・扉絵「イェアアー!」「イー アール ワンピース」
今回の巻頭カラーのイラストは「カンフー」がテーマになっています。
※追記:イラストに書かれている「YIE AR ONE PIECE」は1985年にナムコから登場したアーケードゲーム「Yie Ar Kung-Fu(イー・アール・カンフー)」が元ネタ。「Yie Ar」の意味は中国語の「1いち、2に」。
チョッパーはカンフーポイント。
ルフィは『
燃えよドラゴン』(1973年)のブルース・リー、サンジは『
死亡遊戯』(1978年)のブルース・リー、鼻が赤いウソップは『
ドランクモンキー 酔拳』(ジャッキー・チェン/1978年)の師匠がモデルのようです。ゾロの構えは『
少林寺木人拳』(1976年)のジャッキー・チェンでしょうか。カンフー映画が題材になっているようなのですが、敵役っぽい
額に稲妻の傷があるブルック・ロビン・フランキーの元ネタは何でしたっけ?見覚えがあるような、ないような。
中央の龍はモモの助ではなくて、
”燃えているドラゴン”ですねw
・バルトロメオと麦わら
Bブロック決着後、エリザベローの「キングパンチ」で戦闘不能になり、医療班に運ばれるベラミーとルーシー(ルフィ)の会話の中、ベラミーがルーシー(ルフィ)に呼びかけた「
麦わら」という言葉が耳に入り、明らかに動揺する
バルトロメオ。
バルトロメオ: (え・・・!? ”麦わら”・・・・・・!!?)
バルトロメオに関する本話の描写はこれだけ。変な顔(笑)なので判断しにくいですけど、この表情から読み取れるのは「
畏敬」でしょうか。このリアクションから察するに、おそらくこれは
前話のコロシアム予選Bブロックを勝ち抜いた時にバルトロメオが発言した「
”メラメラの実”は必ずあの人に・・・!!!」という台詞の伏線と繋がっています。つまり、
バルトロメオが言う「あの人」とはルフィのことで、バルトロメオはルフィを尊敬しているのではないかと。
実はルフィの反政府的な行動に憧れていて、ルフィのために”メラメラの実”を手に入れようとしているというのは予想の斜め上をいく感じで面白いかも!?
バルトロメオ 「ルフィ先輩ちぃーっす!!」 <前回(709話)の考察>
一応、前回のこの予想については、コロシアムに登場した際にバルトロメオが行ったパフォーマンスに対する観客の反応とそれに対するバルトロメオの反応(706話)が手がかりになっています。
(バルトロメオがブーイングする観客に何かを投げ込む)
観客:
爆弾だァ~~!!!
観客: うわァ~~!!!
観客: オイどけよ ジジイ このノロマ!!
観客: キャ~~!!
観客: 満席だ 逃げられねェ!!
観客: レディファーストで私を逃がして!!
観客: おれだけでも助けろ 金ならやる 助けろォ!!
