・サンジが消えた理由
今回は、
795話の前後のぐるわらの一味の様子が描かれています。
ミンク族の国に漂っていた毒ガスの正体はシーザーが作った毒ガス兵器「
KORO(コロ)」(シーザーが自慢げに喋ったために判明)だと知ったチョッパーとサンジは、シーザーに能力で毒ガスを中和するように命じます。シーザーは心臓をサンジに握られているので、不本意ながら、KOROの中和ガス「
ROKO(ロコ)」を発生させてKOROを中和するのでした。
”ガスガスの実”にそんな能力があったのかと思うところですが、その能力の1つは様々なガスを発生させること(様々なガスに変化すること)と解釈されますから、KOROに対して化学反応なのか何かを起こして中和させるROKOを発生させたみたいです。成分は不明です。だったら、麻酔ガスをこっそり発生させて、心臓を奪えばいいのにとも思うわけですが・・・。
KOROは48時間以内に解毒処置をしないと手遅れになる毒とのこと。この時点でジャックが毒ガスを撒いて1日経っていますから、シーザーとチョッパーが解毒剤を大急ぎで作り、ナミ達と砦に避難していたミンク族らが手分けして負傷者に解毒処置を行い、こうしてミンク族はぐるわらの一味に助けられたのでした。
この時点で、サンジはまだ消えていません。
これまで、サンジの消失(あとシーザーの消失)は百獣海賊団の動向と関係があると考えていましたが、実はこれとは関係なく、サンジらがゾウに到着してから9日目・ルフィらがゾウに到着する2日前にもう一つの事件が起きていたのでした。なんと、
ビッグマム海賊団がぐるわらの一味の後を追ってゾウに現れたのです。
前回に引き続き、時系列をまとめると、このようになります↓
時系列 |
現在から |
ジャック襲撃 |
出来事 |
「17日前」
(807話) |
17日前 |
1日目 |
ジャックのモコモ公国襲撃、ミンク族が昼夜交替で迎撃 |
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16日前 |
2日目 |
ジャックのモコモ公国襲撃、ミンク族が昼夜交替で迎撃 |
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15日前 |
3日目 |
ジャックのモコモ公国襲撃、ミンク族が昼夜交替で迎撃 |
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14日前 |
4日目 |
ジャックのモコモ公国襲撃、ミンク族が昼夜交替で迎撃 |
「5日目」
(810話) |
13日前 |
5日目 |
ジャックが毒ガス兵器使用、ミンク族の軍勢壊滅(砦の奥に避難している者達は無事だった) |
「6日目」
(810話) |
12日前 |
6日目 |
・ルフィがドフラミンゴ討伐
・ドフラミンゴ救出のためジャックが数十人の部下を残してゾウを去る |
「11日間」
(807話) |
11日前 |
6日目 |
・麦わらの一味がドレスローザ上陸
・ぐるわらの一味、サニー号に乗りゾウを目指して出航 |
「翌日」
(795話) |
10日前 |
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・ぐるわらの一味がゾウに上陸、二手に分かれる
・ナミ達、森で不思議少女と遭遇
・サンジ達、クラウ都にてミンク族に起きた惨状を知る
・シーザーがクラウ都に漂う毒ガスを中和ガスで消す(不本意)
・シーザーとチョッパーが解毒剤を調剤し、ぐるわらの一味とミンク族が手分けして負傷者の解毒処置 |
「決戦より3日目」
(796話) |
9日前 |
|
・ルフィ一行がゴーイングルフィセンパイ号に乗りゾウを目指してドレスローザ出航
・ジャックがドフラミンゴ護送船襲撃を目論む |
「2日前」
(811話) |
2日前 |
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・ビッグマム海賊団がゾウ沖に出現
・サンジとシーザーが消失? |
