・子分盃
前回、ドレスローザで一緒に戦った戦士達が麦わらの一味の傘下に加わるべく申し出た「
親子盃」をルフィは拒否。理由は「ヒーローになりたくない」と似たようなルフィの偏った考えで、「大船団を束ねる大船長・大海賊のような偉い奴になりたくない」というものです。麦わらの一味の傘下に入ると申し出た7人の代表者(キャベンディッシュ、バルトロメオ、サイ、イデオ、レオ、ハイルディン、オオロンブス)はルフィの夢は海賊王になることなのに、ルフィがその夢に近づく戦力を断る理由が初め理解できませんでしたが、真っ先にバルトロメオがルフィの考えを理解し始めます。
これはルフィにとっての〝海賊王〟が「
この海で一番自由な奴」(507話)だからです。ヒーローになりたくない理由は「ヒーローは肉を分け与える奴だから」というものでした。つまり、ルフィは大海賊のような偉い奴になると、従う者に色々指示しないといけなくなるため面倒くさいと考えているらしく、それを一言で「窮屈」だと表現しています。
ルフィが想う海賊王を何となく理解するに至った7人の代表者は、それならばと、ルフィを親分として勝手に子分になる誓いの「
子分盃」を飲むのでした。勝手に子分になったため、ルフィにこれを断る術はなく、ここに
麦わらの大船団が誕生したのでした。そして安定の宴エンド。
注目するのは最後の語りの部分です。
〝麦わら〟ルフィの子分にと名乗り集った曲者7人
この先 各個に成長を遂げ…いずれ歴史に名を残す「一大事件」を引き起こすのだが…
今はまだ…誰も知らない物語
この子分達のスタンスは麦わらの一味に何かあれば勝手に命をかけて参上するというものです。頂上戦争については予め「極めて大きな事件」(441話)と表現されていましたが、「一大事件」とはどんなものなのでしょう。直近だと、ルフィ達はカイドウと戦うことになりそうですが、再び集うにはまだ早そうです。おそらく、世界政府との戦争(→「巨大な戦い」(576話))か、マリンフォードに攻め込むか、そんな大事件ではなかろうかと。
あと意外だったのは、このエピソードで
ルフィは酒があまり好きではない(飲めないというわけではなく味が好きじゃない)ということが判明しています。宴の際にルフィが肉ばかり食べているのは、肉好きなのはもちろん、酒があまり好きではないからでした。
・麦わらの大船団
今回、麦わらの大船団の船の描写があったので確認しておきましょう。
まず、手前にある大きな船が前回も描写があった
ヨンタマリア大船団の主船「ヨンタマリア号」。帆には「4(よん)TAMARIA」と書かれているようです。同じドクロマークの黒い帆を持つ中ぐらいの船には「3TAMARIA」、それより小さい船には「2TAMARIA」とあります。なおヨンタマリア大船団には
コロンブスという副提督がいる模様です。
帆に「八宝」の文字がある船が
八宝水軍の主船で、その隣にある朝鮮水軍の亀甲船のような船も八宝水軍の船のようです。
船首が白馬の船が
美しき海賊団(キャベンディッシュ)の船で間違いないでしょう。シンデレラのカボチャの馬車のような見た目になっています。船首が虎の船が先程の
八宝水軍の主船です。消去法で右の黒い船が
バルトクラブ(バルトロメオ)の船か
ハイルディンの船でしょう。ハイルディンについては、これまで仲間の巨人族の描写がないことから、どうやら単独でドレスローザに上陸した模様で、本船ではなく小舟の可能性があります。
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海賊団・軍団 |
主要メンバー |
船員 |
1 |
美しき海賊団 |
キャベンディッシュ(船長)
スレイマン |
75名 |
2 |
バルトクラブ |
バルトロメオ(船長)
ガンビア(参謀) |
56名 |
3 |
八宝水軍 |
サイ(棟梁)
ブー(副棟梁)
ベビー5(嫁) |
約1,000名 |
4 |
XXXジム格闘連合 |
イデオ(代表)
ブルーギリ—
アブドーラ&ジェット |
4名 |
5 |
トンタッタ族トンタ兵団 |
レオ(兵長)
カブ |
200名 |
6 |
巨兵海賊団 |
ハイルディン(船長) |
4名 |
7 |
ヨンタマリア大船団 |
オオロンブス(提督)
コロンブス(副提督?) |
4,300名 |
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合計 |
5,639名 |
追記)消去法でバルトロメオかハイルディンのものと思われる船について、昔の巨兵海賊団の船に似ているというコメントがありました。
129話
はい、似てますね。巨兵海賊団のモデルがヴァイキングということで、船もヴァイキング船になっています。当該船はハイルディンの船と考えて問題なさそうです。寧ろ、エルバフのモデルがヴァイキングなのかもしれません。
・藤虎の餞別
ドレスローザ国民達は、ルフィらにまとわりつくことで藤虎が空からガレキを落とせないようにしていましたが、船が出航してしまえばそれを防ぐ手段がありません。が、落とされたガレキは逆恨みしてルフィらに攻撃を仕掛けたジョーカーの取り引き相手の海賊船に当たるのみで、一つも麦わらの大船団には命中しないのでした。
藤虎: 餞別でござんす〝麦わらの〟
藤虎: …これァ内緒で願いてェんですが 政府の尻ぬぐいをしていただき
真にどうもありがとうござんした!!!
センゴク: 聞こえたぞ(笑)
今回もまた藤虎の良いシーンです。
注目する点は、藤虎がギャグ化していること。
ギャグ描写のあるキャラクターは概ねルフィ側についたと思っていいです。これにて、少なくとも藤虎はガチの敵ではなくなったと判断していいでしょう。