LOGPIECE(ワンピースブログ)〜シャボンディ諸島より配信中〜 【謹賀新年】 2015年1月1日付 朝日新聞 別刷りで丸々ワンピース特集
ONE PIECEのBLOG、略してLOGPIECE。 ワンピースフィギュアを飾って楽しんでます。

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本日付けの朝日新聞では別刷りの第6部でワンピースを特集。全8面のうち始めの3面ではコミックス累計発行部数3億2000万部に至る軌跡と知識人がワンピースの魅力を語ったコラムが掲載されており、残りの5面は3月に東京タワーにオープンするワンピースのテーマパーク「東京ワンピースタワー」の全面広告となっています。全面広告ではオープンに寄せるワンピース好き著名人からのコメントも掲載されています。


● 内田 樹(思想家/神戸女学院大名誉教授。『ONE PIECE』の名言を集めた「ONE PIECE STRONG WORDS」に論文を寄稿している)

世界中で読まれる理由

 主人公ルフィのすばらしさは、こう叫ぶ場面にあります。

 「おれは剣術を使えねェんだコノヤロー!航海術も持ってねェし!料理も作れねェし!ウソもつけねェ!おれは助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!」

 「一人では生きていけない」というのは根本的な言葉です。リーダーに頼られることで、仲間たちは自分の力を発揮する。ルフィは頭の中でセンテンスを作り上げるのではなく、体の底から自然にわき上がってきたかのように叫びます。だから言葉に力がある。

 いまは親族の共同体も、地縁の共同体も壊れています。多くの人が帰属しているのは企業ですが、そこでは多様な才能を求めていません。自分の才能や個性を発揮できないというフラストレーションはたまります。だから「麦わらの一味」のような小さな共同体にあこがれる。これが現代社会で一番渇望されている。グローバル化した時代に世界中で読まれている理由も同じでしょう。反社会的な集団が疑似家族を作っていくのは、高倉健主演の映画「昭和残侠伝」にも通じます。「ONE PIECE(ワンピース)」は、実はとても古典的な物語なのです。

 ルフィが仲間集めをしてゆくリクルートには求人票はありません。即戦力は求めていない。ぶらりとやってきた人の能力を見て、採用を決める。船の操縦が出来る、料理を作れる、音楽ができる。自分にできないことをできる人が現れると、うれしくて仲間にする。日本の企業が行っていない人事制度です。

 ルフィは悩んだり、迷ったりしません。進路の選択を迫られたり、危機に陥ったりしても、彼の判断は明確です。正しいかどうかではなく、海賊らしいかどうか。海賊的な価値観が身体化されているからです。どんなときも麦わら帽子を手放さない、宴会では口いっぱいに肉をほおばって食べる。「海賊というのはこうじゃなきゃいけない」という決め事を自分で作り、守っています。「ONE PIECE」に描かれる正義や悪は複数あり複雑ですが、ルフィには何が大事なのかが瞬間的に判断できる。だから、妥協や和解もうまい。

 人は、集団に帰属しないと能力を開花できません。自分に何ができるのかもわからない。「FOR THE TEAM」となって初めて力を発揮します。どうしたら一人一人の個性や才能が発揮できるのか。「ONE PIECE」は組織論として読めるのです。


速水健朗(編集者・ライター)

権力を打ち破る爽快感

 僕が面白いと思ったのは敵の描き方です。少年漫画で多いのは、主人公の成長に伴ってどんどん強い敵が目の前に現れるもの。ところが「ONE PIECE」の敵は力が強くなっていくというより、様々な権力を持っている。

 暴君ワポルは政府お抱えの医師団を作り、ほかの医師を追放しました。国民はワポルに忠誠を誓わなければ診療を受けられない。ワポルは医者を独り占めすることで権力を得ます。

 この場面を読み、国家が医療や保険制度を独占することの意味、例えば米国の皆保険制度に対して多くの人たちが反発していることの意味を考えました。制度はセーフティーネットである一方、医療の独占が権力にもなり得るという見方もできるのかと感心します。

 もうひとり気になる敵が魚人海賊団のアーロン一味。彼らは世界中の海の地図を掌握しようとしています。かつてローマ帝国もナポレオンも、支配や戦争においては道を作り、重視しました。情報を集めて地図を作ることは統治そのものです。アーロン一味のやり方も権力の在り方を示しているようにも思えます。敵が単なる強いやつではなく、強力な権力であるというのが作品の面白さになっています。

 一方、「麦わらの一味」はメンバーが横並び。ルフィも権力を持っていない。そんなルフィたちが敵の権力を打ち破っていくから、爽快に感じるのでしょう。


猪子 寿之(チームラボ株式会社 代表)

志を大切にするチーム

 「少年ジャンプ」の人気マンガは「友情・努力・勝利」が3大原則でした。「ONE PIECE」はジャンプの王道でありながら、「仲間・志・勝利」が原則だと思う。1対1の友情よりチームでの関係性を、努力より高い志を持つことを大切にしている。現代を象徴しています。

 冒険に必要だからとルフィが航海士やコック、医師を集めたように、「チームラボ」はプログラマーや数学者、建築家、CGアニメーターなど専門知識を持つ技術者を集めています。航海とベンチャーは似ているかもしれない。「チームラボ」はルフィたちの船のような、仲間が集まる場。それぞれが得意な能力を持ち寄ることで、世界に届く一手になると信じています。

