・海賊コロンブス
扉絵連載『押し掛け麦わら大船団物語 Vol.36 オオロンブス編』
「10:00 船内掃除チェック。潔癖!オオロンブスとコロンブス」
ヨンタマリア大船団の副提督と思われるコロンブスはこれまで名前だけ明らかになっていましたが、今回オオロンブスと共に扉絵に登場しています。オオロンブスの子供ですかね?
906話
・赤い港
偉大なる航路(グランドライン)で赤い土の大陸(レッドライン)を通るルートは二つあり、一つはルフィ達がコーティング船で行った魚人島を経由する海底ルート、もう一つは船を捨ててレッドラインの上にある聖地マリージョアを横切る世界政府管轄下のルートです。かつて、これについてパッパグが説明していたわけですが(496話、現実の時間では10年前)、今回、レッドラインを登る方法が明らかになっています。
グランドラインにはレッドラインを挟んで2つ
赤い港(レッドポート)があり、レッドラインの海面にあるレッドポートとマリージョアを
ボンドラと呼ばれるシャボンのリフトが結んでいます。グランドライン前半側のレッドポートはマリンフォード(現G1支部)の裏手にあったようです。同様に、新世界側のレッドポートはニューマリンフォード(旧G1支部)の裏手にある模様です。
上空に上がるとシャボンがすぐ割れそうなものですが、どうやらレッドポートの方がシャボンディ諸島よりシャボンの気候空域が広いようです。さらにシャボンには「
強化シャボン」なる割れにくいシャボンがあり、ボンドラには強化シャボンが使われていると思われます。
・世界の王族達
4年に1度開催の世界政府の世界会議(レヴェリー)に集まった世界の王族達。同伴者や護衛を含めその他大勢。レヴェリーには50の国が参加するそうですから、新キャラ多数です。
905話
ロシュワン王国/ビール6世、マトリョー姫
→ロシアの民芸品マトリョーシカ
バリウッド王国/ハン・バーガー王
→アメリカ合衆国のハリウッド、国民食のハンバーガー
歩みが遅いバーガー王のモデルは合衆国大統領のリンカーンのようで、台詞になっている「私の歩みは遅い、だが引き返す事はない」はそのままリンカーンの名言です。
905話
タジン王国/モロロン女王
→モロッコのタジン鍋
モロロン女王が着ているドレスもモロッコの民族衣装風です。名前からして女王のイメージはマリリン・モンローでしょうか。
シシャノ王国/タコス王
→メキシコ料理のタコス、シシャノは…??
ポンチョに帽子のタコス王の衣装はいかにもメキシコ風。「ひざまづいて生きるなら立って死ね」はスペインの共産党指導者ドロレス・イバルリの言葉です。
905話
ゴア王国/ステリー王、サリー・ナントカネット王妃
サボの養子の弟ステリーがゴア王国の王に即位していたことは既に判明していましたが(823話)、新世界編での顔出しは今回が初めて。小物感が板に付いたキャラとして成長しています。元国王と王子の不審な死によって数ヶ月前に王座についたらしく、裏で小ずるいことをやっているようです。
823話
823話に描かれていたコマの中にはバーガー王(下段右から2番目)もいました。上段左はビール6世でしょうか。上段右はそれっぽい人物が906話に王族ではなく護衛の者として描かれています。
この他、分かっている参加国は
・「花ノ国」の国王と同伴者のサイ
・「アラバスタ王国」のコブラ王、ビビ王女と同行者のイガラム、ペル、チャカ
・「サクラ王国」のドルトン王と同行者のくれは
・「悪ブラックドラム王国」のワポル王、キンデレラ王妃(元ミス・ユニバース)
・「ドレスローザ」のリク王、ヴィオラ王女と同行者のレベッカ(侍女として)、トンタッタ兵団
・「プロデンス王国」のエリザベローII世
・「リュウグウ王国」のネプチューン王、フカボシ王子、リュウボシ王子、マンボシ王子、しらほし王女と同行者の右大臣、左大臣
リュウグウ王国がレヴェリーに参加するのは200年前にリュウグウ王国が世界政府に加盟して以来たったの2度目とのことです。リュウグウ王国の会議での発問事項は魚人島の地上への移住の嘆願であり、署名の提出が今回参加する目的です。オトヒメが天竜人と取り交わした覚書(626話)では、「提出された署名の意見に私も賛同する」と天竜人が一筆書いており、会議において署名の後押しになると信じられています。
この他、アラバスタ王国のコブラは歴史の本文について、空白の100年のネフェルタリ家について知りたがっており、会議での発問が予想されます。一方、天竜人に宣戦布告する計画を立てる革命軍のサボ、モーリー、カラスらは既にマリージョアに潜入している模様です(ベティ、コアラは本部に待機)。天竜人のチャルロス聖は早速しらほしに目をつけており、レヴェリーが無事に閉会することは間違いなく無さそうです。
・緑牛
海軍三大将の一人、
緑牛が初登場です。マリージョアに居た緑牛はシルエットだけの登場ですが、マリージョアを訪れた藤虎との会話から
3年間断食中であることが判明しています。
905話
現実世界にも水だけ飲んで生きているらしいビックリ人間的な人がいますが、緑牛の断食はそういうことではなく悪魔の実の能力のヒントと考えていいでしょう。そうなると、緑牛の能力を予想することは案外簡単かもしれません。なぜなら
三大将の異名に使われる"色"は能力を反映していると見られるからです。
赤犬→赤→マグマ
青雉→青→氷
黄猿→黄→光
藤虎→藤→重力(紫が宇宙っぽい感じ??)
