和月伸宏先生の『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』のアシスタントに同時期に参加していた者達からは、『ONE PIECE』の栄ちゃん、『シャーマンキング』の武井宏之先生、『Mr.FULLSWING』の鈴木信也先生など少年ジャンプ連載作家が多く輩出されており(ちなみに、ヘルプを除いて『ONE PIECE』アシスタントからは少年ジャンプ連載漫画家は輩出されていない模様)、これらの漫画家達はその後も交流が見られることから、俗に「和月組」なんて呼ばれ方もしています。
そんな和月組におけるアシスタント時代のエピソードを盛り込んだ漫画『
月曜日のライバル -メガヒットマンガ激闘記-』が宝島社の漫画配信サイト「
このマンガがすごい!WEB」にて、5日より連載スタートしました。作者は『ノルマンディーひみつ倶楽部』の…と言うより、『ONE PIECE』読者には隠しキャラのイトゥーミキオ(手配書に描かれている)の方が馴染みある、いとうみきお先生。
漫画の中では"週刊少年ジャンプ"が"週刊少年ギャラクシー"、『るろうに剣心』が『すろうに剣士』、"和月伸宏"先生が"和田抜伸宏(わたぬき・のぶひろ)"先生など、集英社に対する配慮が見られ、第1話の冒頭では作者によって「このマンガはドキュメンタリーではない」との断りまで入っています。しかし、いとうみきお先生のアシスタント時代の体験を盛り込んだマンガであることは確かであり(担当編集からそういうマンガを描いて欲しいと依頼された)、同じく第1話冒頭で「
全てが本当ではない」が「
全てがウソでもない」と語られています。要するに半自伝マンガと言えます。
アオリ(漫画に青春を賭けた四人の男達の物語)にあるようにこの漫画ではいとうみきお先生を含め4人の若き漫画家が主要人物として描かれる模様です。上のカットは左から、武井宏之先生(漫画では武石ヒロ)、栄ちゃん(漫画ではオダギリ一郎)、いとうみきお先生(漫画でも同名)、しんがぎん先生(漫画では銀河新)。主要人物達が美化されている点はフィクションですね(笑)。
第1話カット
第1話では、いとうみきお先生が早速、和月伸宏先生のもとでアシスタント生活をスタートさせ、「一方 その頃」として、他3人の様子が少しだけ描かれています。要するに、いとう先生が4人の中では最初に和月先生のもとでアシスタントを始めており、その頃、武井先生はレンタルビデオ屋でアルバイト、しんが先生は大学生(アニメ雑誌「ファンロード」にイラストを投稿していたらしい)、栄ちゃんは他(おそらく徳弘正也先生の『新ジャングルの王者ターちゃん♡』)でアシスタントをやっていた、と。和月組に関して知られている情報は、和月伸宏先生によって語られているものがほとんどな気がしますが、この漫画で初めて知らされるエピソードはきっと沢山あるはずです。
連載は月曜更新みたいですが、連載ペースは不定期なのでしょうか。
月曜日のライバル -メガヒットマンガ激闘記-【無料マンガ】(配信ページ)
「
ジャンプ流!vol.12 和月伸宏」より。和月組のアシスタント達は仕事場に落書きをたくさん残している(和月先生はその落書きを大切に保管している!)。画像は栄ちゃんの読切漫画『MONSTERS』の主人公。