第896話　「最後のお願い」
第897話　「ペコムズのカカオ島脱出作戦」
第898話　「必ず戻る」

TOPICS
・新巨兵海賊団の巨人たち
・最後のお願い
・ナゾムズと逆襲のジェルマ
・シャーロット家の人々

・新巨兵海賊団の巨人たち
扉絵連載「押し掛け麦わら大船団物語」のハイルディン編。前回（Vol.27）、ハイルディンら巨兵海賊団（正式名称は新巨兵海賊団？）が一方的にバギーズデリバリーの傭兵を辞める意思表示をしたものの、稼ぎ頭の巨人族の傭兵を失うわけにはいかないバギーは当然これを拒否し、結果的にハイルディン達はバギーズデリバリーの脱走者という扱いになった模様です。Vol.29からは新巨兵海賊団の船員として、船大工スタンセンと航海士ロードが新たに描かれています（Vol.28は船長はハイルディン）。




扉絵からガッツリはみ出してます。
バギーのもとで傭兵として働いていた際、ロードはカバジに感化されたのでしょうか。髪型と服装に影響が見られます。また、ロードは63年前、エルバフの村で生まれた「ロード」（866話、名前だけ登場）と同一人物と考えて間違いなさそうです。

新巨兵海賊団の船員は現在4人のみですから、次回残り一人の紹介でハイルディン編は完結になると思われます。※ハイルディンを除いて4人のみ



・最後のお願い
プリンと共にカカオ島に密かに潜入し、ルフィが現れる時を待つサンジ。ルフィが鏡から出てきたら、プリンとはそのまま別れることになるため、サンジはこれまで協力してくれたプリンへの感謝と別れの言葉を投げかけますが、プリンは相変わらず気持ちと言動が裏腹な状態。しかし、「おれの婚約者役はプリンちゃんでよかった」というサンジの言葉に、プリンはついに号泣してしまいます。心配して近寄るサンジにプリンは「最後に一つだけお願いがある」と言って、サンジが咥えていたタバコを取り去り・・・

896話
キッス！キッス！キッス！

話タイトルにもなっている「最後のお願い」が何だったのかは本編では（今のところ）描かれていません。と、言っても上のシーンの続きは明らかにプリンからサンジにキスをする流れでしょう。

しかし、このシーンの後に改めて登場するサンジの様子に変化はありません。プリンからキスされたら、サンジは浮かれて鼻血でも垂らしていそうなものですが、冷静なままです。じゃあ、最後のお願いはキスじゃないのかと一瞬考え直すわけですが、よく考えてみると、プリンには忘れてはならない能力があるではないですか。空飛ぶ絨毯（これはビッグ・マムの能力）ではなく、三つ目族の能力でもなく、メモメモの実の能力です。そう、プリンは人の記憶を編集することができるのです。

つまり、プリンはサンジにキスをしたけど、サンジからはその記憶を消去したのではないかと。自分の想いをサンジに伝えないまま。



・ナゾムズと逆襲のジェルマ


鏡世界(ミロワールド)でのルフィとカタクリの戦いは大詰め。互いの大技でぶつかりあった前回（895話）。相打ちとなり、両者ともに倒れるも、再び立ち上がる両者。しかし、カタクリの方はとうに力尽きており、そのまま地面を背にして倒れるのでした。

両者が再び立ち上がった時に会話があり、「いつかお前は”ビッグ・マム”を倒しに来るのか…？」（896話）というカタクリの問いに、ルフィは「勿論だ」と答え、「おれは…海賊王になる男だ!!!」といつもの調子で続けて宣言しています。これに対し、カタクリは「ずいぶん未来を見てやがる」と言って力尽きるわけですが、”少し先の未来が見える”両者の戦いの結末にこの台詞はシャレが効いていてカッコいいじゃないですか。

896話

さて、なんとかカタクリ（懸賞金10億5700万ベリー）に勝ったルフィですが、ブリュレを探して捕えなければミロワールドから出ることが出来ません。そんな折、どこかで捕えたブリュレを担いで現れた謎の救世主ナゾムズ。もといペコムズ（ルフィにさえも一瞬で正体がバレる）。

ペコムズがルフィを助けるのは、兄貴として慕うペドロが命を賭して守ったルフィらの命をここで落とさせるわけにはいかないとのこと。仁義の男です。

また、ここではゾウからルフィ達に付いて行くミンク族がペドロに決まったネコマムシの言葉「あガラ（ペコムズ）を抑えられるんはペドロしかおらんきのう」（822話）の伏線が回収されています。ペコムズは”月の獅子(スーロン)”化で理性を保つことが今も出来ず、スーロン状態のペコムズの暴走を止めることが出来たのは、ペドロだけだったからのようです。スーロン化で意識がないペコムズになぜかペドロの声だけは届いたのだとか。ペコムズがサングラスを着けていたのは、満月を直接見ないようにする意味があったのかもしれません。

そして、ペコムズはルフィとブリュレを担ぎ、ビッグ・マム海賊団が外で待ち構えるカカオ島の鏡に向かって突っ込みます。ペコムズの作戦は今夜の満月を利用して、鏡から出るとすぐにスーロン化によって暴れているうちに何とか逃げろというもの。ペドロを失い、自分の暴走を止めることができるものは誰もいないのに（※スーロン化で暴走し続けたミンク族は死ぬ）。つまり、ペコムズも決死の覚悟というわけです。

897話
↑これがペコムズのスーロン。

897話
（”ネツネツの実”の能力は遠隔の物体にも熱を伝えることができるようです）

決死の覚悟でスーロン化したペコムズでしたが、一度も暴れることなく、怒れるオーブンにいとも簡単に封じ込められてしまいます。そこで残されたルフィをサンジが救出しますが、多勢に無勢。ほとんど動けないルフィを担いで、サンジ一人で逃げるにはあまりにも無謀だったようです。

サンジはビッグ・マム海賊団に取り囲まれ、拳銃で蜂の巣に…その刹那、銃撃の壁となってジェルマ66の兄弟達が現れます。レイドスーツに身を包み、戦闘態勢ばっちりのジェルマに銃弾は効きません。ベタですが、この展開は予想しており、待ってましたという感じです。

イチジ：サンジ　その負傷者を連れて さっさと島を出て行け　足手まといだ!!
ニジ：おれ達を罠にかけた
ヨンジ：コイツらは許さねェ!!!
レイジュ：この島は私達「ジェルマ66」の獲物よ　サンジ!!

イチジ、ニジ、ヨンジには感情は無いはずですが、何だかアツい感じです。

898話
898話

あとはジェルマの独壇場となり、次々とビッグ・マム海賊団の兵力を撃破していきます。ジェルマの援護により、ルフィを抱えるサンジはカカオ島を脱出することができ、サンジの作戦通りカカオ島を”通過”しているサニー号のもとへスカイウォークで向かうのでした。



・シャーロット家の人々
898話では、1万の兵を率いてジェルマに攻め込んで全滅したヌストルテがシャーロット家12男であることが判明しています。
882話
ジェルマ侵攻にはヌストルテの他、バスカルテとドスマルシェも参加しているらしく、名前が似てるので二人ともヌストルテと父親が同じ兄弟でしょうか。上のコマ（882話）でニジに掴まれているのがヌストルテ。その下の方に顔の輪郭と体格がヌストルテと似たヤツがいますが、これがバスカルテかドスマルシェだと思われます。

897話
元４将星のスナックは登場済みですが、897話では素顔が明らかになっています。公家っぽい感じ？