剣を振るとナニモノカが飛んでいき、離れたものを破壊する。
この現象を現実的に考えるなら、剣を振ると飛んでいくものとしては、例えば「音」がある。
音速を超えて運動する物体からは、「衝撃波」という破壊力のある音が放たれる。
それはクサビのような形をしていて、スピードが上がるほど、先端角は鋭くなる。
その角度が、刀の刃と同じなら、遠く離れたものがスパッと切れる……かもしれない。
日本刀の刀身の幅は3cm、厚さは7mm。
これと同じ鋭さの衝撃波を発生させる速度とは、時速1万km=マッハ8.5だ!
マッハ8.5。
ううむ、「現実的に考えるなら」と言いつつ、まるで現実的ではない数値が出てしまった。
では、もっと現実的に考えたら?
例えば斬撃とは、刀の一部が飛んでいくということだったりしないのか?
日本刀の刃には、切れ味をよくするために、細かいギザギザある。あまりの剣速のために、激烈な遠心力が発生し、そのギザギザがチギレて飛んでいく……とか。
でもその場合、剣を振るスピードはマッハ43!
わー。
ますます非現実的な数字になってしまいましたー。
明らかなのは、ミホークがすごい剣豪だということと、われわれは間違っても斬撃を出せないということだけです。