緑色で水だけ飲んで生きていることで思い浮かぶのは『ドラゴンボール』に出て来るピッコロを始めとしたナメック星人でして、緑牛がナメック星人ならそれはそれで強そうですが、やはりそういうことでもなく、ここは
光合成で生きる植物が能力の候補として有力でしょう。つまり、
植物人間というわけでして、聞こえはあまりよくないですが、そのままの意味です。ご丁寧にマリージョアには大きな庭園があり、緑牛の活躍はすぐに見られるかもしれません。
緑牛がマリージョアに居るのはおそらくレヴェリーの護衛だとして、藤虎がマリージョアに現れたのはレヴェリーを利用して王下七武海制度の廃止を提言するためでしょうか。藤虎が言うには、
ベガパンクが王下七武海がもう要らなくなるような代物を開発した模様です。パシフィスタを上回る強力な兵器が完成したということですかね。
・マリージョアの国宝
マリージョアの「国宝」というのは、元天竜人であるドフラミンゴがなぜ未だに天竜人に近い権力を持っているのかローに尋ねられた際に、ドフラミンゴが語っていたものです(761話)。「国宝」は「
聖地マリージョア内部」にあり「
存在自体が世界を揺るがす」ものであり、天竜人にとって重大な秘密であるようです。
そして今回、インペルダウンに投獄されたドフラミンゴが自分の独房の前にマゼランがいることについて、マリージョアの秘密の宝を知る自分を殺しに来る「上から」の刺客(ドフラミンゴが言う「上」はおそらく天竜人)からマゼランが守っているのだと語っているシーンから、
ルフィの手配書を持ちマリージョアの地下(?)への階段を下るとある人物のシーンに切り替わり、厳重な扉を開けた部屋の先にあったもが……!!!!!
906話
大きな麦わら帽子????
シーンの流れから考えて、ここはマリージョアの「国宝」が出てくるところですが、予想の斜め上を行く展開で読んだ瞬間はポカーンという感じでした。天竜人らは秘密の「国宝」を知るドフラミンゴを始末しようとしており、「国宝」は天竜人にとって都合が悪いもの、すなわち「
存在自体が世界を揺るがす」とは天竜人による支配体系を脅かすものと推定されます。そこで「国宝」の話が初めて出た
761話の考察では、
「国宝」は天竜人にとって都合が悪いのに破壊する事はできないポーネグリフの様な代物ではないかと想定していたのですが、麦わら帽子であれば燃やせば済む話です。
まず本当に麦わら帽子なのか、と。麦わら帽子に見える別の何かである可能性についてですが、謎の人物(おそらく天竜人の中でも位が上)がルフィの手配書を見て、この大きな麦わら帽子に何か想いがあって眺めに来ている様子ですから、見ての通り麦わら帽子なのでしょうと。であれば、この大きな麦わら帽子そのものが「国宝」であるとは考えにくいです。
マクロに物を見てみると、この大きな麦わら帽子が納められた部屋は一体何なのか、と。凍結されているのか、埃やカビで汚れているのか、この描写だけではどうなっているかよく分かりませんが、古い遺跡のように見えます。祭壇のような空間に麦わら帽子が置かれており、さらにその上には
世界政府とは異なる十字形の紋章が刻まれたレリーフが確認できます。
十字形の紋章が刻まれたレリーフ
「国宝」は破壊する事が困難なものであるという推定に立ち返れば、
マリージョアの地下にあるこの部屋(遺跡)そのものが「国宝」なのではないかと考えられます。つまり、天竜人にとって都合が悪い巨大な遺跡はそのまま地下に埋められ、その上に聖地マリージョアが作られたのではないでしょうか。マリージョアに元あった遺跡と紋章が何かと言えば、"空白の100年"に実在し、世界政府と敵対して滅んだとオハラの学者達が推定した
"巨大な王国"(395話)のものにきっと違いありません。800年以上前、マリージョアの土地には巨大な王国の王都があったのかもしれません。"巨大な王国"が実在した物的証拠になるこの遺跡は確かに「存在自体が世界を揺るがす」代物です(なぜ"巨大な王国"が世界政府にとって都合が悪い事実なのかは未だ謎ですが)。ただし、ドフラミンゴがこの「国宝」を利用して世界の実権を握れていたと語っていたことについてはよく分かりません。
麦わら帽子に話を戻すと、800年以上前に作られた麦わら帽子が原型を保っているという事態に直面するわけですが、きっと保存状態が良かったのだろうとスルーして、まず麦わら帽子なのですから、これを被っていた人物が"空白の100年"にいたはずです。麦わら帽子のサイズ的には巨人族ほど大きくはないもののかなり大きな人物であるようです。それも遺跡のギャラリーの様な場所に置かれているものですから"巨大な王国"の王族や偉人の遺物だと考えられます。
"巨大な王国"につながりがありそうな人物について我々が今のところ知っているのは
ジョイボーイ(649話)のみです。今思うといかにも麦わら帽子を被っていそうな名前ではないですか(笑)。ジョイボーイは魚人島のポーネグリフに名前がある人物で、魚人島との間で何らかの約束をして約束を果たす事ができず伝説の人魚宛てに謝罪していた人物です。伝説の人魚は数百年に一度、海王類の王として生まれてくる人魚で、古代兵器ポセイドンのことであり、しらほしも伝説の人魚です(649話)。ネプチューン王家の言い伝えによると、伝説の人魚にはいつかその力を正しく導く者が現れ、その時世界には大きな変化が訪れるという話(626話)でして、この「正しく導く者」が"空白の100年"に実在したジョイボーイであり、現在はルフィだと考えられるわけでして、もしジョイボーイも麦わら帽子を被っていたとなると、ルフィはジョイボーイの生まれ変わり的なベタな設定も想定されます。少なくともルフィを始め、名前にDがついている者達はDの意志を継ぐ子孫達なのでしょうけど。