・ここまでのドレスローザ編
前話までの現状整理。
SOP作戦成功によりオモチャの呪いが解け、ドレスローザの真実が暴かれたドフラミンゴは、"イトイトの実"の能力でドレスローザ全体に巨大な"鳥カゴ"を作り、国中にいる者全員が賞金稼ぎになる”殺しのゲーム”を開始する。ドレスローザの地形はピーカの能力により大きく変えられた。
<ゲーム終了の条件>
・ドフラミンゴの首を取ること、あるいは12名の「受刑者」たち全ての首を取ること。
<ルール>
・「鳥カゴ」からは誰も逃げられない。外への通信も不能。
・プレイヤーはドレスローザにいる者全て。
・”寄生糸”で操られた人間が無差別に隣人を傷つけ続け、ゲームを終了しなければ全員死に絶える。
・討ち取った「受刑者」の星1つにつき1億ベリーの賞金が出る。
<受刑者>
★→レベッカ、ロビン、錦えもん、ヴィオラ、フランキー
★★→キュロス、ゾロ
★★★→サボ、ルフィ、ロー、リク
★★★★★→ウソップ
【ルフィ】【ロー】
所在: 新「王宮」最上階
目的: ドフラミンゴの討伐
仲間たちの数々の援護によりついに王宮最上階に到着。ドフラミンゴ、トレーボルと戦闘開始。ドフラミンゴは分身の〝影騎糸〟を出し、さらに〝寄生糸〟でベラミーを操って戦う。ローが麦わらの一味と海賊同盟を組んだ目的は、カイドウを倒すためではなく、遠回りにドフラミンゴを討つことだった。ローにとってドフラミンゴは13年前殺されたコラソンの仇。(~761話)
<ローの回想>NEW!
16年前、〝北の海〟の港町「スパイダーマイルズ」。滅亡した〝白い町〟から一人脱出し、ドフラミンゴのもとへやって来た10歳のロー。「珀鉛病」によって寿命があと3年と2ヶ月と知っているローは自身が死ぬ前にできるだけたくさんの人間を殺したいと思っていた。ドフラミンゴはローの将来性を見込んで、「珀鉛病」が悪魔の実によって治療できる可能性を示し、自身の右腕になれるようローを鍛え上げる。ローがドンキホーテ海賊団(ファミリー)に入って2年が経ったある日、バッファローとベビー5にせがまれてローは本名を教える。ローの本名はトラファルガー・D・ワーテル・ロー。これを盗み聞きしていたコラソン(本名:ロシナンテ)はローにファミリーから出て行くべきだと諭す。(752話、761話〜763話)
【キュロス】
所在: 4段目「ひまわり畑」
目的: ドンキホーテファミリーとの因縁に決着をつける
ルフィより一足早く4段目「ひまわり畑」に到着。ディアマンテに撃ち殺されそうになっていた娘のレベッカを救出する。ディアマンテと戦闘。(~758話)
【レベッカ】
所在: 4段目「ひまわり畑」
目的: ルフィの援護
ローの海楼石の手錠の鍵を届けるため、レオとカブの案内により”TAL(トンタッタエアライン)ジャンピングサービス”で宙を舞い、ルフィ達と合流を約束した”ひまわり畑”(新地「王宮」4段目)に一足先に到着。ルフィ達を待つ間、母スカーレットの仇であるディアマンテに殺されかけたところを駆けつけた父キュロスに助けられる。ローの手錠の鍵を届ける。(~758話)
【レオ】【カブ】
所在: 4段目「ひまわり畑」
目的: マンシェリー姫の救出
ある能力者であるためにドフラミンゴに一人捕らえられているトンタッタ族のマンシェリー姫。”ひまわり畑”へ向かうレベッカに同行していたレオ達は、ヴィオラからマンシェリー姫の居場所(礼拝堂の裏にある小さな部屋)を聞き、救出に向かう。(~756話)
【バルトロメオ】【ロビン】【キャベンディッシュ】
所在: 3段目
目的: ルフィの援護
