・サンジママ
840話
父親ジャッジにより、死んだ事にされ、牢に幽閉されてしまった幼き
サンジ(
840話)。どうやら食事だけは王族と同じ贅沢な料理を与えられていたようです。幽閉生活が6ヵ月経ったある日、サンジは
母親との
ある思い出を振り返るのでした。
サンジの母親、つまりヴィンスモーク家の王妃は体が悪かったらしく(詳細は不明)、病棟のベットで寝たきりの様子。しかも、ジャッジは息子達に母親には会わないように言っていたようですが、ある日サンジは手製の弁当を持って母親に会いに行くのでした。料理に興味はあったもの、料理の腕は全くなかったサンジの下手クソな弁当(
しかも落として潰して雨に濡れて、あまりの不味さに王妃の世話人に一旦ゴミ箱に捨てられた)を優しいサンジの母親は美味しそうに全て平らげ、また作って欲しいとお願いするのでした。
結局、その約束は叶わないままサンジの母親は亡くなってしまったようですが、この約束を思い出したサンジは料理への興味が蘇り、コックになる夢を抱くのでした。母親が亡くなった理由はやはり不明なのですが、上のコマ割り的には、無理して体に悪そうなサンジの手作り弁当を食べたために亡くなってしまったように見え、思わず笑ってしまいます(アニメ版で実は泣くシーンだったら申し訳ない)。
ただし、
ジャッジが息子達を母親に会わせないようにしていたことは引っかかる部分ではあります。
前回の考察でも言及しましたが、ただの人間であるサンジが生まれてきたことを考えると、息子達を”改造”するにあたり、王妃の側のゲノムはおそらく編集されていないと予想します。つまり、息子達の1対ずつある染色体の片方は100%王妃から受け継いだものであるわけです。そこで例えば、
サンジの母親が遺伝性疾患のキャリアーだったと仮定するとどうでしょうか。さらに、その遺伝性疾患が優性遺伝するもので、サンジの母親はその遺伝子をヘテロで持っていたとすると、息子達は2分の1の確率でキャリアーとなり、母親のようにいずれ発病する可能性があります。
”血統因子”を操作してまで作った完璧な息子達が遺伝性疾患のキャリアーになる可能性があるというのは皮肉な話です。ジャッジにとって嫁は容姿端麗で健康であれば十分だったはずですが、王妃が発病したのはおそらく、サンジ達が生まれた後のこと。そこで、王妃が遺伝性疾患のキャリアーと分かったとすると、ジャッジにとって、これは間違いなく汚点になるはずです。だから病棟をジェルマの最後尾に置いて、王妃を遠ざけていたのではなかろうかと思うわけです。疾患の原因となる”血統因子”がまだ明らかになっておらず判定方法がないとすると、息子達の誰がキャリアーかはジャッジには分かりません。ジェルマ66との因縁にはもしかすると意外な決着がつくかもしれません。
・サンジの脱出
ジェルマ66が”北の海”から”赤い土の大地”を登って”東の海”へ渡り、いくつか戦争をしたことがあったようです。839話で言われていた
ジェルマの機動力とは、まさにこの描写が物語っており、水陸”崖”どこへでも行けるジェルマの船のことを指していたようです。ともあれ、”東の海”に来たことを知ったサンジは、”東の海”で脱出すれば今自分が置かれている地獄からうまく逃げ出すことができるのではないかと考えるのでした。
これを打ち明けられた
レイジュは牢をこじ開け、サンジを脱出を手助けしてやるのでした。サンジはなんだかんだあって、ジェルマの標的になった国
コジアの港に偶々停泊していた客船(
オービット号)に乗り込み、ジェルマから脱出。あとは”東の海”編で知っての通りのサンジの回想の物語です。
レイジュ曰く、イチジ、ニジ、ヨンジの3人は”改造”によって「かわいそう」とか「悲しい」とか思う感情が欠落しているとのこと。これもまたジャッジが求める理想の戦士の条件であるようですが、レイジュは
感情に関する”改造”は失敗していたようです。そのため兄弟の中でレイジュだけがサンジに優しかったわけです。
・満腹の力
無限に兵力(ビスケット)を生み出し複製できる「夢のビスケット」というチート的な悪魔の実の能力でルフィを圧倒したクラッカーでしたが、そのビスケットは
水に濡れると(なぜか)サクサク食べられる美味しいビスケットになるという弱点が判明。水に濡れたのにサクサクになるのは理解しがたいですが、ともかく、ナミの後方支援(雨)により美味しく仕上げられたクラッカーのビスケット兵はルフィによって食べられ、無限に増えるビスケットに対してこれを繰り返すこと11時間!? ルフィは腹一杯の状態ですw
ルフィがその状態で発動したのが
ギア4「タンクマン」!
「バウンドマン」とは違う形態のギア4のようですが、ルフィが「満腹バージョン」「満腹の力」と言っていることから察するに、
満腹であればあるほど強くなる(?)形態のようです。酔拳みたいな感じですか。腹一杯で動けなくなったルフィもこれで十分戦えるわけです。
こちらの戦闘スタイルは受け身なようで、相手の攻撃を筋肉風船で受けてお腹に飲み込み射出するという至ってシンプルなもの。ゴムゴムの風船の強化版といったところです。ゴムゴムの〜〜〜
〝キャノンボール〟
これにてクラッカーは退場。飛んだな〜w