・空腹のおリンさん
934話
(変装して湯婆婆みたいになっていますw)
記憶喪失の
おリン(ビッグ・マム)を仲間に加えて強気になった
お玉とその一行(チョッパー、お菊、モモの助)は九里のおこぼれ町から囚人採掘場がある兎丼(うどん)に向かっています。ワノ国に漂着して以来、まともな食事にありつけていない
おリンはお腹が空いている様子ですが、おこぼれ町から兎丼までは結構時間が掛かるのだとか。
934話
ここに来て、ワノ国の全体図が明らかになっており、ワノ国は「花の都」を含む6つの郷(「九里」「希美」「兎丼」「白舞」「鈴後」)で構成され、それぞれの郷は大きな川で区切られていて、それぞれ気候が違うのだとか。ワノ国のシンボル的な山は富士山(ふじさん)ならぬ藤山(ふじやま)という名前みたいです。
おリンは兎丼に行けば”
おしるこ”がたらふく食べられると思っていますが、お玉らの目的は囚人採掘場に捕らえられているルフィの救出のはずです。兎丼に着けば、とりあえず現在移動に使われているワニガメは可哀想に食べられてしまうとして、それでおリンのお腹は満たされるわけですが、”おしるこ”を食べたい欲求は満たされません。兎丼の囚人採掘場に”おしるこ”が大量にあるわけもなく、状況的に”おしるこ”でビッグ・マム特有の
食いわずらいが起きてもおかしくありません。
しかし、囚人採掘場で囚人に配給される食料は”
きびだんご”であり、どうやら看守の食事も”きびだんご”らしく、囚人採掘場には大量の”きびだんご”はあります。あとは大量の小豆と砂糖があれば、大量の”おしるこ”を作ることはできるわけですが・・・一体どうなることやら。
また、妙にやる気のお玉は師匠である飛徹の制止も構わず兎丼に向かっています。
飛徹は錦えもんからモモの助を守るように頼まれたそうで、モモの助が危険な兎丼に行くことも、お玉が兎丼に行くことも反対のようです。なお、ここで飛徹はモモの助のことを「
モモの助様」と呼んでいます。飛徹についての説明は未だにありませんが、予てから赤鞘九人男の一人であると予想している通り、少なくとも光月家側の人間で間違いないようです。
飛徹が幼いお玉を危険な兎丼に行かせまいとするのは当然のことで、通常であれば、お玉はモモの助と一緒に編笠村に居残りすることになるはず。しかし、そうでないとすれば、
お玉が兎丼に行く意義があるとするのが妥当です。
そこですぐ思い当たるのが、お玉の
きびだんごの能力(キビキビの実?)です。
911話
動物を家来にすることが出来る お玉のきびだんごが、ウマ美ことウマのSMILEのスピードにも有効だったことから(
918話)、お玉のきびだんごはSMILEに対しても有効であることが既に分かっています。また、SMILE同様に動物系能力者に対しても有効であると予想されます。この点で既にSMILEと動物系能力者が大半を占める百獣海賊団にとってお玉の能力は驚異であるわけですが、
看守が囚人と同じく”きびだんご”を食べている囚人採掘場はお玉の能力が発揮される絶好の場と言えるでしょう。量が違うと言えど、本来なら囚人と看守が同じ飯を食べているというのはおかしな話ですからね。
もし、囚人採掘場の”きびだんご”にお玉のきびだんごを混ぜたなら・・・
ともかく、
囚人採掘場の”きびだんご”とおリンことビッグ・マムが欲している”おしるこ”、お玉のきびだんごの能力は囚人採掘場にてリンクしてストーリーが展開すると予想されます。
一方、百獣海賊団大看板キングにより滝の底に落とされたビッグ・マム海賊団は船は転覆せず無事だったものの、ビッグ・マムを救出したくともワノ国への入国手段が無く打つ手がない様子です。なお、ここではモンドールの発言により
ビッグ・マムとカイドウの二人が「元仲間」であることが確定しています。
907話のマムとカイドウの会話と、ヒナとガープの会話よりビッグ・マムとカイドウが「
ロックス」と呼ばれる大海賊の船に乗っていたことが示唆されていました。
・スナッチ
剣術の訓練をする
モモの助の「
スナッチ」という掛け声に
お菊が気になる反応をしています。
「スナッチ」はゾロ十郎(ゾロ)から教えてもらった海外の剣の掛け声だとモモの助は説明しますが、お菊は
九里の古い方言にも同様の掛け声があり、モモの助が使うに相応しい意味ではないという理由から、この掛け声を使うことを禁止するのでした。
剣術の掛け声といえば示現流の「チェスト」が有名ですが(この掛け声自体は小説の創作らしい)、「チェスト」に特に意味はないという話です。一方、「スナッチ」は英語(snatch)では「強奪する」「誘拐する」という意味であり、確かにモモの助が使うには相応しい言葉ではないように思えますが、九里の古い方言に同様の掛け声があるというのはどういうことなのでしょう。