バルトロメオとロビンはローの海楼石の手錠の鍵を届けるため、レオとカブの案内により”TAL(トンタッタエアライン)ジャンピングサービス”で宙を舞い、ルフィ達と合流を約束した”ひまわり畑”(新地「王宮」4段目)を目指していたが、地上からのグラディウスの攻撃を受け、3段目に墜落。ルフィ達を4段目に向かわせるため、グラディウスを足止めする。ルフィ達と同行していたキャベンディッシュは愛馬のファルルをオモチャの兵に負傷させられた因縁にケリをつけるため3段目に残って戦う。シュガーが再び気絶したことにより、オモチャの兵がドンキホーテファミリー下っ端に戻った。(~759話)
【八宝水軍】【ハイルディン】【エリザベロー&ダガマ】【オオロンブス】【イデオ】【スレイマン】【ブルー・ギリー】
所在: 2段目
目的: ドフラミンゴの討伐
ウソップあるいはルフィへの恩返しのため、初めはそれぞれがドフラミンゴを討つため王宮を目指したが、手を組み王宮を目指すルフィ達を援護する。スレイマンとギリーはデリンジャーに倒された。(~757話)
【ゾロ】
所在: ピーカの石像の上
目的: ドフラミンゴの討伐
ピーカと剣士対決。ピーカの能力を見極めたゾロが圧倒。(~755話)
【サボ】
所在: アカシア
目的: ルフィの援護
密かに革命軍に入隊し革命軍No.2の「参謀総長」にまでなっていたサボはルフィと入れ替わり、ルーシーとしてコロシアム決勝戦に出場。優勝賞品である”メラメラの実”の能力を手に入れる。革命軍の目的はドレスローザの武器「生産」の場所を探し出すこと。サボは一人、兄としてルフィを援護するため、海軍をくい止めるが、藤虎(イッショウ)が海軍の中で異質な思想を持っていることを知る。(~760話)
【コアラ】
所在: アカシア
目的: 戦争を助長しているドレスローザからの武器の輸出を止めること
革命軍のサボ、ハック、コアラはドレスローザに武器「生産」の場所を突き止めるために潜入。コアラは地下交易港で他国の貿易船が海賊船を装って武器貿易をしていることを発見する。その後、サボと合流。(~760話)
【藤虎(イッショウ)】
所在: 旧「王の台地」
目的: 麦わらの一味とローの逮捕
イッショウはローと麦わらの一味の海賊同盟の真相、グリーンビットへ向かった目的を調べるため、ドレスローザに派遣される。同盟が真実だったため、ローの七武海の称号剥奪を決定し、ローと麦わらの一味を追う。ドフラミンゴが”鳥カゴ”のゲームを始めてもなお、ドフラミンゴではなく海賊同盟の追跡を続けるが、それにはドレスローザ国民の想いを酌んだ高度な判断があった。追跡は本気ではなく、麦わらの一味らがドフラミンゴを討ち取ることを期待している。また、〝王下七武海〟制度の完全撤廃を望んでいる。(~760話)
【ウソップ】
所在: 旧「王の台地」
目的: ルフィの援護
ドフラミンゴが国王のドレスローザには知られざる闇があった。ウソップとロビンはドレスローザの自由と元国王であるリク王の名誉を取り戻そうとしている小人のトンタッタ族と出会い、彼ら「リク王軍」と共に戦うことになる。作戦の第1目標であった、オモチャの能力者である”シュガー”を気絶させること(
SOP作戦)になんとか成功し、ドレスローザの全てのオモチャが元の姿に戻った。〝鳥カゴ〟のゲームが始まり、王宮に着いたルフィとローにオモチャの能力者シュガーが近づいていることを知ったウソップは遠距離射撃によって再びシュガーを気絶させることに成功する。受刑者を捕らえようとして王の台地に集結したドレスローザの国民達に何をするべきか尋ねられたリク王はルフィ達がドフラミンゴを討ってくれることを期待して、少し待つことを提案する。(~760話)
【錦えもん】【カン十郎】
所在: 旧「王の台地」
目的: -
