こんなのあったのかい!と。movicからおそらく2002年頃に発売されたと思われるアニメ設定資料集。当時の定価は1500円。中古本で見つけて面白そうだったので買ってみました。
スタッフ用設定資料のA4版コピーが、この第2集(vol.2)ではアニメ45話あたりのローグタウン編を中心に63枚収録されています。右上の数字はエピソードのナンバー。絵に添えられているスタッフへの指示やキャラ設定などがなかなか面白いです。
収録されている全て(?)の原稿はアニメ初期のキャラクターデザインを担当されていた
小泉昇さんの手によるもののようです。原稿に入っているサインは「昇」の字に書かれた日の西暦がつながった形と思われます。
キャラ対比表。ミホークの身長が180センチ程度しかなかったり、サンジの方がゾロより身長が高かったりと、
今見ると対比はめちゃくちゃです。一味の身長はコミックス10巻のSBSで明らかになっており、この時に既に知り得た情報のはずですが、反映はされなかったようです。まぁ普通は、脚技がキレキレで、スーツを着こなしているサンジの方が身長が高いと思いますよね。
こちらもキャラ対比。ローグタウン編小説版のオリジナルキャラ「
ダディ・マスターソン」とその娘「
キャロル」、アニメ完全オリジナルの「
ラウル」と一緒に。ダディはそこそこ知名度があると思うのですが、ラウルに関してはどうでしょうw
アニメではBar ゴールド・ロジャーの主人ラウルがルフィにロジャーの昔話を語り、ルフィがその話を聞いて胸を高鳴らせるというエピソードになっているのですが、後々ロジャーを知るラウルがロジャーの本名を知らないという矛盾が発生してしまい、アニメ版にありがちな亜空間キャラとなってしまいました。
アニメオリジナルの
サンジのエプロン姿。サンジはエプロンをして料理するキャラではないので本来の印象を崩さないために多用はしないで下さいという旨の指示が書かれていますが、その後好評だったのかエンディング「私がいるよ」などで使われていたため毎週登場していました。
ブログ読者の中にサンジマニアがいるのでブツを投下しておきましょう。
この設定資料集は第3集(vol.3)までしか、どうやら発売されていない?模様です。第1集(vol.1)はしばらく探してみたのですが手に入れることが出来ませんでした。第3集ではドラム島編とアラバスタ編、メリー号の設定資料が主に収録されています。全部で88枚。
「キモいオカマほどデカいの法則」という根拠が添えられて、ボン・クレーはBWオフィサーエージェントの中で一番背が高く設定されています。実際は、253センチあるクロコダイルもボン・クレーと同じような対比になるはずです。
♪〜へんなおじさ〜ん♫
原作初期のチョッパーを大幅にアレンジした小泉昇さんが描くチョッパーは、人獣型の状態の獣要素を薄くして鼻と上あごは短く、輪郭は丸く、後の原作のチョッパーに近しいフォルムです。実際、アニメのチョッパーの方が可愛いとささやかれ始め、本来マスコットキャラにするつもりがなかったチョッパーを栄ちゃんがアニメに負けじと可愛く描くようになったという経緯があります。この裏話についてはファンブックやインタビュー(
http://onepiece.ria10.com/Entry/2254/)で小泉昇さんの名前が挙げられて語られています。
チョッパー変形点の対比。
「
キズ合わせ」という設定資料。シーンごとで傷の位置がバラバラにならないために必要というわけですね。
メリー号の設定資料はNo.44の1番から22番まで収録されており、その他にまだあるようです。
アニメの設定資料集というものを初めて買ってみましたけど、
普通に絵が上手くて見応えたっぷりでした。絵に添えられている細かい指定などに注目して、アニメを見直してみるのも面白いかもしれません。アラバスタ編以降の設定資料集も発売されていれば買いたいところですけど、残念ながら第3集で打ち止めになっているっぽいんですよね。ネットオークションを覗くと、アニメスタッフから流出したと思われるアラバスタ編以降の設定資料コピーを5、6千円で売るというセコい商売が行われているのですが、さすがにそれに手を出す気はしません。
「ワンピース」アニメ補完計画