【あの人と本の話 and more】賀来賢人「わざと間違えて読むことで見える面白さ。古田新太さんに日々学んでいます」
毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、舞台『五右衛門vs轟天』に出演中の賀来賢人さん。彼が実写化を熱望する作品とは?
「ちょっとでも時間が空くと、すぐにマンガ喫茶に飛び込みます。2時間あれば30冊くらいは読めてしまいます。自分ではちゃんと読んでいるつもりですが、読み込んではいないんでしょうね。パッと開いて、すっと理解できるマンガのほうが好きです」
ひまさえあればマンガを読んでいるという賀来賢人さん。いちばん好きなのは、『グラップラー刃牙』シリーズ。
「長い歴史のあるマンガですが、『刃牙道』として連載中のいまが一番面白い。宮本武蔵が現代によみがえるっていうあらすじだけですごさが伝わると思います(笑)。ここに登場する中国武術の達人・烈海王を演じてみたいんです」
舞台『五右衛門vs轟天』で共演している古田新太さんと、マンガの話題で盛り上がることもあるのだとか。
「古田さんは『刃牙』シリーズもですが、『ONE PIECE』も大好きなんですよ。作中に登場する、背中に大きく〈正義〉と書かれた海軍の格好で稽古をやっているくらいです(笑)」
古田さんの稽古を見ていて、勉強になることばかりだったという。
「古田さんって、脚本をわざと“間違えて”読むんです。セリフひとつとっても、脚本の中島さんや演出のいのうえさんが意図している方向とはあえて違う解釈をして、それを稽古場で体現してみせる。でもそれがちゃんと成立するし、みんな納得させられてしまう。天才だなって思います」
賀来さんは今回、そんな古田さんの熱い期待を背負って立つ。
「昨日も一緒に飲んでいたんですが、『お前はすごいんだ』ってほめてくださるんです。でも帰り際に『でももし本番で面白くなかったら、わかってるんだろうな?』って脅されました(笑)。古田さんに認めてもらえるように精いっぱい頑張ります」
(ダ・ヴィンチニュース)