”リアル脱出”と聞いて「現実逃避」とか「自殺」を思い浮かべてしまう人のために説明すると、リアル脱出ゲームはFlashゲームでお馴染みの脱出ゲームをリアルで行うもので、
制限時間内に謎や暗号を解き明かしてクリアを目指す体験型イベントのことです。
当初、知り合い5人で参加する予定でしたが1人が出張で参加できなくなったため、4人での参加になりました。
参加チームは基本6人構成で、一緒に入場した連れと基本的に同じチームに入れられるのですが、4人や5人の場合は2・2や2・3に分けられて別々のチームに入れられる可能性があるらしくビクビクしていたのですが、連れ全員無事に一緒のチームで入場することができました。
入場すると、というか入場する前から
プレイヤーはインペルダウンに入獄している囚人という設定らしく、
看守に扮したキャスト達が高圧的な態度で会場まで案内してくれます。「おら、ちゃんと並べ!」「立ち止まるな、真っ直ぐ進め!」
会場に入ると前のスクリーンに座席表が映し出されているので自分のチームの場所に向かいます。座席表は60番まであるので、この会場の一公演の定員は360名のようです。
ステージに立像も置かれていますけど、ゲーム開始前の会場では
マゼランが、
SNSやブログ等で謎のネタバレをしてはいけない
というゲームの禁則事項をアナウンスしていました。このレポート記事もそれに準じた構成になっています(一部モザイク処理をしています)。
また、
ゲームが始まるとトイレに行けなくなるので開始前にトイレは済ませておけと繰り返しアナウンスされていたのですけど、それを下痢人間もといマゼランに言わせているのがちょっとツボでしたw
指定された場所に着くと、机にゲームで使うアイテムや筆記用具(メモ用紙、鉛筆、消しゴム、鉛筆削り)が置かれていました。赤い封筒はゲーム開始後に開けるもので、中に謎と解答用紙が入っています。クリップボードも2つだけ用意されていましたが、私は会場売店で脱出の心得十箇条が書かれた
オリジナルクリップボードを買いましたよ。
うーん、、、実際ゲームで役に立つこと言ってるのロビンぐらいです。今回ゲームを体験した後の私から言わせてもらうと、「ゲームに出てくるメッセージはこまめに写真に撮っておけ」「人の話はよく聞いて覚えておけ」を追加しておきますよ。
さて、この場所で初めて他のチームメンバーと合流することになります。
私達とチームを組むことになった二人組はシャボンディ諸島で行われた公演は全て参加しているような常連さんで、開始前にゲームの流れや作業分担のことなどを教えてもらいました。なんと心強い。でも、脱出できたことはないんだとか。まぁ、それだけ脱出に成功するのは難しいということです。ちなみに、私の連れは1人が一応経験者、私を含めた3人が初体験です。
こちらはパンフレットに書かれた会場の見取り図。パンフレットは入場の際に貰います。ライブハウスが会場になっているのですが、本来客が入ることができない場所もエリアになっているようです。また、エリアの一部に屋外も含まれています。
常連さん曰く、パンフレットにも謎解きのヒントがあったりするとのことで、開始前はパンフレットのストーリーに目を通したりして時間を潰しました。
そして公演スタート。プロローグにあたる、テレビアニメを編集したオープニングムービーが流れた後、ゲームマスターによるルール説明が行われました。
劇場型のリアル脱出ゲームではヒントを探す際に力を使ったり備品をひっくり返したりする必要はないとのこと(※連れの唯一の経験者は一室型のリアル脱出ゲーム参加者で、ヒントを探すために、ひくほど備品を壊すと聞いていました)。実際にヒントは廊下の壁などに普通に掛けられていました。
ストーリーはざっくり言うと、ルフィがインペルダウンに侵入したことでかつてない混乱が起き、囚人であるプレイヤーは千載一遇のチャンスにルフィと一緒に脱獄を試みるというもの。ほぼ原作ストーリーに準えた内容になっています。
電伝虫でボンちゃんから最初の課題が出されてゲームスタート。脱出までの制限時間は60分です。
赤い封筒を開けると謎が書かれた紙がたくさん出てきました。私のチームの場合は、ヒントを探してくる人を3人派遣しつつ謎解きに取り掛かりました。ヒントはメモを取るより、デジカメやスマホで写真を撮ってくるのが確実ですし早いですね。中にはヒントではなく謎そのものもあります。
早々にヒントが全て集まったので、あとは全員でそれぞれが解けそうな謎に取り組みました。就職試験とかの判断推理みたいな問題も2つほどありました。常連さんはパズルが苦手とのことでした。写真の右に写っている積み木が今回の謎の至高の仕掛けになっています。
最初の課題を難なくクリア。
手に入れた合言葉を通行手形に指定された場所に向かい次の謎に取り掛かります。
次の課題も難なくクリアした私達は次の課題を回収。めっちゃブレとる!w 通路が狭くてゲーム中に立ち止まって写真を撮るのはどの場所でもなかなか難しいです。あと、ニューカマーに扮したキャストがやたらと絡んできますw この場所は一応LEVEL6です。
机が狭い!w
新しい課題を手に入れては元の机に戻って謎を解き合言葉を手に入れることを繰り返します。机が私達のベースです。一度解いた問題用紙も後で使うことがあるので机に広げているだけで、散らかっているのはしょうがないんです!w
4番目の課題に当たる通信室のボンちゃんからのメッセージ。この辺りから詰むチームが出てくるっぽいのですが、私のチームの場合は経験者組が机に戻る前にもう謎を解いてました。私はこれがヒントになっていることにすら気付きませんでしたよw
5番目(最後)の謎。ここまでほぼ詰まることなく順調に来ましたが、この謎で初めて詰まりました。でも、ちょっとしたあることに誰かが気付いて、それが決定的な手がかりになりなんとか解くことができました。最後の合言葉を手に入れ、この時点で制限時間まで残り20分近くも残っていました。あれ、余裕じゃん?