ドンキホーテファミリーに捕まっているカン十郎を探して、スクラップ場へつながる穴に飛び込み、スクラップ場にて無事に身を隠していたカン十郎を発見する。描いた絵を実体化するカン十郎の妖術(能力)により巨大なスズメを出現させ、スクラップ場から脱出し、旧「王の台地」にいるウソップと合流する。(~760話)
【トンタッタ族】
所在: 「SMILE工場」
目的: スマイル工場で働くトンタッタ族の解放
インヘルが率いるトンタッタ族は「SMILE工場」へ向かう。工場にはマンシェリー姫を含め500人のトンタッタ族が捕らえられている。工場天井のガラス越しにメッセージを描き、工場内にいるトンタッタ族に彼らがドンキホーテファミリーに騙されていること、中から工場の鍵を開けることを伝えることに成功し、工場に侵入する。一方、一人隔離されているはずのマンシェリー姫の姿は工場になかった(→王宮のある一室に幽閉されている)。(~757話)
【フランキー】
所在: 「SMILE工場」
目的: スマイル工場の破壊
意味も無く暴れ続け、ドンキホーテファミリーと海軍を地上に引き止めることで
SOP作戦成功に一役買う。その後、”ラディカルビーム”で「SMILE工場」を破壊しようとした直前、セニョール・ピンクに阻止される。ピンクによると、ラディカルビームでも海楼石製の壁で頑強に守られた工場の壁は破壊できないらしい。トンタッタ族の活躍で工場内部に侵入することができたが、再びピンクと戦闘に。(~757話)
【サンジ】【ナミ】【チョッパー】【ブルック】【モモの助】【シーザー】
所在: ドレスローザの沖
目的: シーザーを連れて作戦の次の島「ゾウ」を目指す
作戦変更。シーザーをグリーンビットで回収し、サニー号の"風来・バースト"でドフラミンゴとイッショウの強襲から脱する。ローの指示でルフィらをドレスローザに残し、先に次の作戦の島であり錦えもんらの目的地である「ゾウ」に向かっていたが、再び作戦変更。トンタッタ族と共に戦ってドンキホーテファミリーを討とうという電話会議でのフランキーの訴えに賛同し、ドレスローザに船を戻すが、ナミの提案でやはり「ゾウ」を目指すことになる。(~730話)
【タマゴ男爵】【ペコムズ】【ビッグマム海賊団】
所在: ドレスローザの沖
目的: シーザーの捕獲
シーザーを狙い、巨大な海賊船でサニー号の前に現れ、砲撃を開始する。シーザーを狙う理由は”研究費”を騙し取られていたためらしい。(~730話)
<その他のキーパーソン>
【リッキー】
鉄仮面、ドクロマントの老剣士。盾を持たない戦い方が特徴的。元剣闘士だが、コロシアムに彼を知る者はいない模様。正体はドレスローザの先代国王リク王。10年前、ドフラミンゴの計略により国を奪われる。
【キュロス】
20年前まで活躍していたコロシアムの歴史上、最強の剣闘士。片足の兵隊の正体。10年前、オモチャにされた時、シュガーが契約を交わし忘れたため、オモチャ達の中で唯一自由に行動することができた。レベッカの父親。
【レベッカ】
コリーダコロシアム専属の女剣闘士(”囚人剣闘士”)。国民に恨みを買ったドレスローザの元国王リク王の孫(”幻の王女”)。ドフラミンゴが新しい国王になった際、母親のスカーレットをドンキホーテファミリーに殺される。片足の兵隊の正体が実の父親だとは知らなかった。
【ヴァイオレット】
"ギロギロの実"の能力者。正体は元ドレスローザの王女ヴィオラ(レベッカの叔母)。10年前、リク王(父)を殺さないことを条件としてドンキホーテファミリーに入る。"千里眼"の能力を持つ彼女は昨夜からサニー号の接近に気づいていたはずだが、ファミリーには報告しなかった。一時はサンジを罠にかけたが、ファミリーを裏切りサンジに協力する。ヴァイオレットは能力で「リク王軍」の行動をずっと見ていた。
