LOGPIECE(ワンピースブログ)〜シャボンディ諸島より配信中〜 【TVレポート】 鳥嶋元編集長、ONE PIECEはジャンプ低迷期の「希望の光」
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NHK Eテレ 「SWITCHインタビュー達人達(たち)」 7月5日放送

『Dr.スランプ』や『ドラゴンボール』などのヒット作を生み出した漫画編集者であり、元 週刊少年ジャンプ編集長の鳥嶋和彦さんと「リアル脱出ゲーム」を生み出したイベントクリエーター、加藤隆生さんの対談より。番組前半、集英社専務室での対談の途中、鳥嶋さんがおもむろに本棚から古い新聞を取り出してきて…

鳥嶋: 僕が戻って数ヶ月(※1)、ついに、これ朝日新聞の夕刊(※2)の一面ですよ
加藤: これ僕 覚えてます
鳥嶋: 「ジャンプ」が「マガジン」に抜かれたって
加藤: うわぁ~取ってあるんですね、でも
鳥嶋: 悔しくて

※1 「Vジャンプ」を立ち上げて編集長として携わっていたが、『ドラゴンボール』終了に伴って売り上げが減少していたジャンプを立て直すべく「週刊少年ジャンプ」に編集長として戻る(1996年2月~2001年6月)。
※2 1997年7月28日

鳥嶋: (ジャンプに戻ってきて)編集部員を集めて言ったのは「『マガジン』はライバル誌じゃない」と。「マガジンは今日から見なくていいよ」「『ジャンプ』のライバルは『ジャンプ』だけだ」「ジャンプがダメなのは新人の新連載がないからだ」。どういうことかというと、同じ作家が違う連載を描いていくとタイトルが変わっていっても中身が変わらないんですね。子供にそれがバレてたんです。

鳥嶋: それで前の編集長(※堀江信彦 氏)が立ててた企画があったんですけど、それを全部、面白くなかったので、謝ってやめてもらって、それが3ヶ月ぐらい掛かったんですかね。それで編集部員に「もうほら君たちが作らないと連載ないよ、だから頑張って」って。で、新人の新連載ですから来る日も来る日も当たらなくて、部数会議のたびに「鳥嶋君、いつジャンプの部数が戻るんですか?」って。「うーん、しばらく戻らないと思います。100万部ぐらい落ちるかもしれません」って。
加藤: まぁそりゃそうですよね、全部作り替えてるんだから

鳥嶋: で、そうこうする中で実は希望の光が出てきたのがこの『ONE PIECE』なんですね。これが新人新連載、アンケート第1位だったんです『ONE PIECE』が来てようやくこれで少年ジャンプを立て直す芽が出たんです。で、しばらくして『NARUTO -ナルト-』が出て、しばらくして『HUNTER × HUNTER』が出て。
加藤: すごい編集長じゃないですかー
鳥嶋: いやいや、それはスタッフが頑張ったから



17年前のことなので今の小中高生は生まれても覚えてもいないと思うのですが、「週刊少年ジャンプ」の発行部数が「週刊少年マガジン」に並ばれて、そして抜かれたことは普通にテレビニュースで報じられていました。なんか話だけ聞くとその後、発行部数が回復したような感じですけど、実際は出版業界全体でどこも90年代後半から徐々に発行部数が減り続け、それでも黄金期の貯金の減少を抑えていた「ジャンプ」が再びトップに返り咲くことになります。

それにしても、「マガジン」と発行部数が並んだ時の「ジャンプ」で『ONE PIECE』の連載が始まり、表紙を飾っているのが今見ると面白いですね。後の化け物漫画であるw

現在の雑誌発行部数(2014年1月~3月)

週刊少年ジャンプ     約270万部
週刊少年マガジン     約120万部
週刊文春         約68万部
コロコロコミック     約67万部
月刊少年マガジン     約63万部
ビッグコミックオリジナル 約61万部
週刊ヤングジャンプ    約60万部
ちゃお          約56万部
週刊新潮         約55万部
ヤングマガジン      約54万部
週刊現代         約53万部
文藝春秋         約50万部

2008年からの発行部数は日本雑誌協会のデータベースで調べることができるのですが、2008年以降、ジャンプが上位の中で唯一 発行部数を安定して維持している(正確に言えば発行部数の減少をくい止めている)ことが分かります。しかし、『ONE PIECE』が連載終了した後は・・・いや、それは考えないことにしましょう。

『Dr.スランプ』連載開始頃の鳥山明先生と編集の鳥嶋さん


ジャンプ編集長時代の鳥嶋さん


鳥山先生が番組に送ったイラスト



ところで番組終盤で鳥嶋さんが語ったエピソードのとある漫画は、番組では名前が明かされていませんでしたが↓

鳥嶋: ある作家さんは自分の部屋の照明も窓も閉じて真っ暗にして電気スタンド一つ点けてネームをやると。で、もの凄く、うーんうーん苦しみながらやる。「誰に向かって描くんですか?」って言ったら「未来の、すっごく暇で、もの凄くつまらない時間を持て余している自分に向けてネームを描く」って。それでようやくネームが描けるんだって。この追い込み方、すごいなって。


この漫画家さん、番組のスタッフブログによると『HUNTER × HUNTER』の冨樫義博先生のことだったみたいです。説得力ねぇ~~w


『NARUTO』作者「ワンピースは基本的に明るく進むから、ナルトは逆」

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無題
名も無き島民
とっ、冨樫先生は暇を持て余してなんかいないんですよっ
ほら、ゲームとか…ゲームとか

それはさておき、ネットではこの新聞記事について朝日新聞の逆神ぶりが取りざたされてましたねw
2014/07/14(Mon)12:11:09
無題
ヨシアキ
>それで前の編集長(※堀江信彦 氏)が立ててた企画があったんですけど、それを全部、面白くなかったので、謝ってやめてもらって、それが3ヶ月ぐらい掛かったんですかね。

それで堀江氏が自分と縁の深いジャンプ系漫画家を集めて新潮社で「コミックバンチ」を立ち上げた、と。
2014/07/17(Thu)09:20:51
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