・小紫死す!?
932話
前回、禿の
おトコを庇った流れで将軍
オロチの怒りを買った花魁・
小紫。オロチの能力名は見ての通り、動物系
幻獣種ヘビヘビの実 モデル八岐大蛇(やまたのおろち)と判明しています。一方、
ロビン(おロビ)が忍者部隊のオロチお庭番衆に再び見つかったために、援護に
ブルックが加勢。巨大化したブルックのソウルを見たオロチお庭番衆の忍者達はそれが巨大なドクロの妖怪”がしゃどくろ”だと勘違いして混乱。天井裏で様子を見守っていた
ナミと
しのぶもブルックに続いて加勢し、もう宴どころではありません。
その混乱の中、
狂死郎が小紫に近づき・・・
そして、小紫を斬り捨てます。
小紫を殺すつもりはなかったオロチは狂死郎を責めますが、狂死郎は将軍に刃向かうことは大罪であるので、ただ斬り殺したことは小紫への武士の情けだと説明します。そう言われて何も言えなくなったオロチの怒りの矛先は元凶となったおトコに向かうわけですが、同席した他の家臣らは「
ここまでするか」と狂死郎の行動には引いている様子です。
確かにその通りで、狂死郎の行動は不審とも言えます。小紫は狂死郎の遊郭の稼ぎ頭である花魁であり、このまま将軍オロチに正室として迎えられれば、莫大な金額の身請け金を手に入れることが出来たところをあっさり切り捨てたわけですから。また、侵入者と”妖怪”で騒ぎになっている中、それこそ殿中で、わざわざ無防備の小紫を斬ることが優先されるものとは思えません。
ですから、
前回の考察で取り上げた狂死郎の不審な発言「
修羅場でござる!!」はこれから自分が小紫を斬ることについて発言していたと読み取ることが出来ます。小紫を斬ったシーンでの狂死郎は非情に、あるいは狂気的に描写されているわけですが、それによりこの不審さが払拭されるものでもありません。
狂死郎の不審さからどういうことが考えられるかと言えば、小紫と一芝居打ったということになります。最近、キャラクターが本当に死んだのか死んでないのかよく分からない『ONE PIECE』ですが、小紫がモモの助の妹の日和という説が濃厚な現段階で、モモの助に会う前に小紫がこんな所で流石に死ぬはずもなく、逆説的に小紫は死んでいない、狂死郎は小紫を殺していないとなります。そう考えて狂死郎が小紫に問いかける先のシーンを読み直すと、「やってくれたな……小紫 覚悟は?」というのが芝居の合図のように思えてきます。
そんな怪しい狂死郎は畳に落ちていた光月家の暗号札を見つけて拾います。状況的に小紫が落としたものでしょうか。狂死郎は何を思ったのか。暗号の意味は錦えもん曰く「ワノ国に住む者なら理解できる」ものですから(921話)、狂死郎はこの時にこの図案が何を意味しているのか理解したはずです。つまり、
狂死郎が敵であれば、敵側に作戦の日程と場所がバレてしまったことになります。
狂死郎は敵か味方か。この後、狂死郎がどのような行動を取ったのかは描かれておらず、状況的にはまだ50:50という感じです。
さて、混乱していた城内ではナミが”天候の卵(ウェザーエッグ)”を食べさせた状態のゼウスを投げつけるという”雷雲=ロッド”の超強化版のような技”
忍法 雷霆(らいてい)”を炸裂させ、本来なら全員死んでいるところですが(笑)、まぁ、ロビン達は無事に逃げることが出来たのではないでしょうか。
・おリンさん
オロチ城の宴の翌朝、九里の「おこぼれ町」では昨日(
931話)九里ヶ浜で
チョッパー達に発見された記憶喪失状態の
ビッグ・マムがお鶴の茶屋でおしるこをご馳走になっていました。ワノ国でのビッグ・マムの通り名は「おリン」だそうです。
なぜかやる気のお玉の提案により、チョッパー一行(お菊、モモの助、お玉)は強力な助っ人おリンを連れて兎丼(うどん)に向かうようです。もちろん目的は囚人採掘場に捕らえられているルフィの救出でしょう。ルフィ救出の任務に当たっている雷ぞうが海楼石のセキュリティに苦戦しているという話でした。
なお、帽子のナポレオンは眠っているような様子です。一方のゼウスはピンピンしているわけですが。