【コラソン】
コラさん。本名ロシナンテ。元ドンキホーテファミリー最高幹部。ドフラミンゴの実の弟。ロー曰く「おれに命をくれた恩人」。13年前、ドフラミンゴに殺された。『"D"はまた・・・必ず嵐を呼ぶ』。
【ベラミー】
”2年前”ドフラミンゴに見捨てられたベラミーは、かつてその存在を信じる者を笑っていた”空島”へ行き、海賊団の仲間を失ったが、スカイピアの黄金を持ち帰りそれをドフラミンゴに寄与することで再びドフラミンゴの部下になっていた。コリーダコロシアムで今回優勝すればドンキホーテファミリーの幹部になれることをドフラミンゴから約束されていたが、Bブロック予選で敗退。ベラミーに愛想を尽かしたドフラミンゴから指令を受けたデリンジャーに殺されかけるが、バルトロメオに助けられる。建前では殺されかけてもなおドフラミンゴへの忠誠を示すが、ルフィにも割と協力的である。
・コラソンが子供嫌いな理由
14年前の今回のエピソードでコラソンの秘密が次々と明らかになりました。
まず、
前回からの続きで、
実は喋れるということ。
763話
コラソン自身から喋れなくなったと説明したことはないが、ドフラミンゴが勝手に勘違いしているとのこと。(ロー以外)ファミリーの誰もこの事実を知りません。コラソンがショックな事件をきっかけに口がきけない人を演じている理由は今のところ特に無いように思えますが、重度のドジッ子なので喋っているとつい自身の秘密をばらしてしまうため、
後述のある人物から喋るなと命令を受けているのでしょうか。重度のドジッ子なので、つい喋ってしまいそうですがw
実は悪魔の実の能力者であること。
〝ナギナギの実〟の無音人間。音を一切通さない見えない壁を張ることができる模様。「ナギ」は穏やかという意味の凪(なぎ)ですね。能力の使い道や応用法がよく分かりませんが、ローが本名を喋った会話は、能力を使って耳を澄ませていたのでしょうか。
後述の任務遂行に役立っていたのかもしれません。
戦闘向きの能力ではないですが、コラソンを乗せた潜水艦が最強なのは確かですw 動力を止めずにステルス潜航が可能ですからね。それを考えると、たぶん関係ないと思いますが、ローの海賊船が潜水艦だというのが面白いです。コラソンが能力者であることも(ロー以外)ファミリーの誰も知らない事実です。重度のドジッ子なのでつい海や水溜りに落ちてしまいそうですがw
目的は弟として兄ドフラミンゴの〝暴走〟を止めること。
なぜ仲間に喋れることや能力者であることを隠しているのかとローに問われたコラソンは仲間だと思っていないと答えています。天竜人たちの中では異端であり、心優しい父と母を持ったコラソン(ロシナンテ)は悲惨な経験をしてもなお世の中を恨むようなことはない心の強い人間に育っており、兄ドフラミンゴの凶悪性にはついていけないようです。兄ドフラミンゴを「バケモノ」と呼び、33年前、親子三人が捕まり、人間たちから私刑を受けた際(
763話)のドフラミンゴの態度にもドン引きしていたようです。まだ8歳の時のあの体験にはドフラミンゴがトラウマを持っているほどですので、それはあまりにも冷たい気がします(笑)。それでも「兄上」と慕っていたコラソン(ロシナンテ)が兄ドフラミンゴから心が完全に離れてしまったのは、やはりその2年後、ドフラミンゴが父親を殺してからでしょうか。それ以降、ドフラミンゴとは口をききたくなくなり、ドフラミンゴから「ショックな事件」(
761話)で口がきけなくなったと誤解されることになったのかもしれません。
コラソンがドフラミンゴの〝暴走〟と言うのは、
マリージョアにある国宝を奪い世界を牛耳ることでしょうか。
実は海兵であること。
