・ジェルマのサンジ
930話
前回、サンジが扮するそば屋に制裁を与えるためにクイーンが送り込んだ刺客
ページワンが無差別に町のそば屋を攻撃する中、ロー達の制止を振り切って
サンジ(サン五郎)がページワンの前に姿を現しました。その手にはニジから密かに渡されていたサンジ専用の
レイドスーツ(
903話)がありました。
サンジはジェルマの力を借りたくないという意地があるものの、そのプライドを捨てて救える命があるのならと、ついにレイドスーツを使う決心がついたようです。そもそも当初は捨てようともしていたレイドスーツを携帯していたことから、いつか窮地になった時に使うつもりだったことが窺えます。
サンジ:こんなものを身につけたくらいで おれは「ジェルマ」には成り下がらねェ!!!
ジェルマを初めて見るウソップとフランキーのリアクションが新鮮ですw
一方、北の海出身者の
ローは絵物語「海の戦士ソラ」の読者だったことからジェルマ66に詳しく、サンジがジェルマに変身することに一瞬困惑するものの、すぐさま状況を解説してくれていますw
ロー:なぜ奴が!! あのスーツを持ってる!! アレは間違いなく…!!
「悪の軍団 ジェルマ66」のNo.3!! 〝
ステルス・ブラック〟!!!
ジェルマ66の構成がスパーキングレッド(イチジ)、デンゲキブルー(ニジ)、ウィンチグリーン(ヨンジ)、ポイズンピンク(レイジュ)ということで、残りのサンジのカラーは戦隊ヒーロー的には黒か黄というところでしたが、サンジのカラーは黒でした。ローによると、ステルス・ブラックの能力は
全身に背景を投影することで姿を消すことが出来るというもの。つまりスケスケの実は要らず、透明人間になることが出来るというわけです。皮肉なことに、幼き日にサンジが抱いた透明人間の夢はサンジが忌み嫌うジェルマの科学力で叶ったわけです。
マントは「盾」
踵に「加速装置」
足の裏に「浮遊装置」
そして「透過」
既にスカイウォークを習得しているサンジにとってレイドスーツの浮遊装置は一見不要なように感じますが、音が出るスカイウォークより透過能力と浮遊装置の相性は良さそうです。サンジはページワンとの戦いの中でレイドスーツの力を実感しますが、やはりスーツを使用することにジレンマはあるようです。しかし、その問題はサンジの心情を読むと然程時間はかからず解決しそうな様子ですw
サンジ:(だがこの力は確かに!!
女湯…いや仲間達の役には立つ!!)
ところで、サンジがレイドスーツを使うことに踏ん切りがついたのはスーツによる変身で正体がバレないと考えたこともあるわけですが(サンジがステルス・ブラックの姿や能力を知っていたわけではない)、都合良くステルス・ブラックは髪型が変わり、マスクにサングラスをした姿になっています。しかも、透過能力を使えば姿を現すことなく戦うことも可能です。そして、サンジが自身の変身した姿に付けた名前は「
おそばマスク」です(笑)。
ジェルマを知っている者からすれば、変身したサンジの姿はどう見てもジェルマであり、変身の度にジェルマと呼ばれるのはサンジは嫌がることでしょう。そんなわけで、サンジはフランキーとウソップにスーツのデザイン変更をお願いするつもりのようです。それにキャラデザイン的には顔は出てないと都合が悪いでしょうからね。
本話ではページワンの人獣型も明らかになっています。そういえば、
前回、ドレークの人獣型でスルーしてしまいましたが、恐竜の人獣型ならば本来かなり大型になりそうなものですが、おそらくルッチのように人獣型の形態をコントロールして人型と同等の体型になっていると思われます。新世界の動物系能力者であれば当然のスキルということでしょう。
・お庭番衆
オロチ城に芸者として招待された
ロビンは宴を抜け出し、考古学者としての探究心から歴史の本文を探して城の部屋を調べていたところ、突如ロビンに尋ねる声が・・・
???:探し物でござるかな?
ワノ国将軍直属の忍者部隊”
オロチお庭番衆”にバッチリ見つかってしまったのでした。オロチお庭番衆の構成は描かれている限りは隊員11人。お庭番衆隊長の
福ロクジュは芸者のロビンに次のように切り出します。
「言い訳を聞こう ただし一回のみ」
「トイレと間違って」なんてすぐにバレてしまう嘘を言ったものなら取っ捕まるでしょうし、歴史の本文が読めると正直に答えればカイドウとオロチはその力を利用しようとするでしょうし、ロビンの正体がバレれば人質にされるかもしれません。この窮地を脱する最適な返答が存在するとは思えませんが、ロビンが無事にこの窮地を脱する可能性があるとすれば、ここで描かれているロビン自体が
ハナハナの実の能力で”咲いている”ロビンであることぐらいでしょうか。
・ビッグマム入国
夜、九里ヶ浜を訪れた
チョッパー、
モモの助、
お菊、
お玉の4人は浜辺に打ち上げられた”巨大な人間”を発見します。それはすぐに
ビッグ・マムだと分かったものだから、さぁ大変。
前回、ビッグマム海賊団はワノ国への入国を強行するも、キングに船ごと追い帰され、ビッグ・マムは滝の下の川(海?)に投げ出され溺れている様子が描かれていました。すぐに子供達に救出されるものと思いましたが、子供に能力者が多いことが災いしたのか救出されることなく、九里の浜辺に打ち上げられたようです。ルフィもそうですし、イヌアラシとネコマムシもそうだったように、ワノ国の近海で遭難すると、潮の流れの関係で高確率に九里ヶ浜に漂着するようになっているのでしょうかね。
そして間も無くビッグ・マムは意識を取り戻します。
ビッグ・マム:ウウ……ここは……どこだい?
おれは……誰だい?
チョッパー:!?? は?
ビッグ・マムは歳はかなり取っているはずですが、急激に痴呆が進行したわけではないでしょうから、ここはベタに”
記憶喪失”ということなのでしょう。記憶を失っているので、麦わらの一味への報復は一旦は無しとなるはずですが、この記憶喪失のビッグ・マムがワノ国編をどう掻き乱してくれるのでしょう。全く想像が出来ません。
ところで、そもそもチョッパー達はなぜ夜に九里ヶ浜に来たのでしょう?
隠していたサニー号の様子でも見に来たのでしょうか。