白の百年以前からアラバスタ王国やシャンドラ、リュウグウ王国は存在しており、これらの国は先の20ヶ国ではないので、巨大な王国が繁栄していた時代には王国や都市国家が他にもいくつもあったことが伺えます。あくまでも”巨大な”王国です。
「人工海流による防護壁(プルトン)を発明」「悪魔の実を発明」
古代文明の科学力すげーww
稀代の天才ベガパンクを超える天才がこの時代は何人もいたようです・。・
古代兵器は実際は兵器ではないというのはある程度予想できますが、今はまだなんだかよく分からないものでいいです(今の時代にはプルトンは戦艦と伝えられているようですが)。悪魔の実もなんだか不思議な実でOKです。
「プルトンを強化し、変異海流(グランドライン)によって遺跡を閉じ込めた」
世界政府が奪った古代兵器を使いグランドラインを造ったとのこと。グランドラインが存在している現在は古代兵器が稼働中ということになり、つまり世界政府は古代兵器を保有しているということになります。え?w
また巨大な王国の遺跡がグランドラインという一部の海流の中に全て収まるとは一体どういうことか。。
「生き残ったDの人々が、侵略や兵器の真実を伝える為に世界各地を転々としながら石版に文字を刻んだ(ポーネグリフ)」
しかし、ロビンが見たポーネグリフは全て古代兵器の「在り処」を記すものでした。ポーネグリフは破壊することができない特殊なものです。真実を伝えるためなら、真実を書けばよろしい・。・
「紡ぐ」ことで役割を全うするというポーネグリフ・・・やはり謎です。
現在のところ登場しているポーネグリフの在り処はアラバスタ王国、シャンドラやリュウグウ王国でどれも先の連合国に含まれていない国のため(オハラのポーネグリフはどこにあったものか分からない)、これらの国は巨大な王国の属国・友好国だったという可能性は高いです。プルトンの設計図を受け継いでいたトムさんはリュウグウ王国の出身のようですし、巨大な王国とこれらの国々の関連性は高いようです。しかし、アラバスタ王国とリュウグウ王国は現在、世界政府に加入しており・・・。
「歴史隠蔽の為に世界政府から処刑される」
完全な間違い。レイリーが嘘を言うはずはないのでロジャーは自首です。
「海流兵器を止めて、再び海で全世界を繋げてくれ」
兵器を発見したなら、その場で壊せばよろしい。
「世界は、すべてがひとつにまとまった(One Piece)」
先まで挙げた話には異論があるかと思いますが、「古代兵器によって分断された世界の地形を元に戻す」というのはこの構想の大筋には異論はないでしょう。ひとつながりの大秘宝・ワンピースが「一つにつながった海」を指し、そしてそれはおそらくサンジが夢見る「オールブルー」も指すことになるかと思います。ホント良くできています。
しかし、白ひげは言いました。
―ワンピースは実在する。
これはロジャーの意志を汲んだ嘘の発言かもしれません。ただ、そんなワンピースでルフィは喜ぶでしょうか?それがルフィの本当の夢なら別の話ですが。また、白ひげとロジャーが桜の下で杯を交わすシーンではそんな真実が隠されている様子は窺い知れません。随分と気楽な様子です。
そして、この構想には重大な欠落があります。世界政府の前身組織が巨大な王国を滅ぼさないといけなかった理由が練られていません。そもそも侵略戦争に勝った国が歴史を改変する必要性はあまりありません。勝てば官軍です。どうして改変する必要性があったのか、それはクローバー博士が考えたように「古代兵器よりも巨大な王国の存在と思想こそが脅威」になるからでしょう。五老星のリアクションからこの仮説は正しいようです。その思想が一体何なのか、それは見当も付きません・。・
飛躍した予想というのは私はあまり好きではなく、そういった予想には大抵否定的です。ただし、それを吟味するのは好きです。このことは、実際にこの類のコメントを投稿した方や他の方のコメントレスにまで目を通している真面目な読者は知るところだと思います。
最近巷で噂になっているものに「ジンベエ仲間説」というものがあるらしいです。
この説に一気に火がついたのは64巻の表紙がきっかけとのこと。
ジンベエがあたかも麦わらの一味とも見れる構図になっています。巻タイトルは634話の話タイトル”10万v.s.10”が採用されており、ジンベエがルフィの仲間に勘定されていると確かに思えます。