「一週間後」
(802話) |
現在 |
|
・ルフィ一行がゾウに上陸 |
完全に引き離したはずのビッグマム海賊団が後を追って来たのは、ぐるわらの一味の目的地を知っていたから、記憶指針(ログポース)で辿り着けないゾウに辿り着けたのは、察しの通りペコムズがベポと同じようにゾウを出たミンク族だからです。ゾウ出身者は故郷に帰る方法が何かあるのでしょうね(ビブルカードか?→後述)。
ビッグマム海賊団は、ぐるわらの一味の目的地を、交戦時に麦わらの一味の電伝虫の会話を聞いて知ったようです。ルフィ「
お前ら先に「ゾウ」に向ってくれ」サンジ「
「ゾウ」で待ってる」(
730話)。ブルックがこれを”失態”と表現して、本話のコマ割り的に大きな声を聞かれてしまったかのように見えますが、砲撃を受けている最中で、かつ電伝虫の通話ですから、
通信を黒電伝虫で傍受されていたというのが正しい見方かと思われます。
目的地を知っていて、どうして到着するのがぐるわらの一味より8日も遅くなるのか、という疑問もあります。例えばペコムズもゾウに辿り着くためのビブルカードを持っていたとすると、ここまで到着が遅くなることはなかったでしょう。さすがに、サニー号とビッグマム海賊団の船の性能差もこれほどではないでしょう。であれば、一直線にゾウを目指すことができず、多少ゾウを探して迷ったと考えられます。ゾウ出身者が故郷に帰る方法は何かあるのでしょうが、いずれにせよビブルカード頼らなくても辿り着くことができるようです。
793話のカポネが乗るビッグマム海賊団の船はゾウを探していたわけです。
そんな話はともかく、ルフィらがゾウに到着する2日前にビッグマム海賊団がゾウに現れたことが、サンジとシーザーが消えたことに関係しているのは間違いないでしょう。ゾウを目前にペコムズは「問題ない 2人でカタがつく…」と言っており、シーザーを連れて帰るため、おそらくタマゴ男爵とのコンビでゾウに上陸したと思われます。この出来事をブルックは「こっそりと起きた大事件」と表現しており、ミンク族には知られていないようです。もしかすると、サンジの置き手紙でその内容を知っただけで、ナミ達も知らなかったのかもとも思いましたが、ルフィは手紙を読んだ上で事件を知らないようですから、手紙の内容は前半がナミへのラブレター、後半が安心してくれ、ちゃんと戻る、ぐらいのものだったと予想されます。
手紙を残しているわけですから、突然連れ去られたわけでもありません。そもそもビッグマム海賊団の狙いはシーザーですからね。パターンとしては、サンジがペコムズらに敗れて、シーザーを奪われてしまい、責任を負って一人でシーザー奪還のためにビッグマム海賊団の船に忍び込んだというのがありそうですが、事件の内容は書かれていないと思われる手紙を書くという一工程が不自然です。
「攫われたわけでもねェしなー」(807話)と言うルフィに対して「そういう雰囲気じゃなかったから深刻なのよ」(807話)と返しているナミについて、「そういう雰囲気」じゃないのは手紙の内容なのか、サンジの様子なのか、ナミが事件を目撃した感想なのか、まだ不明瞭なんですよね。
・ワンダが美味しくいただきました。
ナミを押し倒す野獣ワンダ。ナミ「ギャー」
事後。
・王の鳥
昼行性と夜行性で12時間ごとに睡眠時間がくっきり分かれるモコモ公国のミンク族の中で、「王の鳥」という王の側近の役職は、唯一、例外的に昼夜を問わず2人の王の間を行き来できるとのこと。夜になり、ルフィ一行は「王の鳥」であるワンダとキャロットと一緒に、ネコマムシの旦那に会いに行きます。
ネコマムシの旦那に会いに行こう〜♪
「ネコマムシの旦那」の由来は、ブルック役のチョーさんが考案した「偉そうにしている野良猫」の呼び名だろうということを
806話の感想記事で紹介しましたが、ジャンフェス2016にてロビン役の山口由里子さんの証言で、実際にそうであることが判明しています。
ネコマムシの旦那に会いに行くワーニーの上ですでにブルックが「ポロロン♪」とギターを鳴らしていますからね。アニメでは、この場面で本当にブルックが歌いそうです。