【仏国ブログ】パリの漫画イベント、「不況を知らない盛況ぶり」
フランスの若者向け情報サイト「melty.fr」が、パリで行われた漫画イベント「Paris Manga Show」についてつづった。
当イベントは、
今年で15回目を迎えるもので、日本の漫画好きのフランス人にとっては恒例となっているようだ。会場では、漫画の販売のみならず、筆者によるサイン会、メイク、折り紙、囲碁、武術、ビデオゲームなどがイベントとして行われた。
筆者はこのイベントについて「不況を知らない」と評し、今年は去年の売り上げを上回ったことに触れた。「一歩入り口に踏み入れると、各スタンドは既に大勢のフランス人であふれかえっていた」とし、中の混雑が想像以上で歩くのも難しい様子を伝えた。
また筆者は、会場内で耳にした会話を紹介した。ひとりの男の子は、「何が欲しいというわけではないけど、少年漫画の方が自分には合っていそう」と言い、その友人は、「
今日は漫画が10%オフで買えるチャンスなんだから、しっかりとこの機会を利用しよう」と声をかけていたという。
フランスでは、「少年漫画」や「少女漫画」という漫画のジャンルを表す言葉をも日本語で伝わっており、どんな漫画が好きか、と訪ねると、「少年漫画」とまずそのジャンルを答えるフランス人が多いのは意外である。筆者は、「誰もが漫画を両手にたくさん抱えて、レジに向かっていた」と述べ、フランス人の漫画に対する熱狂ぶりを伝えた。
中でも、
アニメでも放送されている、知名度の高い『ONE PIECE』は、飛び抜けて人気のようだ。「
フランスにある全67巻の中から、まだ持っていない巻を買いにくる子連れの客でごった返していた」という。
このイベントでは、客が漫画を買うだけでなく、読まなくなった漫画を売ることもできたことから、ずっと欲しかった漫画をまとめ買いするフランス人が大勢いたことが推測される。
筆者は最後に、「フランスは、日本に続いて世界で2番目に漫画を消費する国だ」と付け加え、フランス最大の漫画イベントが盛況に終わったことを伝えた。
フランスでは、日本の漫画喫茶のように漫画が読めるカフェも近年続々と増えており、漫画を通して日本文化に憧れを抱いたり、親近感を抱く若者が増加しているとみられる。同時に、
日本の人気漫画の翻訳や出版を手がけるフランスの出版社も、「不況知らず」な状況が続いているようだ。
(
サーチナ)
この記事を読むと、パリに漫画を扱う中古本屋は無いのかと思いきや、ちゃっかり
ブックオフがパリに店舗を持っているみたいです。しかも、日本語書籍を扱う在仏日本人向けの店舗(2004年オープン、1店舗)とフランス語書籍を扱うフランス人向けの店舗(2007年オープン、2店舗)があるとのこと。