ロシナンテ中佐。実は潜入任務中の海軍将校であるコラソン(ロシナンテ)。
海軍大将センゴクと連絡を取っており、
任務はドンキホーテ海賊団(ファミリー)の監視だと思われます。コラソン(ロシナンテ)が止めようとしているドフラミンゴの〝暴走〟が仮に
マリージョアにある国宝を奪い世界を牛耳ることならば、コラソン(ロシナンテ)がファミリーを監視している主な目的は、マリージョアにある国宝を手に入れるために必要と考えられる
〝オペオペの実〟の能力がファミリーのものになるのを瀬戸際でくい止めることでしょうか。
ドフラミンゴが13年前の事件を「絶望」と表現し、
コラソン(ロシナンテ)を殺した理由はこの裏切りが発覚したためであることは間違いないでしょう。そして、ドフラミンゴの意に反して〝オペオペの実〟の能力をローが手に入れたのは、
コラソンがファミリーに〝オペオペの実〟の能力が渡るのを阻止するために、ローに食べさせたと考えられます。また、コラソン(ロシナンテ)の子供嫌いな振る舞いは、センゴクの命令でファミリーに入ってくる子供達を追っ払うための任務だったようです。それに耐えたのがバッファローとベビー5、デリンジャーの3人だったと。デリンジャーは赤ん坊なので、さすがにコラソン(ロシナンテ)も手を出していないと思いますがw
ドフラミンゴに気づかれずに、どうやって海軍に入隊したかは謎です。
次項の内容を踏まえると、ドフラミンゴが父親を殺した後にコラソンは一度ドフラミンゴから離れていたのかもしれません。その間にコラソン(ロシナンテ)が海軍に入隊し、事情を知ったセンゴクの命令を受け、ファミリーに戻ってきたと。
ところで、アニメ劇場版『FILM Z』のパンフレットと原作691話の扉絵になった「若き日の海兵たち」のイラストは本編に登場する海兵達の新兵時代の姿が描かれており、ワンピースマニアのGregさんがそれを表にしてまとめているのは「
【原作ネタ】 若き日の海兵~あの人は昔!~」で紹介しましたが、今回新たな発見がありました。
おおお!?
本編に顔が一致する海兵がおらず不明になっていた31名(うち判別不能15名)のキャラクターの一人が確かにロシナンテ中佐に似ています。約2年前の
691話ではヴェルゴが「
ドフラミンゴの過去」について意味深な発言をしており、この時点でロシナンテの構想はあったはずですから、これがロシナンテである可能性は十分にあります。「若き日の海兵たち」のイラストでは本編に登場する名前不明の将校たちも数多く描かれていることから、これは海兵の設定ノートを元に描かれており、
不明なキャラクター達については今後本編に登場する可能性はあると考えていましたが、まさかこういった形で重要なキャラクターが登場することになるとは思ってもいませんでした。
ちなみに、更新されたあと一人はイラスト左下の人物が『こち亀』連載30周年のジャンプ本誌企画のために登場した両津勘吉では?ということになっています。風貌は初期の両さんっぽいですが、眉毛がつながっていないので微妙です。
※が、両津だそうです。
実はドジは全部演技であること(ウソ)。
コラソン「おれはドジッ子なんだ」
知っとるわ!w
・初代コラソン
13年前の事件がなければ、ローは「
3代目の〝コラソン〟」(
759話)になっていたはずだとドフラミンゴが言ったことにより、ドフラミンゴの実の弟であるロシナンテは初代コラソンなのか2代目コラソンなのか謎でしたが、初代コラソンは
ヴェルゴであることが明らかになり、ロシナンテは2代目コラソンでした。つまり13年間、ファミリーの最高幹部〝コラソン〟の席が空いていることになります。
ファミリー幹部の一人だったヴェルゴは15年前、海軍に入隊しており、空いた〝コラソン〟をロシナンテが受け継ぎ、幹部に昇格したわけです。ヴェルゴ、ロシナンテ、ローと〝コラソン〟になる人物は私から言わせると