確かに仲間です。
ただそれだけです(今のところは)。
ルフィと志同じに一緒に戦っているのですからジンベエは”仲間”です。しかし、”船に乗る”かは別問題です。
コミックス表紙はなんの根拠にもなりません。このイラストはギョンコルド広場の戦闘シーンをモチーフにしているだけなのですから。それは、歴代の表紙を見れば一目瞭然です。
その後、仲間になった者もいれば、別れた者、死んだ者・・・。描かれているのはその時、ルフィと共闘した仲間達です。私に言わせれば、「ジンベエ仲間説」は現在のところ希望的観測でしかありません。
私はジンベエが仲間になることを否定しているわけではありません。一味に加われば大歓迎です。
お次はジンベエが仲間になることを考察してみましょうか。
・船での役職
チョッパーは船医、ナミは航海士というように意識的にせよ無意識にせよ、ルフィは船に必要なメンバーを集めてきました。ジンベエが仲間になった時その役職は何になるのでしょう?現在、ラスボス的な存在である黒ひげ海賊団にいて、麦わらの一味に居ない操舵手が有力なようです。舵を握るより実際は海に下りる場面の方が多くなりそうですが・。・
アーロンパークでアーロンと戦ったときのルフィの名言から察することができるように、一味の構成員はルフィが出来ないことを得意とする人材とも考えられます。剣術、航海術、狙撃、医術、考古学、料理、造船技術、楽器演奏、・・・そして嘘をつくことw これをジンベエに当てはめるとルフィが出来ないことは「泳ぐこと」で、ジンベエが得意とすることです。
・キャラクター
9人もいる一味に新たに入るためにはキャラ付けが重要です。ジンベエはルフィの扱いに手馴れており、一味を引っ張る兄貴的な立場である一方、コミカルなリアクションが与えられ、ボケもこなして一味の中に既に溶け込んでいるため、この点は問題ありません。
・ストーリー上の重要性
一味には魚人族がいません。新世界は航海がより一層難しい海であるため魚人の力を借りる場面が多々あるかもしれません。また、魚人ではないと行けない場所があるかも??現在、差別されている魚人族は巨大な王国とは友好的な関係であったことが推察されるため、魚人族が鍵という場面があるかもしれません。ロジャー海賊団には魚人族は描かれてはいませんが。
・戦闘力
申し分ありません。しかし、懸賞金は4億超えでルフィの懸賞金を上回っており、ややチート感があります。もし、レイリーが仲間になるとなれば皆納得できないと思います。そんな感じです。ゾロが一味のナンバー3になってしまうのも腑に落ちません。
・夢
麦わらの一味はそれぞれ夢を持っています。ジンベエの夢はなんでしょうか。魚人族と人間がわかり合うこと?ジンベエ自身が心から望む夢ではないですが、オトヒメの意志を継いでとは考えられます。しかし、その夢がサニー号に乗って達成できるとは普通考えないでしょう。
・船に乗る理由
ありません(今のところ)。ジンベエは魚人島を離れ元「魚人海賊団」の者達と行動を共にしていたようです。七武海から外されたため海軍から追われる身になった彼らをジンベエは守っていく義理があるような気がします。また、ルフィたちと行動を共にするより、リュウグウ王国を影ながら見守っていく親分的な立場があっていると思います。
さぁ、どうでしょう?ジンベエは仲間になるでしょうか。私には仲間になるような根拠はほとんど無いように思えます(今のところ)。ルフィ的な直感がそう感じさせています。
さて、私自身、予想はしますが一応根拠はしっかりしているつもりです。根拠がない大胆な予想はあまりしないことにしています。確かに予想することは楽しいです。しかし、弊害もあります。
大胆な予想をしてしまうと、大抵は予想した通りになって欲しいという心理が働くものです。結果として希望的観測でストーリーを読むことになり、予想通りにならなければ残念に感じ、予想通りになれば「やっぱりね」と驚きは薄くなります。つまりONE PIECEを存分に楽しむことが出来ず、損をしているのです。
一話一話に一喜一憂し、予想は近未来的なことに留める。それが私流のONE PIECEの読み方。「最新話」の感想はそのようになるよう努めているのですが、どうでしょうか・。・ 私はそれがいいと思います。
SOREGA I・I・Y・O!