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【速報】 造形王頂上決戦3 トーナメント発表」
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【造形王頂上決戦3】 バンプレストフィギュアコロシアム2013 新ルールの明暗」
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【造形王頂上決戦3】 公式サイトオープン!原型師インタビュー&原型公開 【気が早いレビュー】」
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【速報】 造形王頂上決戦3 塗装済み完成原型公開!!」
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【造形王頂上決戦3】 予選投票開始!優勝作品はアレに決まり」
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【BFC2013】 リアル展示&投票イベント in ナムコ 【造形王頂上決戦3】」の続報です。
12月21日から1月17日までの期間中、開催された「
造形王頂上決戦3」の予選投票の結果が24日に発表されました。ここでは28日間のWEB投票と4回の展示イベントで行われたリアル投票について、
私自身の初リアル投票の感想も交えて、詳細に解析してみようと思います。
ルールはブロックごとの投票により獲得総得点(懸賞額)が高い方が決勝に進出。票あたりの得点は発表されていませんが、次の通りです。
ジャンプフェスタ リアル投票:1票=
50pt
ナムコ リアル投票(北海道、宮城、神奈川):1票=
100pt
WEB投票(ログイン形式):初回投票=
100pt、2回目以降=
10pt
ナムコで実施されたリアル投票の1票あたりの得点がジャンフェスのものより高くなっているのは、おそらくアミューズメントストアを利用する実際のユーザーが多く投票に参加していることが見込まれるためと思われます。WEB投票もバンプレナビのアカウントを利用したログイン形式のため、同様のことが見込まれます。
1日1回投票が可能なWEB投票は2回目以降は10ポイントになり、実際の票数をポイントから算出することはできないので、2桁以下の端数を切り捨ててありうる最大の票数として結果に表示しています。ログイン形式と言っても、一度ログインすれば投票期間中ずっとログイン状態になるので、複数回投票する人は少なくはないので、実際の票数はもっと少ないはずです。
Aブロック |
トラファルガー・ロー
鈴木 敏志
|
錦えもん
笠井 晶次郎
|
懸賞額(総得点) |
502860pt
<6015票 |
216250pt
<2785票 |
ジャンプフェスタリアル投票 |
98700pt
1974票 |
62300pt
1246票 |
札幌リアル投票 in ナムコ |
51900pt
519票 |
24400pt
244票 |
仙台リアル投票 in ナムコ |
119300pt
1193票 |
35400pt
354票 |
川崎リアル投票 in ナムコ |
187100pt
1871票 |
65900pt
659票 |
リアル投票累計
(得点率) |
457000pt (70.8%)
5557票 |
188000pt (29.1%)
2503票 |
WEB投票
(得点率) |
45860pt (61.8%)
<458票 |
28250pt (38.1%)
<282票 |
・実は
WEB投票開始時はかなり僅差だった剣士対決のAブロックですが、ジャンフェスのリアル投票の結果が出た以降は圧倒的にローが優勢という状態に変わり、蓋を開けてみればWEB投票も大きく差をつけてローが得票率で勝っているという結果になりました。
・
事前の画像レビューではどちらも良い点と悪い点があり甲乙は付け難いが、サイズ差で錦えもんが優っていると評価していたAブロックですが、
実物を見て印象が一番変わったのは錦えもんでした。サイズのインパクトとポージングの迫力は想像していた以上ですし、広すぎてバランスが悪いと感じていた額は、実際はそんな印象は受けませんでした。公開されていた画像のアングルの問題だと思うのですが、いざ写真を撮ろうとすると剣が邪魔してなかなかうまい具合にフレーム収まらないんですよね…。
Bブロック |
センゴク
山下マナブ
|
シンドリー
福家 悠太
|
懸賞額(総得点) |
368780pt
<4297票 |
335470pt
<4355票 |
ジャンプフェスタリアル投票 |
60950pt
1219票 |
100050pt
2001票 |
札幌リアル投票 in ナムコ |
37800pt
378票 |
38500pt
385票 |
仙台リアル投票 in ナムコ |
98700pt
987票 |
56000pt
560票 |
川崎リアル投票 in ナムコ |
143300pt
1433票 |
109700pt
1097票 |
リアル投票累計
(得点率) |
340750pt (52.8%)
4017票 |
304250pt (47.1%)
4043票 |
WEB投票
(得点率) |