みんなドジッ子なのですが、そういう枠ですか?w
また、この任務は極秘であり、命令したドフラミンゴ以外誰も知らないようです。それにしても新兵時代のヴェルゴのこの見事なキノコカットは何なんでしょうかw
・Dの一族
ワンピースの物語の鍵を握る〝
Dの一族〟(※本編でこう呼ばれたのは初でしょうか)について元天竜人のコラソン(ロシナンテ)が語るところによると・・・
・宿命の種族
・天竜人の子供は「行儀の悪い子は〝ディー〟に食われてしまうぞ」と躾けられる
・世間で〝D〟の名を持つ者が名を上げると天竜人の老人達は眉をひそめて「〝D〟はまた必ず嵐を呼ぶ」とつぶやく
・ある土地では〝神の天敵〟と呼ぶ者達もいる
しかし、
誰も真相を知らないとして、コラソン(ロシナンテ)は〝Dの一族〟について次のようにローに説明しています。「〝神〟を仮に〝天竜人〟とするならばお前達の目的は…!! 〝この世界の破壊〟なのかもしれない だがドフィの目指すそれとは全く意味が違う!! 〝D〟には〝神〟に相対する思想があるハズだ」。これはクローバーが世界政府が危険視したと考察した〝ある巨大な王国〟の思想(395話)に当たります。ドフラミンゴは私的な恨みから天竜人の牛耳る世界を破壊しようとしているわけですが、〝Dの一族〟の思想が〝天竜人〟に相対するもので、目的が〝この世界の破壊〟なのであれば、
その思想は世界政府の社会システムに相反するものということになります。
これは〝Dの一族〟であるドラゴン率いる革命軍について考えると非常に分かりやすく、やはり身分制社会によって下級身分の者が上級身分の者に不条理に虐げられることを悪とする思想と思われます。
なお今回のエピソードにより、
761話考察でまとめたローとコラソン関連の情報・謎・伏線はかなり整理が進んでいます。
・ドフラミンゴはローの行為は逆恨みと表現している(
725話)
⇒(コラソンは裏切り者であったため)
・ドフラミンゴがコラソンを殺した理由
⇒(海兵として潜入任務をしているコラソンの裏切りが発覚したため)
・ドフラミンゴを討つことはコラソンの本懐(
725話)
⇒(コラソンの目的は弟として兄ドフラミンゴの〝暴走〟を止めること)
・コラソンと〝D〟の関係→「〝D〟はまた必ず嵐を呼ぶ」(591話、
729話)
⇒(世間で〝D〟の名を持つ者が名を上げると天竜人の老人達が眉をひそめてつぶやく台詞)
・コラソンはドフラミンゴの実の弟(
749話)
⇒ 本名はロシナンテ。ドフラミンゴからはロシーのあだ名で呼ばれていた。
・コラソンはローに命を与えた恩人(
749話)
⇒(コラソンのおかげでローは人間性を取り戻した?)
・ローが13年前に死なずに生きている理由
⇒(ローが〝オペオペの実〟を食べ、能力によって自身を手術し、体内の珀鉛を取り除いた)
・ローが〝オペオペの実〟の能力者になった経緯
⇒(〝オペオペの実〟がファミリーの手中に入ることを阻止するためコラソンがローに食べさせた?)
・ドフラミンゴは13年前の事件を絶望と表現している(
759話)
⇒(ファミリーの幹部であり、唯一の家族である実の弟に裏切られたため)
・ドフラミンゴは〝オペオペの実〟を求めていた(
761話)
⇒ マリージョアの国宝を手に入れるため。永遠の命も手に入れることができる。
・ドフラミンゴは〝オペオペの実〟をローに食べさせる気はなかった(
761話)
⇒(ドフラミンゴは永遠の命を与える能力を誰かに使わせるつもりだった?)
・ドフラミンゴはハートの最高幹部の席をローのために取ってある
⇒(〝オペオペの実〟の能力に未練がある?)
