動画配信サイト「
GYAO!」にて現在、期間限定でアニメ『ワンピース』劇場版シリーズの無料配信が行なわれています。第1作から第10作まで順に、2月1日から毎日1本を公開。無料配信期間はそれぞれ2週間となっており、2月10日から2月14日の5日間は10作品全てが無料配信となるようです。
一応、劇場版は全作品見ているので参考までに簡単な感想も載せておきます(全作品のレビュー記事を書こうという気が昔あったのですが)。随分前に観たものもあり、今回改めて観て感想が変わる可能性はあります。
『ONE PIECE』
配信期間:2/1(木)~2/14(水)
<所感>スケール的にテレビ放送オリジナルエピソードと変わりない。
『ONE PIECE ねじまき島の冒険』
配信期間:2/2(金)~2/15(木)
<所感>ストーリーは簡潔で、純度の高いアニメ『ワンピース』が楽しめる。完成度が一番高いかもしれない。映画を作るなら、きっとイーストブルー編の頃の一味の人数がちょうど良いに違いない。林原めぐみさんが演じるハニークイーンが魅力的。
『ONE PIECE 珍獣島のチョッパー王国』
配信期間:2/3(土)~2/16(金)
<所感>『ジャングルの王者ターちゃん』的な。麦わらの一味の中、チョッパー単独のストーリー展開となるため、やや退屈。チョッパーと主人公格の少年に合わせたことで敵キャラの一味は張り合いが無く、緊迫感に欠ける。
『ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険』
配信期間:2/4(日)~2/17(土)
<所感>本作から長編映画化となり、ストーリーに厚みを出そうとするため、以降シリアス路線の傾向が強まる。劇場版オリジナルキャラクターの中でもシュライヤが人気なのはまぁ理解できる。食材の飴(アメアメの実)で自然系能力はアリなのかという疑念は未だにある。芸能人を起用したゲスト声優は本作から始まっており、酒井美紀さんが演じるアナグマの声は少年にしても少女にしても馴染まない。
『ONE PIECE 呪われた聖剣』
配信期間:2/5(月)~2/18(日)
<所感>ゾロ離脱、ルフィVSゾロという不穏なストーリーに不穏なタイトル。シナリオもダメなら、メインを張るゲスト声優たちもダメ。「呪われた聖剣」が存在する世界観もワンピースらしくない。敵役は能力者ではないので、バトラー(『珍獣島のチョッパー王国』)同様、独自の設定で変身。
『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』
配信期間:2/6(火)~2/19(月)
<所感>キャラデザがーー。楽しげなパッケージ(タイトルとメインビジュアル)と違って実際はファンタジーホラーという問題作。さらに終盤はグロという狂気。世界観は無論、ワンピースらしくない異様さ。
『ONE PIECE THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵』
配信期間:2/7(水)~2/20(火)
<所感>おそらく前作までのシリアス路線から『ねじまき島の冒険』のような楽しげなシナリオ、ワンピースらしい世界観への回帰を狙った作品。だいぶ狙いすぎた感はあるものの、キャラデザ良し、作画良しで、ゲスト声優の稲垣吾郎さん、極楽とんぼのお二人が好演している良作。残念なのはチョッパーの声が違うこと(当時、チョッパー役の大谷育江さんが体調不良のため伊倉一恵が代役を務めていた)。
『ONE PIECE エピソード・オブ・アラバスタ 砂漠の王女と海賊たち』
配信期間:2/8(木)~2/21(水)
<所感>アラバスタ編を映画にしただけ(できていない)。原作との違いがストレス。原作、テレビアニメを上回る感動はない。作画が特別良いわけでもなく、映像的な面白さも無い。
『ONE PIECE エピソード オブ チョッパー プラス 冬に咲く、奇跡のサクラ』
配信期間:2/9(金)~2/22(木)
<所感>やり口は『エピソード・オブ・アラバスタ』と同じ。ただし、敵役にオリジナルキャラクター(ワポルの兄:ムッシュール)が追加されているのと、ロビンとフランキーが仲間の状態でドラム王国に上陸するというパラレルワールドになっているため、別作品として楽しめる余地がある。ドリカムの書き下ろし主題歌が良い。
『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』
配信期間:2/10(土)~2/23(金)
<所感>原作者・栄ちゃん印の「ONE PIECE FILM」第1弾。原作とつながるストーリー設定であるため、ワンピース劇場版の価値を高めることになる。かつてない強敵・シキを竹中直人さんが快演(脇役のゲスト声優はダメダメだが)。ナミの作画は本気。ビリーとルフィのタッグが胸アツ。しかし、シナリオに対する突っ込みどころは多い。
こう並べてみると、私はやっぱり第2作の『ねじまき島の冒険』が一番好きかもしれません。観たことない方はこの機会に是非観てみてください。ただし、アニメ初期のキャラクターデザインなので、今から観る人にとっては、もしかすると馴染めない画かもしれません。
ちなみに、『STRONG WORLD』以降の私の一番のお気に入りは「ONE PIECE FILM」ではなく「ONE PIECE 3D」の『麦わらチェイス』です(毎回言っている気がします)。
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