28030pt (47.3%)
<280票 |
31220pt (52.7%)
<312票 |
・このブロックは
WEB投票開始時はシンドリーが優勢、ジャンフェスのリアル投票でその差が大きく広がりこのままシンドリーが圧倒的優勢で予選突破かと思われましたが、
札幌のリアル投票では得票の差が縮まり、仙台と川崎のリアル投票ではついにその得票が大きく逆転し、そのおかげで総得点でもセンゴクがシンドリーを逆転しました。
票数ではシンドリーがリアル投票でもWEB投票でもに勝っているのに、システムのおかげでセンゴクが総得点で上回っているという際どい結果になっています。
・
事前の画像レビューでは塗装が明るすぎるのが唯一の欠点かも?と感じていたシンドリーですが、実物を見るとそんなことはなく、よくマッチしていました。ただ、展示写真を見て分かる通り、照明の当たり方に多少の不利(※光が強いため造形の陰影が消える・塗装の色が飛ぶ)を感じますが、
仙台以降のリアル投票でどうして大きく票が逆転したのか謎です。このサイズのインパクトと繊細な髪の毛・衣服と肉感ある身体の造形、眼球とプリンとぷるっとした塗装を目の当たりにして、なぜ…?!不可解です。
Cブロック |
ナイトメア ルフィ
岩倉 圭二
|
ロロノア・ゾロ
サイトウヒール
|
懸賞額(総得点) |
232430pt
2906票 |
475160pt
5779票 |
ジャンプフェスタリアル投票 |
58200pt
1164票 |
102800pt
2056票 |
札幌リアル投票 in ナムコ |
22600pt
226票 |
53700pt
537票 |
仙台リアル投票 in ナムコ |
40900pt
409票 |
113800pt
1138票 |
川崎リアル投票 in ナムコ |
75700pt
757票 |
177300pt
1773票 |
リアル投票累計
(得点率) |
197400pt (30.6%)
2556票 |
447600pt (69.4%)
5504票 |
WEB投票
(得点率) |
35030pt (55.9%)
<350票 |
27560pt (44.0%)
<275票 |
・このブロックは
WEB投票開始時点ではナイトメア ルフィが圧倒的に優勢でしたが、ジャンプフェスタリアル投票結果開示以降は形勢が大きく逆転。最終的にはWEB投票の差も縮まっていました。
WEB投票とリアル投票で結果が二分したわけですが、今回の予選はリアル投票の総ポイント数が全体の約90%を超えているため、リアル投票で優ったゾロが大差で決勝進出となっています。
・リアル投票でゾロが大きく票を伸ばした理由の一因はサイズだと思われます。画像で想像していたより実物のナイトメア ルフィは小さく、ゾロはかなり大きい印象を受けました。そのサイズのインパクトに加え、ヒールさん曰く”
勢い”で造られたという荒々しい造形に”
迫力”を感じた人は多いのかもしれません。しかし、私には”迫力”よりもやはり”
造形の粗さ”を強く感じて、WEB投票と変わらずナイトメア ルフィに投票してきました。ボロボロになった服はリアルの追求という話ですが、
衣装全身に満遍無く傷が入り、さらに刀の鍔裏にまで傷があることに”リアル”はとてもじゃないですけど感じません。着物も事前に画像で見た通りの印象で、ゴツゴツ・ガサガサした造形に布の質感は皆無でした。
Dブロック |
トニートニー・チョッパー
小林 義仁
|
フランキー将軍
NAOKI
|
懸賞額(総得点) |
285960pt
<3437票 |
413880pt
<5170票 |
ジャンプフェスタリアル投票 |
57800pt
1156票 |
103200pt
2064票 |
札幌リアル投票 in ナムコ |
36300pt
363票 |
40000pt
400票 |
仙台リアル投票 in ナムコ |
63200pt
632票 |
91500pt
915票 |
川崎リアル投票 in ナムコ |
119500pt
1195票 |
133500pt
1335票 |
リアル投票累計
(得点率) |
276800pt (42.9%)
3346票 |
368200pt (57.0%)
4714票 |
WEB投票
(得点率) |
9160pt (16.7%)
<91票 |
45680pt (83.2%)
<456票 |
・このブロックは語るまでもなく、WEB投票開始時からついた圧倒的な票差でそのままフランキー将軍が決勝進出。しかし、
WEB投票でフランキー将軍が83%もの得票率を出しているのに対し、リアル投票ではその票差がかなり縮まっている点は注目に値します。
・チョッパーについては造形力ではなくコンセプトが造形王でユーザーが期待しているものにあまりにそぐわなかった結果だと思います。
雑魚容易い相手に圧勝だったフランキー将軍ですが、実物を見るとやはりサイズ規定に合わせて収めたフォルムにバランスの悪さを感じました。独特の解釈でアレンジされた造形も受け入れられたのかは、チョッパーが自滅した形なので不明です。他のフィギュアと予選で当たっていたら、決勝には進めなかったかもしれません。
<総評>
というわけで個人的には、推していた笠井錦えもん、福家シンドリー、岩倉ナイトメアルフィがいずれも決勝進出ならず、大変残念な結果になっています。私が推すと負けるんじゃあるまいな?!