(バルトロメオが投げ込んだのは爆弾ではなく、ただのボールだと分かる)
バルトロメオ:
醜い・・・
普通の漫画だと見るからに雑魚キャラなデザインなのですが、1週またぎでようやく登場した演出とスタジアムの観客に見せた反体制的な振る舞いを踏まえると、何やら一癖ありそうなキャラではあります。
<706話考察>
爆弾を前に我が身を守ろうという醜さを曝け出した観客を「
クソ共」と嘲笑ったバルトロメオは、仲間を取り戻しにエニエス・ロビーに殴り込んだり、義兄を助けにマリンフォードに飛び込んだルフィに惹かれたんでしょうか。ルフィに表裏がないことまではバルトロメオは知らないとは思いますが、引っかかっていたこの「醜い・・・」という台詞の真意というのは、今後分かって来るんじゃないかなと思います。案外イイ奴だと思いますよ。北海道弁ですし(?)。
・グリーンビットの意味とドレスローザの妖精
シーザー引渡しのためにロー、ウソップ、ロビンそしてシーザーがやって来たドレスローザ北の無人島”
グリーンビット”は、巨大な植物が生い茂る森でした。午後3時、ここの”南東のビーチ”にシーザーを放り出す約束です。
怪しげな植物の森はまるでポップグリーンが繁殖していたボーイン列島の「グリンストン」のよう。海岸にはいくつもの難破し朽ちた船が浮かんでいます。これらの船は島の周囲に生息している
闘魚の群れに襲われたもので、これが船が島に近づけない理由でしたね(
705話)。また、島に架かる鉄橋は途中で崩れており(→ロー達はシーザーのガス気球で飛行)、闘魚が住み着いた200年前からドレスローザ本島との人の往来はなくなったとのことでした。
闘魚
闘魚はコロシアムの
”リトル”闘魚(
707話)で予想は出来ていましたけど、まぁデカイですw
出目金の海王類とかではなく、
闘牛の海獣だったようです。
シーザー引渡しの時間まで15分となり、”南東のビーチ”で待機するローはウソップとロビンに”
狙撃”と”
諜報”で援護するように指示。二人は誰が潜んでいるか分からない森に偵察に入るのでした。余談ですけど、ウソップの”狙撃”は当然として、
ロビンの”諜報”という役割は、ワンピース連載直前の初期構想でロビンに割り当てられていたものです。
※『GREEN』掲載。ロビンの役割は現在「考古学者」となっていますが、このノートでは「
諜報部員」と書かれています。その他の仲間の役割は現在と同一。
森に入ってすぐ、ウソップとロビンは姿を見せない誰かと取り込み中の
海兵達を目撃します。
海兵: 誰だ!! ”麦わらの一味”か!!?
???: 違うれす!! ぼくは
レオ!!
海兵: どこにいる・・・!? 誰だ 出て来い・・・・・・!!
???: お前達はいい人れすか?悪い人れすか?
海兵: 我々は海兵だ 市民を守る者 いい人間に決まっている!!
???: じゃあその武器をくらさい!!
海兵: 武器は渡せない!! これから任務がある!! 姿を見せろ!!!
そして次の瞬間、目にも留まらぬ素早い動きで何者かが
海兵たちの身ぐるみを剥がし、訳も分からず裸にされた海兵達は森から逃げ出すのでした。機転を利かせたロビンは”
千紫万紅(ミル・フルール)
花畑(カンポ・デ・フローレス)”で地面いっぱいに手を咲かせ、何者かを捕らえます。
???: わあっ!!
???: あっ
カブさんっ!!
ロビン: 捕まえたっ!!
???: わー助けてくれ
???:
カブさーん
ウソップ: え?? ロビン!! 何を!!?
ロビン:
たぶん・・・・・・!! 小人!!!
―― グリーンビットの森で小人のカブさんを捕まえたとさ。
「小人」といえば、ワンピース世界に存在する種族「
小人族」。「小人族」の名前はヒューマンオークションの基本最低金額リストに載っているだけで、登場はまだでした。ロビン達はグリーンビットに上陸する前にも、
闘魚の漁をしている何者か達に遭遇しており、姿を見せないこの者達も森に居た小人の仲間達と考えられます。無人島と伝え聞いていたグリーンビットは、どうやら
小人達の住処だったようです。
(おそらく)小さいのに闘魚を仕留める程の怪力を持ち、人間の目から姿を隠そうとする様子は、ゾロがドレスローザで遭遇した
盗っ人妖精を連想させます。
ゾロ: 捕まえたぞォ!!! 刀は返して貰・・・・・・
妖精: きゃああ~~~!!
(ブン!!!)
ゾロ: うっ !!? え・・・(落下)
(ガシャアン!!)
ゾロ: !
妖精: しまった~!!(落下)
(ドシャッ!!)
ゾロ: ウブ!!
妖精: イ・・・イタタタ大変大変っ!! 私ったらドジ!! 人間に見られちゃう!!
ゾロ: ゲホ !?
妖精: 早く逃げなきゃ 人間にっ・・・あ
ゾロ: ・・・・・・・?・・・・・・・??
