バンプレスト プライズ SCultures 造形王頂上決戦 vol.1 ナミ のレビューです。
自立可能、高さ15センチ
空島編のナミです。原型師はATUMIさん(女性)。
第1回造形王頂上決戦についての詳細は造形王の記事を参照してください。原型師をフィーチャーしたバンプレストの新ブランド「
SCultures」は、造形王のような造形師の腕を競い、かつプライズの制作過程をアピールする大会型イベント(バンプレストフィギュアコロシアム)の専用ブランドとなっています。
【原型師=出場選手!?】 原型師の大会 『造形王頂上決戦』
造形王頂上決戦 予選開始
造形王頂上決戦 予選結果
【TVレポート】 第一回造形王頂上決戦 決勝大会 【ジャンプフェスタ'12】
顔アップ
左上:似てない
中上:似てない
右上:似てない
左下:似てない
中下:
似てる 右下:
似てる
目と眉はプリント。基本的に似ていませんが、
見る角度によっては似ています。一番違和感を感じるのは「
への字の大きな口」でしょうか。眉毛と目が離れており、鼻は細すぎです。鼻と口の欠点は横側から見ると緩和されますが、右側から見るとマツゲがなくなってしまうので左側から見ると一番マシというわけです。
下の角度から見た場合(画像:上段)に比べ、上の角度から見た場合(画像)の方が似ています。ナミのフィギュアはどこが似てる似ていないと指摘するのは難しいですが、このナミはやはり口元が決定的だったようです。
ごん太な前髪はもう少し先細くして欲しかったところ。ビーズっぽいヘアゴムは原作に忠実です。
そして、似てる似てないをとやかく言う以前に、このナミには
決定的なミスがあります。
もう分かっていますよね?
そうです。このナミには
タトゥーがありません。
しかも、これは工場でのプリントミスというわけではなく、彩色原型の段階からタトゥーは存在せず、パッケージの写真にもタトゥーは確認できないことから、
無いのが仕様という可笑しなことになっています。なぜ製品化までに誰も気づかなかったか・・・バンプレストよ。
私はこの事は知っての上で手に入れましたが、気づかずにクレーンで大金掛けて獲ったという方は悲惨です。パッケージにタトゥーがついていれば文句の言い様はありますが、元々パッケージにすらついていませんから不良品ではありません。知らぬが仏ですねw
改めて「無い」ですね・。・
天候棒(クリマ・タクト)
旧型の天候棒。原作では省略されることが多々ある噴出口がしっかり造形されています。この天候棒は取扱い注意で、雑に扱うと
折れます。というか、私は折りましたw
この天候棒は下から2番目と3番目のタクトの繋ぎ目部分(画像右の右手の近く)だけがなぜか他の繋ぎ目部分より細くなっており、ちょっと圧力がかかると簡単に折れてしまうのです。箱から取り出したとき、曲がり癖がついてるなと思い直そうとしたら「パキッ」という具合です。
しかし折ってしまっても、天候棒はABS製なので(本体はPVC製)、普通の接着剤で修復可能です。
尾田絵の女性キャラにしては、ややなで肩な気がしますが、
華奢でいてメリハリのあるプロポーションはよく再現されています。背中のブラ紐部分には分割があり、背中の肉と紐の造形が不自然になっているのですが、画像ではイマイチ伝わりませんね・。・
麦わら帽子
ルフィから預かった麦わら帽子。空島編のナミのフィギュアは既にありますが、この
萌えスタイルが立体化されたのは初めてです(たぶん)。
台座
台座は
黒のクリアパーツ。裏面から文字が彫られ、表から見ると「造形王頂上決戦」の文字が浮かび上がる洒落た仕様になっています。同じく黒(不透明)の楕円形である「THE GRANDLINE」シリーズよりはデザイン性が良くなっていますが、楕円の長径はより長くなって無駄にでかいです。
折角の洒落たデザインですが、色が黒いこともあり普通に置くと光が透過せず、文字がほとんど見えないため、ただの黒い台座になってしまいます。したがって飾るなら、ガラスの上が最適です。
さて、顔は仏頂面であまり似ておらず、タトゥーがないこのナミの取扱いですが、
プリティな後ろ姿に価値を見出せば何ら問題ありません。
後ろ向きで飾ればOKです。
ZEROエネル(発売未定)があれば、一緒に飾るのにちょうどいいかもしれません。↓画像右側にエネルをイメージ。
以上、造形王ナミのレビューでした。
一言で言うと
フィギュアーツZEROクオリティ。樹脂肌にアイプリントは基本として、サイズ感や塗装の質感、細身の造形やボテッとした髪の毛はどうしてもZEROを彷彿させます。
顔は角度によって似ていたり似ていなかったり。そして、ナミフィギュアとして致命的な欠陥は
タトゥーが無いことでしょう。それだけで、SCultureのキャッチフレーズ「
どこまでも造形美にこだわり抜き、どこまでもキャラクターの魅力を引き出す」が完全に(笑)状態になってしまっています。
しかし、このフィギュアの
真の魅力は後ろ姿にあり、というわけで後ろ向きに飾っていればタトゥーが無いことや顔が似ていないのは目に入らないので気になりません(ミラー背面のコレクションケースはアウトですがw)。実際のところ、この内股と腰のひねりが入ったような立ち姿は、原作においてエネルと対峙した際に描かれていないのですが(おそらく連載を通して描かれてはいない)、カワイイから許すといった感じです・。・
造形王に参加した原型を今後、商品化していくことになるSCulturesですが、今のところ商品化されている分を見るかぎり
原型からの劣化はそれほど感じず(寧ろ成型が整って良くなっているケースも)、その点は信用できるブランドかもしれません。造形と塗装がより細かい作品は後々に登場するので、その時に真価が問われるといったところです。