メガハウス DESKTOP REAL McCOY ONE PIECE 03 のレビューです。
全高22センチ
デスクトップ・リアル・マッコイは(今のところ)画集『COLOR WALK』収録イラストをモチーフにした
ジオラマフィギュアシリーズです。シリーズ第3弾は飛び出す絵本「
GRAND PAPER ADVENTURE 3D」のために描き下ろされた表紙イラスト(「COLOR WALK 5」収録)の立体化。縞々のドラゴンの背に乗るルフィ、ウソップ、ゾロに加え、空を飛ぶ鳥や背景までもが再現されています。
フィギュアをやや上から見下ろすと、イラストと
ほぼ一致します。ルフィ、ウソップ、ゾロの3人が視界に入るような角度だとルフィとドラゴンの目線が正面を向かず、目線を合わせるとウソップがルフィの後ろに隠れてしまうため、完全一致とはいきません。というか、イラスト通りの位置にウソップがいると本来ならずり落ちてしまいそうなものですw
台座
台座は背景をモチーフにした盃型のデザイン。空と海が塗られた凹面に雲が立体造形されています。
斬新!
台座素材は全てABS(たぶん)
フィギュア本体
表紙イラストで見えないドラゴンの後ろ姿は裏表紙イラストに描かれています。
本体素材はPVCとABS。どこがPVCでどこがABSと適確に言及するのは難しいのですが(つまり、それほど
違和感がない)、基本的にPVCでは強度が足りない要所にABSが使用されています。少なくとも、
頭部と四肢を除くドラゴンのボディ、ウソップの右腕の一部と海賊旗はABS製のようです。ドラゴンの中身は空洞らしく、フィギュアは重そうな見た目に反して随分軽いです。
ドラゴンの翼は組み立て式で本体に挿し込む仕様です。
この個体は
左右いずれも填まり具合が悪く、右翼は途中までしかダボが入らず、左翼はしっかり入りますが填まりは緩いです。右翼については填まらず落ちてしまうのが問題なので、ダボを削り緩くした状態で接着剤で固定しました。ABS製なので市販の瞬間接着剤でしっかり接着可能です。
本体はドラゴンについている3個のダボで台座の雲とダボ接着する仕様です。うち2箇所はABS同士のためか摩擦が小さく、
接着は緩いです。今のところ接着はしていませんが、飾ってるうちに勝手に外れることがあれば、この箇所も接着してしまうつもりです。
ドラゴン
まさに「飛び出す絵本」から
そのまま飛び出して来たような再現度です。頭部はPVC製、首(耳の後ろの赤縞)から下はABS製ですが、
塗装や質感は違和感なく仕上げられています。
口の中はなぜか妙にリアルで、
舌と
口蓋が造形されています。ただし、前歯が奇数なのは発生学的に非リアル。竜が空想上の生物という証拠です(は?w
この個体は鼻の穴(右)の塗装が汚れています。
ルフィ
眉毛と口角が鋭すぎる気はしますが、全体の顔のバランスは悪くありません。しかし、帽子の被り方は奇妙ですw
ウソップ
胸筋隆々のウソップですw
顔はバランスが良く、楽しそうな表情がいいですね。この目の形はワンピキャラではしばしば描かれるものですが、立体物となっているものは少ない気がします。たぶん貴重。
イラストでは肩掛け部分(?)のみしか描かれていませんが、このフィギュアではオーバーオールを上だけ脱いだコスチュームとなっています。また、イラストで”もこもこ”に描かれている上着を再現するため、上着はざらざらした質感で仕上げられています(←ルフィの上着と比較すると分かりやすい)。
海賊旗
旗はABS製。ドクロマークはプリント。
装飾の造り込みや塗装は細やかです。イラストに描かれている紐もしっかり造形されていますが、残念なことに正面からは見えない格好になっています。
ゾロ
ゾロはパースの都合か、ルフィとウソップより一回り小さく造られています。
顔・髪はバランス悪くて、似ていません。
イラストでは和道一文字のみしか見えませんが、右腰に帯刀していても良かった気がします。
鳥
翼の先でドラゴンとダボ接着しています。こちらは填め込みがしっかりしています。
以上、McCOY03のレビューでした。
フィギュア本体にも
ABSが多用されているのは意外でしたが、PVCとの境目が分からないほど塗装・質感に違和感はなく、うまく融合しています。
キャラクター自体はフィギュアーツZEROやスタイリング程度のサイズで、クオリティもそれと大差ありません。顔はゾロを除けばよく似ており、イラストの再現度は高いです。とは言っても、パーツごとで評価すると定価1万3千円を出して満足感が得られるような代物では決してありません(定価で買っている人は稀でしょうけどw)。
このフィギュアで評価したいのは、
見た目の面白さに尽きるのです。元イラストと一致する正面から見るも良し、横から見るも良し、斜めから見るも良し、下から見上げるも良し。縞々模様でずんぐり体型のドラゴンの視覚的な面白さはさることながら、空に浮いているように見え、かつ奥行きがあるこの構図はずっと見ていても飽きない気がします。背景と一体化した台座がホントいい仕事しています。
奥行きが24センチもあるこの飛び出してくる立体感(フィギュアなので立体なわけですが)というものは、写真では伝わりきれず、やはり
実際に手にとってみないと分からないものかもしれません。是非、手に入れてもらって確認して欲しいところですが、やはり価格がネックですねw
私自身、今回はフィギュアとイラストがマッチしたこれぞという完成度だったので購入しましたが、シリーズの品質自体は価格に見合っていないと思います。これに負けないぐらいの面白デザインフィギュアが登場したら、また買い増すよ。
小さな翼、一本角、縞模様のずんぐり胴体、耳がある竜 【イラストにルーツあり】
【フィギュア】 D.P.C.F-DX クロコダイル サムライVer. 【レビュー】
【フィギュア】 D.P.C.F ビビ パイレーツVer. 【レビュー】
【フィギュア】 POPジュエリー・ボニー 【レビュー】
【フィギュア】 キャラバンク フランキー将軍 【レビュー】