「
【速報】 造形王頂上決戦3 トーナメント発表」
「
【造形王頂上決戦3】 バンプレストフィギュアコロシアム2013 新ルールの明暗」
「
【造形王頂上決戦3】 公式サイトオープン!原型師インタビュー&原型公開 【気が早いレビュー】」
「
【速報】 造形王頂上決戦3 塗装済み完成原型公開!!」の続報です。
本日21日より
公式サイトにて各ブロックの予選投票が始まりました。2014年1月13日までの期間中、投票は各ブロックごと1日1回可能です。得票数がより多い作品が決勝戦へ進出し、再び投票期間が設けられ決勝進出4作品の中から優勝作品が決定します。
ここでは塗装後の各作品の寸評と各ブロックの格付け、ひいては優勝作品を勝手に決定しちゃいます(だって、毎日投票するの面倒臭いんですものw)。
― Aブロック ―
■ 鈴木 敏志×トラファルガー・ロー(新世界編)
<前回の未彩色時点のレビュー>
▼キャラクター人気◎。単色塗装(品質の低さ)はキャラクター人気でカバーしようという戦略意図があるかは露知らず(※第1回造形王ではゾロで準優勝だったので・・・)、目線を敢えて隠すという戦略はいい働きをしそうです。と言うのも普通の人型フィギュア、特にローのようなイケメンの場合、キャラ人気に相反して単色塗装の顔でチープな印象を与えてしまうのは免れないので、隠しておいた方が見た目の印象は良くなるでしょう。服皺の造形はリアルで、すでに陰影がよく出ているため、単色塗装後、陰影によるグラデーションが期待できそうです。帽子の質感もいい感じ。ポーズは「立ちポーズから『これから戦うぞ!』という瞬間」だそうですが、鞘から刀を抜いた動きがイマイチ伝わってこず、寧ろ”静”な印象を受けます。
期待されていた服皺の陰影はよく出ており、ローの場合、服の柄やタトゥーがあるため、
単色塗装でも見栄え良く仕上がっています。ただ、他アングルの画像が公開になりましたが、
ポージングはぎこちなくスマートじゃないです。
アップの画像では造り込まれた手の甲や指、鬼哭の鞘と赤糸を確認できます。
気になる顔は・・・
口が曲がりすぎな気もしますが、なかなかいいです。
■ 笠井 晶次郎×錦えもん
<前回の未彩色時点のレビュー>
▼モモの助を助けに現れた錦えもんの鬼の形相を再現。陰影が出るほど彫りが深い表情は単色塗装でも映えそうです。ポージングはオリジナルで、メッセージにある通り、二刀流の錦えもんが背中で剣を受けつつ、左手で鯉口を切っている(鍔に親指を押し当てて剣を抜く準備をしている)というもの。足の指先まで神経が行き渡ったかのような、”動”が感じられる造形です。全体の印象としては歌舞伎浮世絵のような雰囲気が出ており、元より「影がない」浮世絵の表現と「単色塗装」がうまくマッチするかもしれません。
全体の印象は華やか、縞模様の柄で服の動きが際立っており、
錦えもんの艶やかな着物と刀が巧いこと働いています。着物からのぞく筋肉造形は血管バッキバキのゴリゴリ造形です。
着物表面の造形は
生地の質感を再現。単色塗装でつるっとした質感になることを避けています。刀のディテールにも注目。
顔と髪の毛は造り込まれていますが、額が広すぎる印象。鬼気迫る表情のはずなのですが、困り顔に見えるのも多少の違和感があります。
▼私のブロック勝者査定:
錦えもん(笠井 晶次郎)
キャラ差はロー優勢、顔はどっこいどっこい、ポージングは斬新かつ躍動感のある錦えもん。サイズはレギュレーションいっぱいに造られた錦えもんの方が2倍近く大きく、見た目のインパクトも強いです。
ー Bブロック ー
■ 山下マナブ×センゴク(モデル大仏ver.)