最後の問題が浮かれている私達とは対照的に常連さんは納得のいかない様子。「これは絶対に何かあるはず」。というのも
最後の合言葉を手に入れて脱出の為に海軍の軍艦(ステージ)に一旦上がると会場に戻ることはできないとゲームマスターに念を押されていたからでした。過去のリアル脱出ゲームではフェイクの合言葉や脱出の為に1人残ってボタンを押さないとったものがあったそうです。実際に合言葉を持って脱出しようとすると囚人に扮したキャストも「本当に脱出の準備は整ったか?」と言ってくるではないですか。これは確かに何かあるぞ!と。
でも、それが何か分からない。
残り10分。ステージ上には脱出したチームが続々と集まっていました。ですが、そんなに多くのチームが脱出成功するわけがないのです。なぜなら
リアル脱出ゲームの脱出成功率は数パーセントととても低いからです。この規模の公演なら1チームや2チームが脱出成功するかどうかといったところ。
絶対に何かあるぞと色々探したものの、それが何か分からないまま残り5分を切り、しょうがないので謎解きのアイテムを全て持って私のチームは海軍の軍艦(ステージ)に上がったのでした。ステージから見ると、まだ半分近くのチームが最後の合言葉に辿り着いていない様子でした。あ、この大砲はメモリアルログの使いまわし!w
そして、常連さんの一人が重要な手がかりに気付くのですが、もうステージに上がってしまっていますし、時すでに遅し。
制限時間になるとゲームマスターによる問題解説が始まります。結局、最後の合言葉を手に入れてステージに上がったのは全体の4割ぐらいでしょうか。画像は最初の課題のヒントの一つですが、よく考えると”
赤い犬”、”
青いキジ”、”
黄色い猿”になっている!と。みんな謎解きに夢中でそんなこと考える余裕がないですから、ネタばらしの瞬間には会場で拍手が起きましたw
謎解きとは関係ないワンピースネタはもう一つあり、こちらも大きな拍手が起きました。気付いていたチームもあったようで、ゲーム中にもし気付いてしまうと何か手がかりじゃないかと謎解きに支障が出そうな気がします。もし気付いてしまってもそれは謎解きとは関係ないですよと。
で、結局、
私のチームは脱出できたのかというとやっぱりダメでした。
ステージに上がった他のチームもやっぱりダメで、その中で1チームだけが脱出に成功していました。60チームいたとしたら、
脱出成功率は1.7%ですね。唯一の勝者チームにはスポットライトが当てられ、賞賛の拍手が送られました。ちょっとしたインタビューも行われたのですが、そのチームにはこれまでに脱出を3回したことがある、つわものの3人組がいたようです。
公演のラストはテレビアニメを編集したエンディングムービーとスタッフクレジット。リアル脱出ゲーム用に録り下ろした音声や東映アニメ描き下ろしのイラストが使われていました。このレポートで伝えられなかったのですが、プレイヤーはチーム分けのため”金の鷹のネックレス”をつけてゲームをプレイします。
というわけで、インペルダウンから脱獄しようとして脱獄できなかったレポートでした。
脱出できたら格好良かったのですが。脱出一歩手前まで行って、最初は悔しさはあったのですが、答えを聞いた後は完敗という感じで寧ろ清清しい気分になりました。でも、リベンジしたい気持ちはありますし、めちゃくちゃ面白かったので、次の別の公演もまた行こうと誓う私達なのでした。
リアル脱出ゲーム…これはハマる!!
リアル脱出ゲーム×ONE PIECEコラボが実現!全国6ヶ所で開催