日本のマンガ・アニメ批判の中国報道に、「ワンピースのような傑作はあるのか?」と反論殺到―中国
2104年6月3日、今や世界に知れ渡っている日本のマンガ・アニメだが、中国のポータルサイト・捜狐は、「マンガやアニメを前線へ?文化戦争をしかける日本」と題した記事を掲載。日本のマンガ・アニメの暴力性や残虐さを指摘し、「無我夢中になっている人は、日本の価値観や理念を長期的かつ潜在的に受け入れている」と報じた。これに対し中国のネットでは、日本の文化産業を批判する声も聞かれたが、多くは記事に対する反論だった。
「自由に創作できない中国が日本と競争?確かにマンガ・アニメは夢中になれば影響を受けるだろうが、それがどうした?中国はまともな作品も作れないではないか」
「別に日本が強制的に作品を見せているわけではない」
「なぜ日本のマンガ・アニメが人気なのか?なぜ日本の文化が中国で浸透することを恐れているのか?それは中国の文化教育がしっかりしていないからだ。自分が持っていないからと優れたものを排斥したのでは、鎖国と何ら変わりはない。日本の文化は中国が学ぶべき点が多いのは事実だ」
「日本の文化に興味はないし、日本のマンガ・アニメも見ない。だが、中国の作品は見るに堪えないものばかりだ」
「偏った見方は良くない。日本人が皆悪人というわけではない。『ONE PIECE』には夢を追う若者の姿や困難を恐れない強さ、そして勧善懲悪や団結などが実によく表現されている。中国にこのような傑作があるか?」
(Record China)
日本の陰険な下心、「ワンピース」「ハローキティ」で全世界を洗脳―中国メディア
2014年5月30日、中国メディア・捜狐は、中国の過去1年間の国家安全情勢を分析した『国家安全青書:中国国家安全研究報告(2014)』を取り上げた書評で、「マンガやアニメを前線へ?文化戦争をしかける日本」と題した記事を掲載した。以下はその概要。
安倍晋三首相は、日本の優れた文化や技術を海外輸出し、国際影響力を拡大する「クールジャパン」戦略の推進に躍起になっている。この戦略は、中国の国家安全に大きな影響を与えるものであり、等閑視はできない。
一歩踏み込んだ経済的効果を追求すること。日本政府が近年力を入れて取り組む「クールジャパン」戦略の重要な動機がそれだ。
韓国の関連戦略が日本に与える示唆は少なくない。韓国ドラマはアジアを席巻し、遠く欧米でも韓国文化の伝播と国家イメージの向上に少なからず貢献してきた。「韓流」の影響により、韓国で反日が最も激しかった時期でさえ、多くの日本人がそれまでと同じように韓国を旅行し、韓国語を学んだ。
「ソフト・パワー」の概念を提唱した米ハーバード大学のジョセフ・ナイ氏は、ソフト・パワーを構成する3つの要素の中で「その国の有する文化」が最も重要だと説いた。つまり、「クールジャパン」戦略の重要な目的は、日本のイメージを確立し、日本の夢をアピールし、海外の特に若者を魅了することなのだ。
日本は近年、普遍的価値を共有できる国家との関係を強化しようという「価値観外交」を積極的に唱えている。日本のマンガやアニメに無我夢中になっている人は、日本の価値観や理念を長期的かつ潜在的に受け入れている。『SLAM DUNK』に描かれた暴力を肯定し、『あすなろ白書』の腹の探り合いに共感し、『新世紀エヴァンゲリオン』の残虐さに感情移入しているのだ。
(Record China)