・ローは3代目の〝コラソン〟になるはずだった(
759話)
⇒ 初代コラソンのヴェルゴが海軍に入隊し、ロシナンテが2代目コラソンになった。
・センゴクが掲げる正義
「絶対的正義」を掲げる海軍の中将以上?の将校達はそれぞれの信念を掲げているわけですが、大将センゴクが掲げる正義の信念は「
君臨する正義」だと判明しました。マリンフォードの頂上決戦にてセンゴクが言った台詞「悪党共の横行を恐れる世界中の人々にとって
ここ(マリンフォード)に我々がいることに意味があるのだ!!! 仁義という名の〝正義〟は滅びん!!!」(578話)はこの信念から出た言葉だったわけです。
<判明している将校達が個人で掲げる正義>
センゴク: 「君臨する正義」
クザン: 「燃え上がる正義」のちに「だらけきった正義」
サカズキ: 「徹底的な正義」
ボルサリーノ: 「どっちつかずの正義」
コーミル: 「ゆとりある正義」
・コラさん
ローを無理やり連れ去り一時ファミリーを離れ、ローの病気を治す旅に出たコラソン。「珀鉛病」を治療できる病院がきっとあるはずだとローを連れて回りますが、どの病院でも「珀鉛病」が不治の感染病だという誤った認識と患者に対する差別意識が強く、治療は受けられず「ホワイトモンスター」と呼ばれてしまう始末。6ヶ月も連れ回しましたが、結局治療を受けられる病院は見つかりませんでした。
コラソンのこの行動は最初は、天竜人に敵対し、ドフラミンゴよりは正しい世界へ導いてくれるであろう〝Dの一族〟であるローを生かしてやろうというものだったようですが、コラソンは幼くして死を悟ったローを可哀そうに思っており、ローに刺された時も心底ローに同情していたようです。このコラソンの想いを知ってからローはコラソンに対して心を開くようになり、「お前」だった呼び方から「
コラさん」に変わるようになります。
そうこうして、ローの死期まで約半年となったある日、
ドフラミンゴから電伝虫がかかってきたのでした。電話の内容は次回となるわけですが、コラソンが殺されたと考えられる13年前の事件が近づくこの時期においてドフラミンゴの用件はおそらく次のどちらかと考えられます。まず、一つは
ローを治療することが可能な〝オペオペの実〟が見つかったこと。もう一つはコラソンの裏切りが発覚したことです。後者はヴェルゴのスパイ活動で発覚した可能性がありますが、それをコラソン本人にわざわざ伝えるヘマをドフラミンゴはしないでしょうから、前者の可能性が高いです。それがコラソンを呼び戻すための後者の罠とも考えられます。いずれにせよ、ドンキホーテファミリーが手に入れるはずだった〝オペオペの実〟の能力をローが手に入れて、ローとコラソン(ロシナンテ)はファミリーを裏切ることになり、コラソン(ロシナンテ)はドフラミンゴに殺されるという展開が予想されます。
なお、
690話のドフラミンゴの台詞から
ローはかつてヴェルゴをブチ切れさせてこっぴどくやられた経験があるようですが、ローとヴェルゴはまだ出会っていません。つまりこの後、ローはヴェルゴと出会うことになるわけですが、690話の展開はブチ切れたヴェルゴが全身を武装色の覇気で硬化させ、〝オペオペの実〟の能力が無効かと思われたものの、成長したローはそのヴェルゴの覇気も凌駕したというものですから、ブチ切れさせたのはローが〝オペオペの実〟の能力を得た後と考えられます。さらにヴェルゴをブチ切れさせた原因はファミリーを裏切ったこと(〝オペオペの実〟を食べてしまったこと)と考えられますから、
〝オペオペの実〟を本来食べる予定だったのはヴェルゴだったのかもしれません。
ローがコラソンのことを〝コラさん〟と呼んでいることに対して、ヴェルゴがローに〝さん〟付けで呼ばせようとしていたのがここにきて一層面白いですねw