東野幸治: まさにVTRを観てたら賛否両論ありそうな感じですけども、歌舞伎のファンの裾野を拡げるという意味では、もしかしたら良い?
堀潤(元NHKアナ): 僕はとっても良いことだと思いますよ。僕、備前焼の人間国宝を取材した時に、「伝承と伝統ってどう違うか知ってる?」って言われたんです。「"伝承"っていうのは昔からあるものをちゃんと守ることが"伝承"。地方の民話だったりがそうだよね」って。「"伝統"っていうのはその時代の職人が最も新しいことにチャレンジした連続なんだよ。だから伝統は革新なんだ!」っていうふうに仰られたので。
東野: ということは今回(のワンピース歌舞伎)は革新なのである。伝統であると。
東野: でも、なかなか本来の歌舞伎を好きな方にするとちょっと取っ付きが悪い?
小籔千豊: そりゃね。でもやる方からすると、ワンピース側が文句を言うてなくて、歌舞伎側が文句を言うてなかったら、外野は黙っとけっていう話なんですよ。
これでカチャカチャ、カチャカチャ「ワンピースで歌舞伎なんて○○○」みたいな
東野: そうする奴、必ず前歯出てるんですねw
小薮:「歌舞伎でワンピースやったって、そんなの意味ないやろ」って、言うてる奴いると思うんですけど、それやったら行かんかったらいいだけの話で。歌舞伎の裾野を広げる。ワンピース側もかまへん言うてる。それやったら何も周りは文句言うことちゃうやんけと思いますね。
長嶋一茂: 僕も歌舞伎の方、何人か知ってますけども、やっぱり若い人たちの歌舞伎離れっていうのはあるんですよね。劇場変わったとしても集客力の部分ではなかなか上向きにならないってのがあって、猿之助さんと僕もお話したことがあるんですけども、まさしく革新派で、やっぱり若い人たちに馴染んでもらうものを作る。観てもらわなきゃしょうがないだろと。伝統というものが古すぎて我々が受け入れられないものであれば、それをぶっ壊していこうよっていう感覚の人じゃないですか。だから古参のスタッフとかからは批判が来るかも分かりませんけども、でもウケさせてなんぼじゃないですか。お金払って行くわけだから。
松本人志: "古典"と"創作"っていうのがありますよね。それから、これ(ワンピース歌舞伎)で言うと、"パロディ"って言っていいのかな?まぁ、この3つをバランスよく出来ていれば、僕はエンターテインメントとしてはいいんじゃないかなと思うんです。少なくとも、フジテレビが年末にワンピースやるよりはこっちの方が良いと思います。
東野: 年末も良かったよね?w
秋元優里(フジテレビアナ): <頭を抱えて> ねぇ、そうですよね。そうだと思います(苦笑)
秋元: でもルフィの手(の再現)、すごくないですか?
東野: だから、それも賛否両論で「ん?なんやねんこれ?」って思うファンの方もいれば…
長嶋: まず観てみないと
小薮: 基本的にはご高齢のファンの方が多い歌舞伎界。「スーパー歌舞伎やってもっと流行らすぞ」。ワンピースとかやった時に、じゃあ、お孫さんとかを連れ出すきっかけになるかいな、ぐらいねんやから別にギャーギャーそんな…
東野: 賛否両論とか言うてる場合とかでなくて?
小薮: 前園さんみたいにこれを否定するような意見は言わなくていいと思いますよ
前園真聖: 否定はしてないですよ。
東野: 観に行くんですか?
前園: 観には行かないですけども…