今回の大会では単色塗装とサイズ規定という新レギュレーションが採用されていますが、投票のシステム面でも結果的に予選結果(Bブロック)を左右することになった変更があり、
全国のリアル投票(ジャンプフェスタを除く)の1票あたりのポイントが50ptから100ptに上がっています。これのおかげでリアル投票の総ポイント数は全体の90%以上を占め、ほぼ完全にリアル投票の結果で勝敗が決している状態です。したがってWEB投票の発言力は小さく、総票数は高々500票と、第1回から運営の期待に反して集まっていないWEB投票数の減少を助長しています。そもそも誰が優勝しようと全作品が商品化することが決まっているので、票数が伸びないのは当然の結果なのですけど。
そして、私自身は今回初めてリアル投票に参加したのですが、その実状はとても残念なものでした。と言うのも係員の案内に問題があり、リアル投票の
係員は呼び込んだ客に「どちらか好きな方・いい方を選んでください、投票するとノベルティが貰えます」と説明するだけで、大会の主旨を全く説明しないですし、じっくりフィギュアを見て造形を見定めようとする客は私が見た限りはいませんでした。これでは大半の客は自分が欲しいと思う方に投票しているだけです。今回、造形力を見定めるために単色塗装というルールを新たに追加したわけですが、結局、運営側が
キャラ人気投票にしていると言っても過言ではありません。
キャラ人気投票になっていることを裏付けるのに十分すぎるぐらい明らかなのはAブロックとDブロックのリアル投票の結果です。Aブロックについての感想は先述した通りで、Dブロックについては、WEB投票で造形王史上最たる大差がついて劣勢だったチョッパーが、リアル投票ではやはり劣勢ながら得票率を40%ぐらいまで盛り返しています(
ジャンプフェスタのリアル投票ではDブロックはともかく、Aブロックはロー、Bブロックはシンドリー、Cブロックはゾロが大差で勝っており、思いっきりキャラ差じゃねーか!と思っていましたが、その後、Bブロックでセンゴクが逆転した意味はよく分かりません)。
そもそも、リアル投票ではドラゴンボールの「造形 天下一武道会」も同時に投票することになるので、前知識が無い人は16体ものフィギュアを一気に評価することになります。主旨もろくに説明されていませんし、一体一体見比べてちゃんと投票する人なんてよっぽど暇な人じゃない限りいるはずもなく、
仮にキャラ人気を抜きにしてもぱっと見で選ぶことになるのは当然のことでしょう。確かにアミューズメントストアの客にはワンピースフィギュアを集めているユーザーは含まれているはずですが、クレーンゲームはワンピースフィギュアの他にも景品はたくさんありますし、メダルゲームもあればアーケード、プリクラもあるわけで、大半は造形王の主旨を知らない人ばかりです。それはワンピースフィギュアを集めているユーザーでもそうでしょう。
主旨をよく理解していない人の”声を大きく”した結果がこれです。リアル投票は実物を見て投票しているから得点が高くて当然という考えはあると思いますし、私もそう思っていましたが、実際はそうではないことが分かったというわけです。
じゃあ、バンプレストフィギュアコロシアムの主旨をよく理解して投票した人たちの結果はどこに一番反映されていたのかというと、
WEB投票開始直後数日の得票率にそれが一番よく表れているんじゃないかなと思います。と言うのも開始直後に投票する人というのは私がそうなのですから察しがつきます。その得票率はAブロックが僅差でローが勝っている以外は私の考えと同じでした。そして、結局リアル投票で実物を見ても考えは変わりませんでした。
本来見るべき造形力よりもキャラ差が反映されていることは第1回から言われていますが、第1回の時は造形力の差の方が大きかったため、キャラ差はそれほど目立ってはいませんでした(それでも福家さんのジャンゴは負けましたけど)。しかし、
造形力の差が埋まってくると今度はキャラ差が目立つようになってきました。
今回メーカーが得た(というか確信した)教訓は
「人気キャラ補正でなんとかなる!これで勝つる!」
といったところでしょうか。
盛り上がっているように見えるプライズの未来は案外暗い!?
第1回の予選結果感想記事ですでにこんな↑ことを書いているんですが、造形王でキャラ人気投票をしていたら話になりません。はっきり言ってこのままだと
私は全然面白くありません。もちろん推していたフィギュアが負けたからというのもあるでしょう。ただし、自分で言うのもなんですが、造形やデザインに関しては素人なりに人より優れた審美眼を持っていると思いますし、キャラ差で負けた原型師も腹の中では当然面白くは思っていないと思います。
事前にキャラ人気投票をして使用キャラにハンディを設けるとか、いっそのことキャラは統一して、優勝作品のみを商品化。参加者はプロアマ問わないとした方がよっぽど面白い大会になるんじゃないでしょうか?
【第1回 造形王 予選結果】
http://onepiece.ria10.com/Entry/1361/
【第2回 造形王 予選結果】
http://onepiece.ria10.com/Entry/2379/