<前回の未彩色時点のレビュー>
▼キャラクター希少度◎。キャラクター人気△。「こんなセンゴクを観れるのはBFC造形王だけ!」と言う通り、このサイズのセンゴクの獣型は希少。金ぴかの仏バージョンは「単色塗装」の新ルールに噛み合っています。が、女子ウケを切り捨てています。溢れ出る”仏像感”は、ポージング、服・皺造形、筋肉造形を実際の仏像、特に金剛力士像を参考にしているためでしょう。画像に写っているプレゼン用?のデザイン画ではもっと恰幅がよく横幅がある原作に近い体型をしているのですが、縦長になっているのは、金剛力士像に寄せたためなのか、サイズボックスの規格に合わせたためか。いくら女子ウケを無視しているにしても、血管の造形はやりすぎでちょっと気持ち悪いかも?w
当初の予定通り、全て
金ぴかに塗装されましたw
一色というわけではなく、肌、髪の毛、服はそれぞれ明暗の調子を変えて塗装。「正義」の文字以外はなぜかコートの裏地だけが茶色です。正面から見て成立している金剛力士像風の立ち姿と流れるような服皺の造形は、
横や後ろから見るとかなり不格好に見えます。
■ 福家 悠太×シンドリー
<前回の未彩色時点のレビュー>
▼キャラクター希少度◎。このサイズのシンドリーは大変希少です。「単色塗装」という新ルールに対しては「ドール風表現」を考案。髪、服が単色になるのは必然、肌部分の樹脂のつやは寧ろ好都合というわけです。口が別パーツというのはよく分からないですが、目が別パーツなのは、これも「ドール風表現」の追求でしょう。体型はリアルに寄せているため、”尾田絵”から遠ざかったのは良かったのか悪かったのか。本来のくびれが消えてドレスがマタニティドレスに見えてしまうのは私だけ?というか、肋骨の造形いる~~?w おかげで鎖骨の造形がリアルになっています。髪の毛は一本一本、細い銅線を貼り付けて造形したとのことですが、この原型ではまだ制作途中のようです。
ドレスのメッシュ風の造形が半端ないことになっています。髪の毛や肌の塗装はもっと暗い方が雰囲気が出て良かったと思うのですが…ドール風ということで敢えて明るくしたのでしょうか。
木目調のおぼんと揺れるプリン。マフラー(?)の羽のディテールにも注目。
ドール風表現を追求して別パーツになっている眼球はシンドリーというキャラクターに見事にはまっています。髪の毛の造形は毛先の一本一本まで分かる細かさです。
▼私のブロック勝者査定:
シンドリー(福家 悠太)
仏像風とドール風という面白いアレンジがされた2作品ですが、センゴクは原作のキャラからやや逸脱してしまったように見えます。こちらもシンドリーがサイズ上限いっぱいの高さがあってセンゴクの2倍ほどの大きさがあり、造形の繊細さもシンドリーが格段上です(繊細すぎて画像でちゃんと伝わっているのか、そこが心配)。
― Cブロック ―
■ 岩倉 圭二×ナイトメアルフィ
<前回の未彩色時点のレビュー>
▼「単色塗装」で肌の露出が多いのは不利なため、皺、筋肉、血管をゴリゴリに造形しており、ボロきれになった服の造形も細かいです。顔も凹凸のはっきりした造形でよく似ています。ポージングは縦長のサイズボックスに合わせたもののようです。一番のポイントは製品化した際、唯一安定して自立することかも。
塗装による印象の変化はなし。水色の肌にオレンジと赤の服が映えて見栄えが良く、原作絵の雰囲気もよく出ています。結局のところ、出場作品のキャラクターのうち単色塗装に一番むいていたのはセンゴクではなく、ナイトメアルフィだったかもしれません。
顔は多少出っ歯な気がしますが、よく似ています。やっぱりボロボロになった服の表現がすごい!刀の紐の繊細さにも注目。
■ サイトウヒール×ロロノア・ゾロ(新世界編)
<前回の未彩色時点のレビュー>
▼「勢い重視」というオリジナルのポージングはまさに前に駆け出す勢い。台座に固定すると勢い余って前のめりに倒れてしまいそうな勢いで、おそらく製品化の際には、造形王SPゾロの時と同様な補助パーツが付属すると予想されます。ただ、そうなると駆け出す瞬間の”動”が失われてしまう心配があり、さらに補助パーツの色がまた黒だと考えると・・・製品化が思いやられますが、原型は原型なので。。髪の毛の造形は細かく、服はダメージ造形。顔は鬼気迫る表情となっており、新世界編ではまだ描かれていない”本気”のゾロが再現されています。ただし、「汚し塗装」が禁止されているルールの中でこのシチュエーションの選択は分が悪そうです。また、ゾロが左手に鞘を持って刀を抜く姿・シチュエーションに違和感があり、左手は腰に差してある刀の柄を持っていた方が想像が湧くような気がします。
