アニメなど海賊版サイトを駆除へ
違法にコピーされた日本のアニメや漫画をインターネットのサイトで無料公開する、いわゆる海賊版の被害が後を絶たないことから国が、アニメ制作会社や出版社などと協力し、来月から大規模な駆除作戦に乗り出すことになりました。
アニメや漫画を巡っては世界中にファンが広がり、国も作品を海外発信する際には補助するなど日本の文化と位置づけて、輸出に力を入れています。
その一方で、中国を中心に違法にコピーされたいわゆる海賊版をインターネットで無料公開するサイトが後を絶たず、文化庁の推計ではこの1年間で、著作権の侵害による被害の総額は中国の違法サイトによるものだけでも少なくとも5600億円に上るということです。
こうした事態を受けて、国は国内のアニメ制作会社や出版社など15社と連携して、新たに海賊版サイトの大規模な駆除作戦に乗り出すことになりました。
具体的には、来月1日以降、国が把握している海外のおよそ580の海賊版サイトの運営者に一斉に削除要請するとともに、数百円程度支払えば、新作を含むおよそ250の作品が見られる正規版のサイトに誘導するサイトを新たに公開し、ファンを増やすということです。
経済産業省商務情報政策局の中井健太さんは「海外のファンの方々に日本の作品を、合法的に安心して見てもらう一方で、アニメ制作会社や出版社などに利益がきちんと還元される仕組みを作っていきたい」と話しています。
(NHKニュース)
マンガ・アニメを海賊版から守る「MAG PROJECT」始動、大規模削除活動展開
日本の出版社およびアニメ関連企業15社が参加する「マンガ・アニメ海賊版対策協議会」と、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)は、日本のマンガ・アニメを全世界で守り、良質な作品を生むプロジェクト「MAG(Manga-Anime Guardians) PROJECT」を7月30日より展開する。
マンガやアニメなどのコンテンツの海外展開で大きな障害になっている海賊版への対策のほか、正規コンテンツの普及も図る。文化庁が2012年度に行った調査によると、中国主要都市(北京・上海・広州・重慶)での日本のコンテンツの被害額は年間約5600億円と推計されている。経済産業省が2013年度に行った調査では、米国での被害額は約2兆円と推計されている。
また、経済産業省の同調査からは、海賊版を利用しなくなる理由として「海賊版が見られなくなること」「正規配信が増えること」が分かっている。MAG PROJECTは、海賊版の削除を行う一方で、ファンを海賊版から正規版サイトへ誘導する仕組みを構築し、国内外の視聴者に対して普及・啓発を行う。
海賊版の削除は、マンガ約500作品、アニメ約80作品について、8月1日より約5カ月に渡って実施。対象作品は、ネット上での侵害が確認できており、正規流通している/する予定があることが条件としている。対象サイトは、マンガでは、オンラインリーディングサイト、ストレージサイト、Torrentサイト。アニメでは、UGCサイト(動画共有・投稿サイト)、ストレージサイト、リーチサイト、Torrentサイトとなる。
また、7月30日より、マンガ・アニメの正規版リンク集サイト「Manga-Anime here」を開設するほか、啓発活動第1弾として、「鉄腕アトム」のアトム、「名探偵コナン」の江戸川コナン、「ONE PIECE」のポートガス・D・エース、「進撃の巨人」のミカサ・アッカーマンなど、54年にわたる全42作のマンガ・アニメのキャラクターが「マンガ・アニメを愛するみんなへ。」「ありがとう」とメッセージを送るスペシャル動画「Thanks,friends」を配信。楽曲は影山ヒロノブ氏が率いるJAM Projectのほか、石田燿子氏、佐咲紗花氏、米倉千尋氏が参加するオリジナルとなる。
(INTERNET Watch)
日本のアニメ業界が海賊版撲滅に本腰、「日本は本当に愚かだ」「数百円なら払うが・・」―中国ネット
日本のアニメ制作会社や出版社が海賊版を駆除するために来月から大々的な措置を取ることをNHKが28日に報じたところ、日本アニメが絶大な人気を誇る中国国内の愛好家からは、さっそく様々な反応が出てきている。
NHKによると、アニメ制作会社と出版社の15社が共同で、8月1日以降中国を含む海外に存在する約580の海賊版動画サイトに対して一斉に削除要求を出し、数百円を支払うことで正規版を視聴できるサイトへの誘導を図るという。
中国向けアニメ動画サーバーでは、新作の日中同時発表や、公式の中国語字幕が用意されるという。
このニュースに対して、中国のネットユーザーからは以下のようなコメントが寄せられた。
「やめてくれ。私のワンピースが、ハンター×ハンターが!!」
「日本人は本当に愚かだな。大陸に海賊版が出回り続けるからこそ、日本アニメは市場を独占できているのに」
「見たいアニメが中国で見られなくなってしまうのが心配」
「支持するが、『壁』を越えられてしまうのでは」
「もう長いこと日本アニメは見ていない」
「米国ドラマを見つつ、日本アニメを見る。こんな暮らしができなくなる」
「不景気なんだな」
「マンガが見られればいいさ」
「数百円なら払うよ。大事なのはモザイクとかカットとかがないことだ」
「合理的な価格であれば、受け入れられる」
(XINHUA.JP)
日本がアニメの海賊版サイト駆除へ=「韓国とは違うな」「中国での人気は海賊版のおかげ!」―中国ネット
2014年7月28日、日本が8月からアニメや漫画の海賊版の大規模な駆除へ乗り出すことがわかり、中国のインターネット上にも波紋が広がっている。
国はアニメ制作会社や出版社など15社と連携して、現在、把握している580余りの海賊版サイトに対して削除を要請する。日本文化庁の統計によると、海外の海賊版サイトは数えきれないほどあり、なかでも中国が最も多い。過去1年間の著作権侵害の被害額は5600億円に上るという。
このニュースに、中国版ツイッターには多数のコメントが寄せられている。
「じゃあ、今後アニメが見られなくなるのか?」
「好きなのは今のうちにダウンロードしておいた方がいいぞ!」
「日本は各方面で中国に対抗し出したな」
「日本人と韓国人はまさにここが違う。韓国は海賊版を利用して韓流を広めた」
「海賊版をつぶしたら、彼らの損失はもっと大きくなるんじゃない?」
「日本人はバカだな。海賊版があるからこそ、中国のアニメ市場を独占できているのに」
「そんなにたくさんのサイトで海賊版が見れたのか」
「ネットじゃなくて買って見ればいい」
「中国では普通には放送されないからな」
「アニメがなくなったらお先真っ暗」
「今後は不便になるけど仕方ない。それでも好きだから」
「金を払うのは問題ない。閲覧できなくなるのは困る」
(Record China)