ロジャーの名前の由来を考えるとき、
ジョリー・ロジャー(海賊旗の呼び名)と
ウッズ・ロジャーズというプライベーティアが候補にあがるのですが、
ルージュの登場でその由来がジョリー・ロジャーであるとほぼ確定しました。
なぜならジョリー・ロジャーの由来とされるのが
ジョリー・ルージュ(海賊旗の呼び名)だからです。
ジョリー・ロジャー(Jolly Roger)は黒地に白く、頭蓋骨と交差する2本の大腿骨を合わせたデザインがよく知られるところです。
ジョリー・ロジャー
デザインは海賊により独自性があり、「
黒地に白く骸骨」というのが基本で、さまざまなデザインがあったようです。デザインが一貫して主張するのは掠奪相手に対する脅迫じみた「死」イメージです。骸骨は「死」、ハートは「命」、砂時計は「降伏までのタイムリミット」を意味しています。
いろいろなジョリー・ロジャー
驚きなのは、こうした海賊旗が海上で翻っていたのは1700年ごろから
たったの30年間だけということです。
実はこの30年が我々のイメージする「海賊」たちが海を荒らしていた時代で、海賊史でもっとも華々しい
黄金期なのです。
この時代、「私掠免許状」という国家権力に保護された海賊は終焉し、”海賊”は「人類共同の敵」となり、言わば「海の一匹狼」たちがカリブ海、北アメリカ沖、インド洋方面をまたにかけ略奪の限りを尽くしたのです。
海賊たちはジョリー・ロジャーが示す「死」のイメージを
効率的にかつ迅速に相手を降伏させるための
道具として利用ました。
海賊船は旗をいくつも持っており、普段はイギリスとかフランス、オランダなどの国旗を掲げて商船を装い、獲物の船に近づいて突然海賊旗を翻すことで、「降伏せよ。抵抗する者の運命かくの如し」と相手を威嚇するわけです。
何の警戒もしていなかった者は、ジョリー・ロジャーを見たとたんハッとして手も足もでず、船を簡単に制圧されてしまうのです。
ジョリー・ロジャーが示す
「恐怖」に説得力を与えるのは、海賊たちの恐ろしい拷問です。
海賊に捕らえられた捕虜は、さまざまな理由で拷問を受けますが、主な理由は財宝を在り処を白状させるためです。
また価値ある収穫がなかったときは腹癒せで拷問を行うこともありました。
捕虜を裸にして射撃練習することもあったそうです。オソロシアー。
そうした一興のうちに「冷汗」というゲームがあります。
甲板の上に火をつけた蝋燭で輪をつくり、そこに捕虜を追い込む。
ホーン、ドラム、バイオリンの伴奏の中、海賊たちはナイフや剣を持って立ち並び、全員がその武器を捕虜の尻に突き刺して相手が失神するまで続けるという具合です。ヒエーーッ。
ジョリー・ロジャーの語源は諸説ありますがわかっていません。
jollyは「ご機嫌な」「陽気な」という意味で、つまりジョリー・ロジャーは「
陽気なロジャー」という意味です。
17世紀のイギリスの海賊たちは赤旗を掲げていたらしく、それを見て「
ジョリー(陽気な)・ルージュ(赤)」と呼んだことが「ジョリー」の起源らしいです。赤旗はその後黒旗になりました。
それが黒地に白の旗になって、なんでロジャーなのか、、それが不明です。。
名前をつけた海賊に是非聞いてみたいものです。結局その愛称が広く浸透して人気を呼び「黒地に白」の海賊旗をジョリー・ロジャーと呼ぶようになったということです。
海賊旗は海賊たちにとっては”ジョリー(ご機嫌な)”でしたが、海賊に脅えるものにとっては”恐怖”以外のなにものでもなかったのでした。
おしまい。
キャラクター 名前の由来&モデル のまとめ