ポージングは居合い斬りということなんでしょうか。ただ、踏み込んだ右足は浮いており、走り出そうとしているには左足が残りすぎていて、どっちつかずでちぐはぐです。着物で剣士だとやはり、錦えもんと比べてしまうわけですが、単色塗装において緑一色のゾロの着物はかなり不利に見えます。
服のダメージ表現も汚し塗装ができないルールでは不利になるだろうと心配していましたが、
それ以前に・・・
服ボロボロすぎだろ!ww
このままでは異名を”海賊狩り”から”
ルンペン”に変えないといけなくなってしまいます。どんだけ一張羅なのかと。着物のみならず、帯やブーツ、刀もボロボロです。戦闘で受けた傷だとしても満遍なくボロボロで、シュチュエーションが全然想像できません。ダメージ表現に注力して、やりすぎてしまった感があります。顔は前回のゾロより再現度高いのですが。。
▼私のブロック勝者査定:
ナイトメアルフィ(岩倉 圭二)
実は「服がボロボロ」対決だった2作品。同じボロボロでもナイトメアルフィは原作に忠実で、ゾロは意味合いが違います。ポージングと塗装もレギュレーションを活かして、どっしり構えて雰囲気のあるナイトメアルフィが上です。
― Dブロック ―
■ 小林 義仁×トニートニー・チョッパー
<前回の未彩色時点のレビュー>
▼キャラクター希少度×。シンプルは別にいいですが、チョッパーの毛のモフモフ感はありふれたもの。バンプレストフィギュアコロシアム初参加ということで、勝手がイマイチ分かっていないのでしょうか。獣型なら話は違っていたのでしょうけど。うーん、勝てる気がしない(ぁ
期待を悪い意味で裏切らず、普通の出来です。
眼をクリアパーツにすることで涙を表現。そもそも、この後(ヒルルクの桜を見た後)チョッパーはおんおん泣き叫ぶので、この表情はイメージに合いません。
■ NAOKI×フランキー将軍
<前回の未彩色時点のレビュー>
▼「単色塗装」がさほど影響にならないメカ。サイズと重量制限に合わせたためか、体型のバランスは割とデフォルメされています。本来設定にないボディ部分の関節やハッチ部分のハンドルが追加、肘関節は新しくデザインされて、よりメカらしい演出がされています。肩の(クロサイFR-U4号の)マフラーが開いているのも、多少原作の設定を無視していますが、まぁメカらしくいいんじゃないのと。これもまた造形王でしか見れないフランキー将軍ということです。
彩色はアニメ準拠。ここまでアレンジを加えて機械チックにしており、メタリック塗装も使っているのですから、白い部分は銀色の方が良かったのでは?とは思います。追加されたケーブルや胴体部が開いて中のメカが見えているアレンジはいいですけど、やっぱりハッチにつけられたハンドルは目立ちますね。
履帯の造形の細かさに注目。
▼私のブロック勝者査定:
フランキー将軍(NAOKI)
言わずもがな。
というわけで、あくまでも私の中での決勝進出作品は
A 錦えもん(笠井 晶次郎)
B シンドリー(福家 悠太)
C ナイトメアルフィ(岩倉 圭二)
D フランキー将軍(NAOKI)
となりました。そして、
優勝作品は!!!
ナイトメアルフィ(岩倉 圭二)
準優勝作品は!
シンドリー(福家 悠太)
です。
どちらも甲乙つけがたいですが、原作絵・キャラクターの再現度という点でバランスよくまとまっているナイトメアルフィが上かなと思います。投票はまだ始まったばかりでなんとも言えませんが、一応はほぼ私の見立て通りに票が動いていて一安心といったところ。第1回の時は、福家さんジャンゴの不条理な低評価に呆れましたからね。
■ 造形王頂上決戦3
公式サイト:
http://bfc.bpnavi.jp/zoukeio3/
予選投票期間:2013年12月21日~2014年1月17日
決勝投票期間:2014年2月6日~2014年3月3日
優勝賞金:100万円