「旭日旗登場」抗議…韓国「ワンピース」展中止
ソウルの戦争記念館で開催予定だった日本の人気漫画「ONE PIECE」の企画展が、「原作に旭日旗が登場する」などの抗議を受け、急きょ中止されたことが10日、分かった。
ワンピースは韓国でも人気で、インターネット上には「中止は残念」などの書き込みが相次いでいる。
記念館によると、企画展は今月12日から9月4日までの日程で、登場人物の模型などを展示する予定だった。ところがネット上で、「(記念館は)日本の植民地時代の独立運動家らを追悼する場所。ふさわしくない」などとの批判が上がり、9日に中止を決めた。記念館の広報担当者は、「展示物に旭日旗が描かれたものはなかったので、許可した。批判を受け、開催は適切でないと判断した」と話している。
(読売新聞)
ワンピース展 「旭日旗登場」で急きょ中止=韓国
韓国でも人気の高い日本の漫画「ONE PIECE」のソウル特別展示会が急きょ中止になったことが10日、分かった。展示会は12日から9月4日まで、ソウル市内の戦争記念館で行われる予定だった。
同記念館は「原作に日本の旭日旗が登場するワンピースを戦争記念館で開催するのは問題があるとの指摘が多数あった」と説明。「展示品にはないが、原作に旭日旗と見られるイメージが多数登場することが確認され、やむを得ず(展示室の)貸館を取り消す」と明らかにした。「日本の植民地時代など、対外抗争の歴史を教訓として伝える戦争記念館でワンピースの企画展を強行するのは、不必要な騒ぎを招きかねないと判断した」という。
同記念館は3月、イベント会社から展示室の貸館の申請を受け、公営放送のKBSで2003年から07年の4年間放映されたことや、現在もケーブルテレビで放映されていること、展示品に問題がないことを確認し、貸館を許可していた。
(ソウル聯合ニュース)
ソウルの「ワンピース」展は中止 原作に「旭日旗」登場
ソウルにある戦争記念館は10日、12日から予定していた日本の人気漫画「ワンピース」の特別展を中止すると発表した。原作に「旭日旗(きょくじつき)を思わせるイメージ」が数回登場するためで、日本の植民地支配を伝える記念館としてはふさわしくないと判断したという。
韓国では旭日旗は「日本の軍国主義の象徴」とする見方が根強い。戦争記念館によると、ワンピースはすでに韓国国内で放送されており、展示内容にも問題はないと判断し、会場の貸し出しを認めた。しかし、原作に日本の旭日旗が登場するとの指摘を受け、「展示内容には含まれないが、原作の一部に旭日旗を思わせるイメージが数回登場する」と確認。戦争記念館は一部国費で運営されている「公共機関」で、やむを得ず中止することにしたという。
ワンピースは韓国でも人気アニメの一つ。今回は大型のフィギュアなどでワンピースの世界を再現。関連資料の展示のほか、オリジナルグッズの販売も予定されていた。イベント会社によると、一般予約だけで5千人の申し込みがあった。イベント会社の李濬(イジュン)代表理事は「ワンピースの愛読者に申し訳ない。特別展を開けるように最後まで努力したい」と話した。
(朝日新聞デジタル)
韓国で開催予定の漫画「ワンピース」展が中止に 「日本帝国主義の象徴である旭日旗が描かれている」
人気漫画「ワンピース」の韓国で初となる展示会が開催直前になって、一方的に中止を言い渡された。複数の韓国メディアが報じた。展示会場となっていた戦争記念館側が、作品中に「旭日旗」が描かれていることを理由に挙げているという。
2014年7月10日の韓国のYTNなどによると、戦争記念館(ソウル特別市龍山区)で12日から開催予定の「ワンピース特別企画展:メモリアルログ頂上決戦完結編」が中止になりそうだ。同展は日本で実施している等身大フィギュアの展示イベントを、韓国で初めて行う公式企画だった。主人公・ルフィの船「サニー号」をはじめ、ワンピースの世界観を再現する。企画・制作を韓国企業が主に担当している。
ところが、開催3日前になって戦争記念館側が、企画会社に中止を通告した。漫画の中に「日本帝国主義の象徴」である「旭日旗」が描かれているとして、韓国で物議を醸していることを受けた決定だ。「几帳面に原作漫画の内容を調べていなかった」と記念館側は説明した。一方、主催者側は企画や準備に数十億ウォンがかかり、すでに販売したチケットもあるとして反発している。
