範馬勇次郎は「グラップラー刃牙」に始まる刃牙シリーズの超重要人物。
主人公・範馬刃牙の父であり、その強さは、もはや超常現象である。
身長190cm、体重120kg強。
体重1tのホッキョクグマを素手で倒し、厚さ20cmの鉄扉を拳でぶち破り、米軍の一個歩兵旅団を壊滅させた。
旅団とは通常3500人規模である。
この強さに、ついにアメリカ合衆国は、勇次郎個人と友好条約を締結した。
人は彼を呼ぶ。“地上最強の生物”と!
勇次郎がここまで強くなったのは、ひたすら己に強さを求め続けた結果である。
そして、ついに敵がいなくなったため、わが子・刃牙を鍛え上げ、自分の敵とした……!
そんな彼が、「ONE PIECE」の世界の存在を知ったら、当然、強敵を求めて、殴り込みをかけるだろう。
というわけで、ぜひとも考えてみたい。
範馬勇次郎が、ONE PIECEの世界に行ったら、どうなるッッッ。
「ONE PIECE」の世界には、海王類という巨大な怪物が登場する。
物語は、10歳のルフィが海王類に襲われたとき、赤髪のシャンクスが左腕と引き換えに彼を助けたところから始まるのだ。
勇次郎は、この海王類に勝てるのか?
彼にとって、それは不可能ではないと思われる。
勇次郎は、驚くほど巨大なゾウを倒したこともあるのだ。
そのゾウは、足の裏の直径が人間の身長ほどもあった。
比較の対象になった欧米人の記者の身長を180cmとすると、巨ゾウの体高は24m、体重は1600t!
これが倒せるなら、海王類にも勝てるのではないか。
では、悪魔の実を食べた能力者たちとの戦いは、どうなるのだろう?
ルフィを苦しめた強者たちとの戦いを考えよう。
まずは、アラバスタ王国を乗っ取ろうとしたサー・クロコダイル。
彼はスナスナの実を食べた砂人間で、体を砂に変えることができる。
この強敵に対しても、勇次郎はひるむことはないだろう。
彼は、炭の粉を握って、ダイヤモンドに変えたことがある!
ダイヤモンドは、炭素の結晶で、成分は黒鉛と同じ。
劇中でも言われていたが、黒鉛に10万気圧の圧力をかけると、ダイヤモンドに変化する。
握った炭に10万気圧をかけられるとしたら、その握力は3000tだ。
砂は岩石が砕けたものだが、これだけの力で締めつけたら、おそらく固まって岩石に戻るだろう。
では、空島で「神」を自称していたエネルは?
彼はゴロゴロの実を食べた雷人間で、最大2億Vの雷を放つことができる。
雷なら、勇次郎も打たれたことがある。
花火大会の雑踏を歩いていたら、雷が橋の欄干に落ちて、勇次郎の体に側撃した。
その瞬間を、なぜかテレビカメラがとらえていた。
体を光らせ、ガイコツを浮かび上がらせながら、平然と歩いていく勇次郎がニュースに映る。
キャスターが、頭蓋骨の形についてコメントしていたから、本当にガイコツが見えたらしい。
キャスターには、その事実にこそ驚いていただきたい。
自然界の雷も、エネルの雷と同じく最大2億V。
エネルの雷を食らっても、勇次郎はガイコツを浮かび上がらせながら、平然と立ち向かっていくのではないだろうか。
こうして戦い続けると、勇次郎はいずれルフィと激突することになるだろう。
その戦いは、どうなるか?
立ち合った2人は、まず互いに視線を合わせるだろう。
ルフィには、にらみつけただけで相手を失神させる“覇王色の覇気”がある。
魚人島の戦いでは、自分を取り巻く10万人の兵士のうち、5万人をひと睨みで失神させた。
勇次郎の威圧感も半端ではない。
歩いているだけで、すれ違う人々が硬直する。
また、怒りをあらわにすると、武装した米軍の兵士が、勇次郎に殴られるのだけは避けようと、自分たち同士で殴り合い、また自分で自分を殴り始めた。
相手を奇行に走らせるほどの威圧感、ということだ。
こうして互いの実力を計り合った両雄は、打撃戦に突入するだろう。
まず、勇次郎の方から、パンチやキックを出したとしよう。
前述の巨ゾウは、直径90cmほどもある骨が折れ、脚から飛び出していた。
勇次郎のパンチもしくはキックの力は1600tと見られる。
これが、ルフィには効くのか。
ルフィはゴムゴムの実を食べたゴム人間。
その体は柔らかく、鉄の棍棒で殴られてもダメージはなく、銃弾をも跳ね返す。
おそらく勇次郎のパンチやキックを受けても、ダメージはないだろう。
だが、ダメージはなくても、パンチの衝撃力でぶっ飛ばされる。
ルフィの体重を65kgとすると、飛んでいくスピードは時速120km。
飛距離は110m。
しかし、ルフィもみすみす飛ばされはしないだろう。
とっさに何かにつかまって、腕がぐいーんと伸びて、ゴムの弾力で引き戻され、勇次郎に体当たり。これぞ、ゴムゴムのロケット!
ところが、勇次郎の息子の刃牙は、父の肉体をこう表現している。
「風雨にさらされて角の取れた巨岩に、厚さ1cmのゴムをかぶせた、そんな代物(要約)」
アンタも、ゴム人間だったの!?
かくして、勇次郎にもダメージはなく、ぶっ飛ばされるだけ。
体重が120kgと重いだけに、速度は時速65km、飛距離は33m。
ただし、ゴムゴムの技はないから、走って帰ってきて、またも1600tのパンチ!
というような戦いが、延々と続くと思われます。
どちらが勝つかは予想できないけど、2人ともスバラシイ強敵が現れたことを実感して、とても楽しそうに、いつまでも戦い続けるのではないかなあ。