 好きな仲間と一緒にいたいというだけではどこかで負けてしまう。自分自身のスキルを上げ続けなければいけない、と感じていたから、ルフィたちが修行のために世界に散った時、リアリティーがあると思いました。

 仲間のために命をかける、というルフィの言葉もリアルです。ルフィにとって航海士のナミの死は、船が沈むこと、つまり自分の死につながる。だから命をかけて仲間を守る。

 欠点はほったらかしで、自分のスキルをのばしていく生き方は、他人への依存度が高くなるけれど、仲間への貢献度も高くなる。仲間がいなければ死んでしまう、そんな生き方がいいと思う。


<東京ワンピースタワーオープンに寄せて>
中山 雅史(サッカー元日本代表。連載10周年記念本「ONE PIECE 10th TREASURES」にONE PIECE応援団としてコメントを寄稿)

誰もがそうしたい、そう行動に移せたらいいのにと思う当たり前の事を、当たり前にやり抜く。
かっけーなぁ!ここに行けば俺もワンピースのひとカケラ、ワンピースになれるのだろうか。
迷いを捨てろ、まず動け、ルフィはいつもそうだった。不可能を可能にする、信じて疑わずやり遂げる強い意志を持つ者のみが、それを掴むことができる。


鈴木おさむ(放送作家。アニメワンピース劇場版「ONE PIECE FILM Z」の脚本担当)

ワンピースよ、もう、どんだけみんなをワクワクさせれば気が済むんだよ!
東京ワンピースタワー?
絶対に・・・・
行ぎたいっ!!!!


三村マサカズ(お笑いタレント。スマスマ芸能界ワンピース王決定戦出場)

天才尾田栄一郎の頭の中を見てみたい。俺が生きてるうちに結末見れるかなぁ。
見れるよな!


高橋みなみ(AKB48/タレント。スマスマ芸能界ワンピース王決定戦出場。週刊プレイボーイのグラビアでワンピースコスプレ。コンビニ本「ファンが選ぶONE PIECE〝涙〟ベスト10!!」にインタビュー掲載)

私の人生のバイブル「ワンピース」の世界を体験できる場所が東京にできるなんて、とてもうれしいです!
東京ワンピースタワーが「ワンピース」を世界に発信するスポットとなり、東京の新しいシンボルとなることを今から楽しみにしています。


古田 新太(俳優。アニメワンピースTVスペシャル「3D2Y」でバーンディ・ワールド役を演じる)

大好きな東京タワーに、大好きなワンピース。
赤羽橋に通ってしまうのか、やっぱりスカイツリーより東京タワーになってしまうのか。できればタワーのてっぺんから、ビローンと腕の伸びたルフィをぶら下げていただきたい。
後、リクエストなんですが、実際に乗れる「ジェネラルフランキー」を作っていただけないでしょうか。キャタピラーバージョンで。


神木 隆之介(俳優)

ONE PIECEは小学生の時からずっと読んでいました。
大好きなONE PIECEのテーマパークが東京のシンボルでもある、東京タワーに出来るなんて、本当に楽しみです!
ONE PIECEファンとして、これは行くしかない。いや行かないという選択肢はありません!


DREAMS COME TRUE(アーティスト。アニメワンピース劇場版「ヒストリー オブ チョッパー+」で主題歌を担当)

僕らドリカムはもちろん「ワンピース」の大ファンではあるけれど、尾田栄一郎という人間の大大ファンでもあります。
そんな尾田っちの頭の中から世界中に拡散し続けるワンピース・ワールドが 、またこうして現実のものとなる。まさに夢が叶う。
こりゃぁ、行かないわけにはいかねえなぁ。


かしゆか(Perfume/歌手。東京ワンピースタワーの制作・運営は所属事務所アミューズの子会社)

自分の身近な人を大切にしたい、その人を守るためなら強くなれる、そんなシンプルで一番大事な気持ちを教えてくれました。
私も大切な人のために強くなりたい、そう思わせてくれたONE PIECEに感謝してます。
ありがとう、そしておめでとうございます!


岡崎 慎司(プロサッカー選手。現在ドイツのクラブチームに所属)

僕がワンピースを大好きな理由は、漫画からみんなが全力で生きているのが伝わってくるから。
特にルフィが大好き。
迷わずに自分の意思を持ち生きてく姿は僕の胸を熱くさせてくれます!
こちらでは、ドイツ語に翻訳されたワンピースもあり、語学教材として愛読させてもらっています。
帰国した際には、子供と一緒に東京ワンピースタワーへ遊びに行きます!


「仲間」ばかり言っている批評はうんざりですけど、内田樹さんが触れているヒットの秘訣は一昨年ヒットした「半沢直樹」に通じるものがありますよね。と言っても、このコラムは「ONE PIECE STRONG WORDS」に掲載されている論文のエッセンスみたいなものなのですが。

ところで最近「仲間」の文字を見ると、ジャンプで連載されている「磯部磯兵衛物語」を連想してしまいます。おのれ、仲間りょう…※磯兵衛の作者)。


2015年春、『ONE PIECE』のテーマパークが東京タワーに登場
最近、尾田先生が意識しているジャンプ連載作家

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