韓国ニューシースの報道によると9日午後、戦争記念館側が「問題化したくない」と言って展示中止を伝えた。主催者側は「正常な開催のために多くの点で努力したいが、今となっては容易ではないようだ」と説明している。 ワンピースは単行本の世界累計発行部数が2013年に3億4500万部を突破し、韓国のファンも少なくない。韓国では漫画が販売されているだけでなく、2003~2007年にはKBSでアニメ版が放送された。
展示ベント中止の報道を受けて、韓国ネットでは、
「ワンピースは、極右の漫画ではない!」
「一度ワンピースを見ていただきたいんですが。そこには人生があり、夢があり、希望がありますよ」
などと中止に反対する声があった一方で、
「猿たちはどこにでも待ち伏せしている」
「最初から戦争記念館で日本人の漫画を展示すること自体が腐った考えではないか」
という発言も出た。
日本の2ちゃんねるでは、またもや「旭日旗」が韓国で問題になったことに、
「勝手にやって、勝手につぶして、日本のせいにする」
「ワンピースが太陽のマークをモチーフにした旗を出したなんてここ1,2年からの話じゃない」
などとあきれる書き込みが相次いだ。
日本国内で「ONE PIECE メモリアルログ」を展開する東映アニメーションは、単にライセンスしている立場であるとして、韓国での展示会中止報道について、「コメントは差し控えさせていただきます」ということだった。
(J-CASTニュース)
「ワンピース」展示会、突然の中止・・・企画会社が激怒、「かかった費用、だれが補償するんだ」=韓国報道
韓国で12日から開催を予定していた日本の人気漫画「ワンピース」の特別企画展が、展示会場側の判断により突然中止となった。主催者やファンは反発しており、同国で波紋を広げている。
複数の韓国メディアによると、企画展を開催する予定だった戦争記念館は10日、公式ホームページで「(ワンピースの)展示内容には存在しないが、原作の中の一部に旭日旗とみられるイメージが何度か登場しているのを確認した」とし、「日帝強占期(日本統治時代)など対外抗戦の歴史を教訓として伝える戦争記念館で、『ワンピース企画展』を強行することは不必要な騒動を引き起こすため、やむを得ず貸館を取り消すことにした」と発表した。
また特別企画展中止の発表前には、戦争記念館のホームページやネット上に「原作に日本の旭日旗が登場するワンピースを戦争記念館で開催するのは問題だ」などと、開催中止を求める意見が相次ぎ書き込まれていた。
このような動きを受け、戦争記念館側は9日に展示を企画した韓国の株式会社WAYSBEに貸館の取り消しを一方的に伝えた。
WAYSBEの関係者は「展示のために1年間準備し、3月に貸館され、貸館料も支払った」と説明。「2日前に貸館を取り消されたら、どうやってほかの展示場を用意したらいいんだ」、「展示を準備するために18億ウォン(約1億8000万円)の企画費、舞台など商品開発に8億ウォン(約8000万円)がかかっている。これはだれが補償するんだ」と怒りをあらわにした。
また関係者は、旭日旗が韓国で問題になっていることは「事実」とした上で、同作品では主人公と対立する海賊の衣装や帽子に登場していると指摘。「むしろ反帝国主義的だ。戦犯旗のイメージが登場するからと単純に貸館を取り消すのは理解できない」と主張した。
(サーチナ)
「ワンピース」展示中止は根拠なし=主催者側の訴え認める―ソウル西部地裁
ソウルの「戦争記念館」が、日本の人気漫画「ONE PIECE」展示会への会場貸し出しを、原作に「旭日旗」に似た絵があるとの理由で取りやめた問題で、ソウル西部地裁は、契約通りの開催を求める主催者側の訴えを認める決定をした。聯合ニュースが18日、伝えた。
主催者側は、12日からの開催直前に貸し出し取りやめの通告を受けた後、戦争記念館側を相手取り、通告の効力停止と展示妨害の禁止を求める仮処分申請を行っていた。
地裁は「ごく少数の場面に旭日旗と似た絵があるという理由で、日本帝国主義を賛美した漫画だとは言えない」と指摘。「仮に旭日旗を描いたものだとしても、主人公と対決するキャラクターを描写する場面で使われており、むしろ否定的イメージだ」と判断した。
その上で、「漫画の全体的な脈絡を考慮しないまま、一部場面だけをもって契約を取り消す根拠はない」と結論付けた。
(時事通信)