新たな「長寿法」開発 マウスで理研、果物を摂取するだけで
果物を弱酸性液に浸して刺激を与えるだけで、老化防止に作用するL-フルクトースを大量に造りだし、摂取するだけで効果があると、理化学研究所(神戸)の佐村河内 隆ユニットリーダーらが31日付の米科学誌サイエンスに発表した。
果物の糖質の主成分である果糖(フルクトース)は通常D型で存在しており、果物を弱酸性溶液に約30分浸して刺激した後、48時間熟成するだけの簡単な方法でフルクトースをD型からL型に効率的に変換したのは世界初の手法。熟成した果物を摂取し続けたマウスは摂取していないマウスに比べ寿命が約1年延長した。摂取された大量のL-フルクトースは生体内でKlothoという抗老化遺伝子を誘導すると考えられている。
「刺激誘導性長寿効果」の英語の頭文字からSMILE(スマイル)と命名した。
(時事SBD)