海外のアジア7カ国(タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピン、中国、インド)を対象に行われた「
人気アニメ調査(特撮を含む)」のご紹介。
この調査は広告代理店のアサツーディ・ケイ(ADK)が2011年~2012年に行った「アジア7カ国生活総合調査」に基づき、各国で
20~59歳までの1000人を対象にして、
0~12歳の子どもがいる場合にはその子どもにも質問をしています。そのため、
アニメの主な視聴者層であるはずの10代(13歳~19歳)が調査対象に入っていないことに注意。
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タイ
左)20~59歳 右)0~12歳
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7カ国の中で最も日本アニメが支持されている。
・「アニメが好きで日本語を習った」という若いタイ人が少なくないらしい。
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『ドラえもん』は1983年から放送されおり、「国民的アニメ」となっている。
・自国(タイ)製アニメはほとんどない。
・ワンピース5%(大人層)、6%(子ども層)。
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インドネシア
左)20~59歳 右)0~12歳
・イスラム文化を教える幼児向け知育アニメ『ウピンとイピン』(マレーシア製CGアニメ)
が人気トップ。
※インドネシア国民の4分の3以上はイスラム教徒
・下位は『ミッキーマウス』や『スポンジ・ボブ』、『ドーラといっしょ~』などの米国製アニメと日本アニメが人気を両分。
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マレーシア
・『ドラえもん』がトップで、2位が『ウピンとイピン』になっている以外、インドネシアとランキングはほぼ同じ。
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フィリピン
左)20~59歳 右)0~12歳
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歴史的背景から米国製アニメがランキング上位。
・日本アニメは劣勢だが認知度・人気は高い。
・東映アニメーションフィリピン支社。
・自国(フィリピン)製アニメはほとんどない。
・ワンピース10%(大人層)、4%(子ども層)。
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ベトナム
左)20~59歳 右)0~12歳
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上位は米国製アニメ。
・日本アニメはあまり流通していない。
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日本製アニメで唯一人気が高い『ドラえもん』は1990年代から漫画の翻訳版(※海賊版)が流通していたことが影響。→大人層:
50%、子ども層:6%
・自国(ベトナム)製アニメはない。
・ワンピース4%(大人層)、2%(子ども層)
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インド
左)20~59歳 右)0~12歳
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自国(インド)製アニメ『Chhota Bheem and the Curse of Damyaan』、『The New Adventures of Hanuman』がランクイン。
・米国製、英国製、日本製、インド製が人気を分ける。
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中国
左)20~59歳 右)0~12歳
・
自国(中国)製アニメ『喜羊羊と灰太狼』がトップ。
・大人層では、自国製、日本製、米国製アニメが人気を分けるが、
子ども層では自国製が断トツ。→『大耳朶図図』(中国版の『クレヨンしんちゃん』みたいなもの)、『鎧甲勇士』(特撮戦隊モノ)
・
これは2002年以降の中国政府による国産アニメ産業に対する支援制度、海外アニメの放送規制(ゴールデンタイムにおける海外アニメの放映規制)などが反映か。
・1980年代以降、中国に輸出された日本アニメを見て育った世代は日本アニメ支持している模様。
・ワンピース6%
国策により子ども層(12歳以下)の自国製アニメ支持率が伸びる一方、上海・北京在住の
中学生(12-13歳)以上を対象に行われた「
中国ネットユーザーにおける人気アニメ・キャラクター1~25位」(ボイス情報)を見ると(下図)、状況は異なる。
・自国製アニメはトップではない。
・ネット(ファンサブ動画※違法)を通じて、日本アニメを視聴していると思われる中高生の票が反映か。
・ワンピース68%
参考記事:
海外への外注増加で日本アニメは空洞化するか?
【中国】 ドラゴンボールにワンピースの『ルフィ』が登場していた?と話題に
【中国】 日本のアニメで好きなものは?
中国のマクドナルドでもらえるワンピースの玩具が大人気らしい
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【ニュース】 合法に無料で見られるアニメ、違法ルートで見るのはなぜか 米国のオタクが語る
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