一番くじ～パンクハザード編～ ラストワン賞 たしぎフィギュア スモーカーVer. のレビューです。



高さ19.5センチ（本体）、32センチ（台座、十手込み）

「 たしぎ」の精神がローの能力（”シャンブルズ”）によって「スモーカー」の精神に入れ替わった新世界編の たしぎ。ポージングは一応、67巻表紙がモチーフになっています。というか・・・



十手長いな！！ｗ



ただし、十手は「七尺十手」という名の通り、その長さの設定は7尺＝210センチ程度とすると、身長設定が170センチのたしぎと比べて、実際は長すぎるというわけではなく、比率はほぼ合っています。

しかし、原作に忠実なあまり、本体は20程度のフィギュアでありながら、十手をつけると台座込みで32センチもなってしまい、ユーザーにあまり優しくない設計です。一番くじ公式サイトの画像では十手があまり長く見えないような正面煽りのアングルを使っており、サイズは本体のみの説明しかないため、手に入れてみて面食らった人は多いかもしれません。十手の長さは多少デフォルメするか、あるいは短い十手を付属すると良かったと思います。





顔は原作に忠実に再現されており、よく似ています。輪郭と前髪の生え際、目鼻口のバランスが「尾田絵」そのままといった感じです。葉巻を咥えて何か怒鳴りつけているのが伝わってくるほど、表情にキャラクターらしさがよく出ています。肌は塗り肌、目と眉はプリントで仕上がりは綺麗です。
ほぼ完璧な出来上がりですが、細かいことを敢えて言うとすれば、まつ毛が目じり側だけにある、鼻がやや高い、耳がやや大きいです。まつ毛の位置はP.O.Pのワンピ女性キャラでもよくある原作との相違点です。ちなみに、たしぎ（スモーカー）の場合は、まつ毛は描かれていないこともあり、まつ毛は無くても実は成立します。




メガネのレンズは透明パーツで再現。葉巻に「Marine」のプリントはありません。立体化すると違和感が出そうな触覚（前髪）のバランスは良好です。良く出来た頭部ですが、顔が下向きなのが残念なところ。目線より高い位置に飾ると良いでしょう。




モチーフになっていると思われる67巻表紙は胸より上しか描かれていないので、右手や腰より下の部分のポージングはオリジナルです。シャツの花柄プリントは描き込みが足りず、チープな印象。密度も少なく、このあたりはプライズっぽさが出ています。



このポッチは・・・///ｗ



原作ではシャツのボタンは描かれていません。そのためか、ボタン穴とボタンの造形はあっても、塗装はされていないわけですが、左胸のボタンの位置がどうも狙っているようにしか見えません（笑）。ちなみに、ブラはスモーカーが引き千切って捨てたという設定で、決してたしぎが普段ノーブラというわけではないので、お間違いなく。





スタイルも尾田絵に忠実。巨乳に えぐい”くびれ”、小さいお尻、細い手足が再現されています。シャツと胸は別パーツですが、接着剤の他、ダボ接着されており、胸にダボ穴があるようなので、キャストオフには向いていません。




正義コートはシャドウが入り、金色部分はメタリック塗装。「正義」の字のフォントは実際のものとちょっと違います。コートの脱着はできません。七尺十手は写真で伝わりにくいですが、プラスチック感が強いです。



ジーンズは塗装がペットリとした質感ですが、皺表現はリアルです。



台座の厚みは2センチ。デザインはパンクハザードの研究所フロアをイメージしたものです。台座正面に「TASHIGI」と文字がはっきり入っていると、フィギュア本体との違和感が結構ありますｗ





以上、一番くじシャンブルズたしぎのレビューでした。

とにかく、造形は原作に忠実で、忠実すぎて十手が長すぎるといった調子です。忠実と言っても立体化にあたってデフォルメが必要になるわけですが、特に評価するべきなのは、尾田絵の特徴をよくとらえて再現している点です。それによって、キャラクターらしさも自然に付随しており、口を開けた表情もワンピースキャラらしくて、なお良しです。これぞワンピースフィギュア！という手応えがあり、女性キャラでは初めてワンピースフィギュアの完成形を見た気がします。女性キャラというには微妙な気はしますがｗ

塗装に関してはプライズなのでご愛嬌といった感じですが、プライズとしての水準は高いです。一番くじの台座は相変わらず分厚いですが、パンクハザードの研究所のフロアをイメージしたデザインは雰囲気が演出されており、なかなか良いです。総合して、満足度はかなり高いフィギュアでしょう。