覇王・爆羅騎源氣…ぜーんぶ力士! 親方が明かした「キラキラしこ名」への思い 「電車でひらめいた」
宇瑠寅太郎(うるとら・たろう)、爆羅騎源氣(ばらき・げんき)、覇王万蔵(はおう・まんぞう)――。大相撲の式秀部屋は、個性的なしこ名の力士がずらりと並びます。一見キラキラネームのようですが、名付け親の式守親方(元前頭・北桜)は「しこ名は力士の看板。真剣に名付けました」と語ります。人気漫画「ワンピース」から、亡き父の意思を継いで――。名前にはそれぞれにストーリーがあり、弟子の成長を願う親方の愛がこもっていました。
「黎大(れおん)、ただ稽古するな。どうやって足使うか研究するんだ」
「冨蘭志壽(ふらんしす)、よく残した」
「爆羅騎、油断するな。攻めのスピードを上げれば、上へ行ける」
両国国技館から約40キロ離れた茨城県龍ケ崎市の式秀部屋。早朝、ぶつかり稽古を繰り返す弟子たちに式守親方のげきが飛びます。
――個性的なしこ名に、どんな狙いがあるのですか?
「狙いは、彼らにやる気を出してもらうことです。自分の名前って看板じゃないですか。自分のモチベーションが上がる名前が一番だと思います」
「よくキラキラネームなんて言われるんですけど、キラキラネームをつけようと思ったんじゃないです。お客さんに覚えてもらえる名前を真剣に考えて、つけた名前です。応援してもらえるのが、自分の力になりますから」
――しこ名をどうやってつけていますか?
「本人の性格や趣味をみて、その子に合うのをインスピレーションで考えます」
「字を書き、字画のバランスもみます。スマートフォンのアプリの占いで字画をみて、『大吉』が出るまで占います。本人と携わる中で、(着想が)出てくるので、さっとはつけません」
(中略)
――覇王の由来は、漫画「ワンピース」に出てくる、相手を圧する特殊能力「覇王色の覇気」だと聞きました。
「うちに秘めた闘志はもっているんですけど、表に出さない優しい子です。だから、ワンピースのように『覇王色の覇気』を出しなさいと。覇気を出しながら、歩くくらいの気持ちを出してほしい」
「覇王は、ワンピースの他にも『北斗の拳』も好きです。ラオウが好きなので。ラオウは『拳王』と表されますが、どこかで『覇王』と表現していた記憶があって、それもかけています。覇王には、『王の中の王、覇者の長』という意味があります」
「また、下の名前は万蔵。お父さんの名前が万蔵だからです。相撲界で万蔵というと、照国万蔵という横綱がいました。お父さんのおかげで万蔵とつけられる。覇王万蔵、強そうでしょう。名前って大事なんです」
【覇王万蔵(はおう・まんぞう、好物はピザ)の本音】
「ワンピースで好きなキャラクターは(剣豪の)ゾロです」
(後略)
(ウィズニュース)