「
【速報】 造形王頂上決戦6 出場原型師発表」の続報です。
18日、
公式サイトにて未彩色原型が公開されました。今回は彩色前と彩色後の2段階で投票を行い、合計得票数が多かった作品が優勝となるそうです。未彩色原型の投票は20日から27日までのWEB投票と20日に秋葉原駅構内に設置されるリアル投票で行なわれます。
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岩倉圭二 製作キャラクター:
ジンベエ
岩倉さんらしい
重量感のある雄々しい造形。おどろおどろしさもあり、風神雷神図の雷神を思わせるポーズです。魚人族の魚類的というか動物的、両生類(ウシガエル)的なリアルさが強調されており、女性受けはワルそうです(笑)。下駄の細かい表現にも注目。
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VAROQ 製作キャラクター:
ドフラミンゴ
2代目造形王のVAROQさんが造形王頂上決戦に帰ってきましたよ、と。第2回大会にスタイリッシュな造形かつ再現度の高いクロコダイルで初出場し、優勝。翌年は第4回造形天下一にトランクスで初出場し、これまた優勝して造形王と造形天下一の2冠をあっさり達成。その後続けて、造形天下一の第5回大会と第6回大会にて、タッグマッチと造形王の前大会ルールと同じミラーマッチを経験し(ミラーマッチでは当然勝利)、ドフラミンゴでまさしく王の帰還となりました。このドフラミンゴも再現度が高く、やはり
持ち味のスタイリッシュな造形と躍動感のあるポージングが光ります。これは足裏で敵の攻撃をガードしているところなのでしょうか。空中姿勢のコートやシャツ、パンツの紐、そしてコートの羽の一つ一つ、また指の表現などに注目。脚がピーンとしすぎていて、ボン・クレー感が否めない滑稽さが多少気になる点でしょうか。
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ウロタ 製作キャラクター:
マルコ
マルコの「いきなりキングはとれねぇだろうよい」はウロタさん自身への戒めなのか。第4回大会のバギーで初参戦、準優勝。前回の第5回大会ではバルトロメオで出場し、再び準優勝。ウロタさんの造形王への三度目の挑戦です。過去2作と同様、このマルコも空中から攻撃を繰り出すポージングとなっています。
人獣型の特性と空間を活かし、どのアングルからでも楽しめる構図センスが光ります。美味しいアングルが多すぎるためか、公式サイトの掲載写真からだけでは全体像が見えないため、このマルコだけは公式サイトの360度Viewerから画像を載せておきました。キャラ差が勝敗を大きく左右する、この造形王頂上決戦という大会においてバギーで準優勝できる原型師がマルコというキャラパワーを得ればさぞ強いのですが、
大会レギュレーションにより、マルコの青い炎に通常使われるクリアパーツが使用できないのが難点です。彩色次第では、彩色原型の投票で大きく票を落とす可能性もあります。
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ko_nen 製作キャラクター:
たしぎ
今回唯一の初参戦原型師。普段は美少女フィギュアの商業原型を造っている方のようで、得意なアプローチから新世界編初登場時のたしぎを立体化。ko_nenさんがたしぎに感じるという「委員長感」もよく表現されています。
メガハウスは早くこの方をスカウトして、P.O.Pで女キャラを造らせなさい、と。ただし、このテイストでは勝てないのが造形王という大会なわけでして。メガネのフレームが少し太いのが多少気になります。
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福家 悠太 製作キャラクター:
モンキー・D・ルフィ
過去2大会、一際レベルの高い作品で参戦しながら、ジャンゴ、シンドリーというマイナーキャラと
見る目のないユーザーどもが原因でこれまで評価されてこなかった福家さんが、今大会は王道ど真ん中のルフィで参戦。ギア2を瞬時に発動してJET系の技を繰り出そうとする構えの新世界編ルフィを立体化しています。数あるルフィフィギュアの中でこのルフィが異質なのは、漫画原作のタッチを立体物にそのまま落とし込んでいるという点です。
漫画では影や質感として表現される線がフィギュアにそのまま彫られるという2.5次元的な技法で、従来のフィギュアによる再現性を超えている感があります。影を彫りで表現しているため、彩色で化ける可能性を秘めており、単色塗装という大会レギュレーションにおいて、彩色原型で他より票を伸ばすことが十分考えられます。しかし、ルフィのような王道キャラクターが造形王ではなかなか勝てないのも事実。。
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山口 範友樹 製作キャラクター:
スモーカー
2大会連続優勝、現・造形王の山口さん。「キャラで勝っている」と喧嘩を売られて、サンジのミラーマッチにより行なわれた裏造形王にも勝利し、実力を示した歴代最強の造形王が3連覇を目指して選んだのはスモーカー。
相変わらず緻密で情報量の多い造形、そして原型そのものがキレイ。正直、ポーズはよく分からないのですが、なんだかスゴい!(笑)。そしてジャケットの下に見える鍛えられた筋肉がもの凄いリアルです。肩章の乱れ動く質感とかコートの裏地の縫い目、ブーツの造り込みなど徹底的にリアルが追及されております。
顔が似てる似てないとか、もうそういう次元にはない、
間違いなく過去最高レベルとなった本大会。甲乙付け難いのは分かりますが、「このキャラが好きだから」という、しょっぱい投票は是非やめていただきたいものです(
でも絶対あるんだろうなぁ…)。投票するユーザーには、造形力とは何か、自分が票を投じる作品は他の作品と比べて何が優れているか、それが好みなのだとしてもともかく、そういったことを考えて欲しいものです(
そんなこと考えて投票しているならキャラ差なんて出ないわいという話)。