<705話>
ドレスローザの妖精=小人族の考察は当初からコメントで書いていた人がおり、これについては私は否定していました。というのも、ワンピースの世界での「小人族」はオークション基本最低金額リストに明記される程に認知されている種族であり、その価格は70万ベリーと希少性がなかったからです。それに対して、ドレスローザでは何百年も昔から伝説として妖精の存在が信じられているというのは整合性が取れないと考えていたわけです。
が、実際にドレスローザに小人がいるらしいと分かれば、
妖精の正体は小人族に決まりでいっ!w
妖精(702話)について、
420さんがコメントで「借りぐらしのアリエッティ」と表現していましたが、まさにそんな感じです。
”
グリーンビット(Greenbit)”の名前を初め聞いた時(
697話)は、「
緑の小島」(green緑+bit小さい)といったイメージで、実際、「植物が生い茂る孤島」だったわけですが、「
緑の小人」(green緑+hobbitホビット)という意味も含んだ造語!!・・・だったのかもしれません。”グリーンビット”の名前だけで「小人」を予想出来ていた人がいたなら大したものです。
サニー号の男部屋から聞こえた物音の正体もグリーンビットの小人なのでしょうか?
ブルック: やだよ♪ ヤダーヨ♪(歌)
(ガシャン!!)
ブルック: え?
(ドササ パリン!!)
???: やだよー・・・
(バサバサ!トントン!!)
ナミ: え!?何!?この船・・・私達の他には誰もいない筈
ブルック: ですよね えー!?何の音!?コワイ~~キモイ~~~
(ガシャン!!パリン!)
???: やだよー・・・全く・・・
ブルック: 男部屋からですね・・・!!
(ガサッガサッ)
???: やだやだ・・・
チョッパー: 誰の声だ・・・??
ブルック: 誰かいる~~~っ!!!
<705話>
・ローの能力詳細(今度こそ最終版)
”オペオペの実”の 改造自在人間。
作り出す円状の空間(”ROOM”=手術室)の中ではあらゆるものを自在に執刀し、改造手術(オペ)することができる。
<ROOM>
薄い膜のようなもので覆われた空間を作り出す。空間の形は球状(※膜が見えない地下も効果範囲)。能力(オペ)の対象物はこの空間の中にあるものに限定される。能力発動前、左手元にドーナツ状の渦を作る。
※ROOMの最大サイズ
本気を出したローはシーザーの研究所の周囲の山々までもぶった斬ってみせたことから、ROOMの最大サイズは少なくとも直径数キロメートルにも及ぶようです。
<基本能力>
”ROOM”内では、刀の太刀筋(斬撃ではない)に入ったあらゆる物を切ることができる(※覇気で対抗することができる)。生物の場合、切られても切り口からは血は出ず、そのまま生きている。切り口は他の物にくっつけることができる。突きの太刀筋で、対象物を押し出すこともできる。切られた生物は”ROOM”の外でもくっ付けたり外したりすることができる性質が残っており、元通りに戻すとその性質を失う。
※ぶった斬りの能力は覇気で対抗できるということでしたが、能力を磨いた新世界編のローは強力な覇気使いのヴェルゴでさえ斬ることができたため、もはやローに斬れない相手はいない!?
<シャンブルズ>
”ROOM”内の物の位置を交換する。左手の親指、人差し指、中指を立てたポージング。
自身の交換も可能(→忍法!変わり身の術!)。つまり、ROOM内なら瞬間移動が可能。交換対象の大きさに制限はない(しかも、対象物は視認しなくても交換可能)。物体ではなく精神を入れ替えることも可能。
<タクト>
”ROOM”内の物を持ち上げる。右人差し指を立てたポージング。
<スキャン>
探知能力。”ROOM”内で刀をかざすと目的物が光る。
<メス>
斬る(切る)ことはできてもKILLことはできないかと思われたオペオペの実の唯一の殺傷能力?。手刀。”メス”で心臓をくり抜かれた者は一時的に気絶する。
NEW!→ ※ただし、能力は使う程に体力を消耗する。
強すぎて修正入りましたw
シーザーを引渡した帰り道でのドフラミンゴとの戦闘に備え体力を温存する考えのローは、グリーンビットに架かる鉄橋を渡る際、襲ってくる闘魚との戦闘をロビンとウソップ、シーザーに任せています。
・決戦
闘魚の漁をしていたグリーンビット住人達の気になる台詞
「
今日は決戦!! 闘魚シチューで力をつけるぞー!!」「
おー!!」
決戦って??