ゾロが剣術を学んだ一心道場(東の海)の剣術の源流がワノ国の九里にあるというのでしょうか。逆に、九里の古流剣術が海外に広まったということでしょうか。前者であれば、ゾロが九里の名刀を手に入れるきっかけになるのかもしれません。ともかく一つだけ確かなのは、ゾロがこれまでに「スナッチ」という掛け声を使ったことは一度もないということです。
・北の墓場
鈴後(りんご)の北の墓場には
前回のオロチ城での任務から戻った
ナミ達(ブルック、ロビン、しのぶ)と花の都で任務についていた
カン十郎が集まっていました。「北の墓場」は都の瓦版でオバケ騒動が報じられていた場所であり(926話)、外には無造作に置かれた食料が描かれていることから、ブルックが食糧調達の任務の拠点にしていたことが窺えます。
オロチ側の情報収集の任務に当たっていた
ロビンはオロチお庭番衆に見つかり、任務失敗かと思いきや、決戦当日のオロチの起床時間、開宴時刻、手下の組織図、兵力と武器の数などなど既に十分な情報を入手していたようです。ロビンが手に入れたという情報で注目なのは「将軍行列が鬼ヶ島へ運ぶ貢ぎ品の内容」と「カイドウの好物」です。
先の項でも触れたように、お玉の”きびだんご”はおそらく動物系能力者にも有効であるため、カイドウにお玉の”きびだんご”を食べさせることが出来たなら、チート的な強さのカイドウが家来になりワノ国編は終了です(笑)。流石にそんな展開にはなるとは思えませんが、カイドウへの貢ぎ品の中にカイドウの好物は当然あるとして、それにお玉の”きびだんご”を盛るというのは容易に考えられる作戦ではあります。ですから、ワノ国編においてお玉の能力は相当重要に思えます。
また、
ブルックのオロチ城での食糧調達以外の任務(
932話)というのは、カイドウが所有する”歴史の本文(ポーネグリフ)”探しだったようです。見つけたのは赤い石(ロードポーネグリフ)ではありませんが、強固な扉の地下室の、木彫りの人形(こけし?)が並ぶ変な部屋にポーネグリフがあったとのこと。ホールケーキ城の時と違い今回はテャマスィー(幽体離脱)の状態で覗いただけなので、石の写しは取れなかったようです。
これを聞いたロビンはロードポーネグリフはやはりカイドウがいる鬼ヶ島にあるかもと推察するわけですが、通常のポーネグリフが置かれている「木彫りの人形が並ぶ変な部屋」には少し引っかかります。しのぶは「木彫りの人形」と聞いて「こけし」を連想したようですが、なぜそんなものが強固な扉の地下室に中に置かれているのでしょうか。おでん城が無くなった今、ポーネグリフを彫った光月家の”石”に関わる手がかりは九里には無いように思えますが、もしかするとその手がかりがオロチ城の地下室にあるのかもしれません。
なお、ロビンが助けた
おトコは遊郭に届けたそうです。おトコの安全が少し心配なので、その確認がてら女性陣は町の湯屋に向かうようです。ぐへへ。。
・スマシ
ワノ国で使われていた巻物型の電伝虫はワノ国特有の電伝虫「
スマートタニシ」だと判明しています。電伝虫にはトンガリ島(東京ワンピースタワー)のマスコット「トンガリ電伝虫」のような亜種の存在は知られていましたが、”タニシ”となるともはや”でんでん虫(カタツムリ)”でもなく完全に別種のようです。まぁそれはともかく、細長い殻の形が”スマート”で「スマートタニシ」。略してスマホならぬ「
スマシ」という具合です(略してスマタじゃマズいですものねw)。
・花のヒョウ五郎
囚人採掘場にてルフィが助けた
ヒョウじいという老人の囚人(
926話)の正体が、20年前までワノ国一のヤクザの大親分だった「
花のヒョウ五郎」だと判明しています。これについては926話の考察で予感された通りでした。囚人採掘場が頂上戦争編におけるインペルダウンのような働きをしそうな予感です。
今回のエピソードではヒョウじいという年寄りの囚人が妙にフィーチャーされています。ルフィを感情的にさせる役割があったと考えられるわけですが、ワノ国において肩と背中にガッツリ刺青が入っているところを見ると、もしかすると只者ではないのかもしれません。ワノ国では光月家の関係者は弾圧されている様子でしたので、囚人の中にはそういった人物もいるのではなかろうかと思うわけです。ヒョウじいがそういう人物かどうかは分かりませんが、ルフィがヒョウじいを助けたことで何か良いことが起きそうな予感はします。<926話考察>
今回、再びヒョウじいが看守に虐められる展開になり、それを目撃した
ルフィが再び看守に飛びかかるのでした。看守を殴ると囚人は即死刑ということですが、覇王色の覇気ならばセーフでしょうか? そんな中、百獣海賊団大看板の
クイーンが囚人採掘場に到着しています。この後、おリンとお玉の一行も到着する予定ですから、囚人採掘場はかなり面白いことになりそうです。
一方、
キッドはルフィより先に脱獄したようです。お粗末なことに海楼石の手錠はつけたままなのだとか。しかし、鍵が無くとも、海楼石を加工する技術がワノ国にはあるわけですから、外に出てしまえば海楼石の手錠をなんとかする手段はありそうなものです。