このキャラクター、名前はまだ明かされていないが、着物のようなものを着ていて短髪で盲目。刀の刃を入れた仕込み杖を持っている。漫画の最後のページに顔のアップが出てきて、
「この人の世にゃあ、見たくもねぇウス汚いモンも、たくさんありましょう」
というセリフがあるのだが、ネットでは、「勝新太郎!」「座頭市じゃねぇか!」などと声が上がり、肖像権的にはどうなのか、という疑問が出てきたらしい。そして、
「ワンピース、勝新太郎座頭市に酷似したキャラクターを出したことで連載中断か」
などとネットで騒ぎにもなった。
もっともこれはただの憶測らしい。休載は勝新太郎さんの座頭市キャラを出したことが原因なのか、集英社広報に話を聞いてみたところ、
「そういった事実はありません。あくまで作者の急病が原因で、17号(3月25日発売号)の再開に向け頑張っているところです」
と全面的に否定している。
(J-CASTニュース)
この憶測が広がったのは、「ワンピース、勝新太郎に酷似したキャラクターを出したことで連載中断へ」と題されたスレッドが2chに立ったことが元凶です。書き込みは次の通り。
真実■スクープ
尾田急病じゃなくて、勝新の版権が問題になって
これ以上掲載できなくなってる。
勝新の扱いともう発行してしまった問題を
どう解決するか議論中
もちろんこれは2chクオリティで、ただのスレネタです。ソースはなくデマなのですが、スレッドのアクティブは高く、お決まりに まとめサイトでまとめられ、ツイッターで拡散されており、私の耳にも入っていました。
連載は1週休載後に再開予定であることは、当初から発表されているのに、「中断か」と議論する余地ははじめからありません。これは今月13日の休載発表のタイミングとジャンプ誌面の印刷のスケジュールを考えれば明らかです。詳しくはこちら→「【ニュース】 WJ16号(3/18発売) ONE PIECE休載騒動のまとめ」
そもそも「勝新太郎の”版権”」は問題になるはずもなく、問題になるとすれば「座頭市」の版権です。もし版権元が権利を主張すれば、問題になることはあるかもしれません。しかし、もしそうなら、権利問題が原因で今週号が休載にはなりません。なぜなら、版権元が先週号のジャンプ(701話)で問題のキャラクターを確認し権利を主張したところで、それが月曜日だとすると5日も前から今週号のジャンプの印刷は始まっており、月曜時点では製本が完成しているからです。一部は搬送されている可能性すらあります。とてもじゃないですが、差し替えは間に合いません。つまり、権利問題が原因ならば、次週号が休載になるもしくは今週号のジャンプの発売中止となるはず。基本的に、デリケートな版権関係は事前に編集部が関係者にきっちり許可を取っているはずなので、大丈夫と考えていいです。
ただ、こういった憶測が飛ぶ原因の一つに、「急病」という休載理由に信用性がないというのはあるかもしれません。信用を失わせたのは漫画出版業界ですし、「作者急病」をテンプレートのように休載理由に使うのは考え物です。あと「取材」のためもやめい!w 後々結局「何の取材だったんだよ」と思うことがままありますw
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