片足の兵隊がフランキーに打ち明けた「スマイル工場破壊の計画」と関係があるんでしょうか?
フランキー: (お前も工場の崩壊を企んでんのか!?)
片足の兵隊: (いかにも・・・!!仲間達と共に着々と準備を進めてきた!!)
フランキー: (場所を教えろ!!おれが即破壊してやる!!)
片足の兵隊: (それはダメだ!!我々はその工場で働く者達を救いたいのだ!!)
片足の兵隊: 我らの作戦はこの国の崩壊へもつながる一大事業!!
君にドフラミンゴに盾突く度胸と覚悟あるのなら この悲劇の国「ドレスローザ」の・・・
”全て”を教えてやる!!!
<709話>
この場合、ドレスローザの「悲劇」には小人族ひいてはオモチャが関係していることになるんでしょうかね。
・藤虎の能力
森の中に海兵がいた通りグリーンビットには、あり得ない格好で海軍の軍艦が岸に乗り上がっていました。一部損傷が見られます。植物の傷はまだ新しく、ロー達が来る少し前に海軍が到着した模様です。
本話では現れませんでしたが、この軍艦は海軍本部大将”
藤虎”(イッショウ)のものです。イッショウはコロシアムを出た後、軍艦3隻を手配、自身は「グリーンビット」へ向かったのが確認されています(
705話)。「グリーンビット」へ向かったのは、ローが次に向かう先としてスモーカーが本部に報告していたためです(
697話)。ただし、これはローの計画通りのようです・・・が、ドレスローザに上陸して以来、
無計画(NO PLAN)さが露呈しているローなので大変疑わしいものですw
ロー 「
なぜ おれが海軍を動かせる・・・・・・」
・・・イッショウが来るのは想定外だったとか言いそうです(マジで)。
そして、
なぜ軍艦が船体ごと岸に乗り上げているのかということは、おそらく
イッショウの能力を解く鍵になっています。
701話
ドレスローザの港町「アカシア」の酒場でイッショウが見せた能力は、
相手とその周囲に見えない力が圧し掛かり、床に穴が開いて落下ダメージを与えるというようなものでした(
701話)。この描写から予想される能力候補の一つとして「
重力」が挙がっていたわけですが、今回のヒントを加えて考えるとほぼ間違いなさそうです。
グリーンビットの周囲には闘魚の群れが生息しており、
通常、船で近づくことは出来ません。イッショウらはそれを知ってか知らずかグリーンビットに軍艦で向かい、その途中、闘魚の群れに襲われたはずです。しかし、軍艦には森に突っ込んだ損傷以外、それらしき傷(闘魚に突かれた穴)は見当たらず、突っ込んだ軍艦の位置から察するに、
岸に乗り上げる前、軍艦は海の上を飛んでいたとしか考えられます。それもまたあり得ない話ですが、
イッショウの能力が「重力」を操ることができるとすれば可能となるわけです。
対象に重みを掛けるだけではなく、対象を軽くすることもできる―― ちょうど”
キロキロの実”と”
フワフワの実”を足したような能力です。名前はやっぱり”グラグラの実”の重力(gravity)人間がしっくりくるのですが、同じ超人系で同じ名前の能力があるので違いますね。あとは”ジージー”(G)とか変なのしか用意していないんですがw
―― シーザー取引きの時刻まであと14分。
海軍大将と七武海のローが既にグリーンビットにいる中、ドフラミンゴは何処に?
ローはシーザーが逃げ出さないように、海楼石の錠だけでなく念のため
シーザーの心臓を持っているようなのですが、それも気になるところです。心臓のすり替えトリックはパンクハザードで既にやっていますが、そのことについてシーザーもドフラミンゴも気づいてはいないというのがミソです。一応、頭の片隅に入れておいてまた次回〆