・おしるこデスマッチ?!
前回、ヒョウ五郎と一緒に”大相撲インフェルノ”という名の処刑の土俵に上げられた
ルフィ。海楼石の手錠からは解放され、この機に処刑人となった百獣海賊団の下っ端相手に覇気の練習をする余裕を見せていますが、ルフィにはイメージする武装色の覇気の到達目標があるようです。
ルフィ:んー…違う!!レイリーはあのゾウに触れずに弾いた
もっと軽〜くやってた
最初に見せて貰った”覇気”は…すげェレベルのやつだったんだな
アレが使えれば………!!!
597話
ルフィが言っているのはルスカイナの修行で
レイリーが最初に見せてくれた武装色の覇気(597話)のことのようです。この時、レイリーは手をかざしただけで、巨象が踏みつけた足を弾いてみせました。ルフィ曰く「
触れずに弾いた」ということですから、この時レイリーが使った武装色の覇気は、硬度を上げて打撃や防御を強化する武装色「硬化」とは異なる性質のものだったわけです。
この時、レイリーは武装色の覇気の習得について「見えない鎧を着る様なイメージを持て」と助言しています。真の武装色の覇気とは、肉体や武器を”硬化”させるのではなく、文字通り、覇気を鎧の様に”纏う”ことで発揮されるものだと解されます。
このレベルが上の武装色の覇気を習得することによりルフィが強くなるのは当然のこととして、ギア4における覇気の燃費の悪さが解消されたり、あるいは覇気の弾性とゴムの弾性が合わさって新しい技が生まれるなんてことも期待されますね。
おリンことビッグ・マムを連れてルフィ救出のために兎丼に向かっている
チョッパーは、おしるこの件(おしるこが沢山食べられると嘘をついて おリンを連れて来たが、おしるこが無いと分かったショックでビッグ・マムの記憶が戻るかもしれない懸念。
934話考察も参照)で戦々恐々としていますが、お誂え向きに
クイーンが大好物なものとして囚人採掘場に大量に持ち込んでいることが判明したました(笑)。なんという運命の歯車(笑)。
囚人採掘場では、お玉の
”きびだんご”が機能すると予想されますが、まさか、いきなり大看板のクイーンを味方に取り込んでしまうのでしょうか?!
・「黄金の国」ワノ国
936話
前回、「秋水」を奪った張本人と対峙した
ゾロ。その男の名前は おいはぎ僧兵の
牛鬼丸(ぎゅうきまる)と言い、モデルであることが明らかな弁慶の幼名「鬼若」と義経の方の幼名「牛若丸」をミックスしたものになっています。
牛鬼丸が言うには、大昔、ワノ国が「
黄金の国」と世界に認識されていた頃、
リューマはそれを欲する海外からの侵略者達を尽く寄せつけず、「ワノ国に侍あり」と世界に言わしめた男であり、死後、ワノ国の「
刀神様」として名刀「秋水」と共に御堂に祀られていたとのこと。リューマが都の空に現れた竜を斬り捨てたという伝説は読切の『MONSTERS』で描かれています。牛鬼丸は秋水を「あるべき場所」に返した(936話)と言っていますから、その御堂に秋水を納めた模様です。
「黄金の国」というのはマルコ・ポーロが『東方見聞録』で伝えたジパングの話ですね。ワンピースの世界ではルイ・アーノートの探検記『Brag Men』のようなもの(『Brag Men』自体は年代が新しいのでリューマの時代のものではない)で、ワノ国が世界に紹介されていたのかもしれません。当時の日本はもちろん黄金の国ではありませんが、ジパングが黄金の国であるという噂のもとは奥州藤原氏の中尊寺金色堂に由来しているという説もあるらしく、ワノ国が「黄金の国」と認識されたのにも理由があるのかもしれません。
そうなると気になるのは、
黄金都市シャンドラとワノ国の関係です。
シャンドラは”歴史の本文”を守っていた都市であり、ワノ国の光月家は”歴史の本文”を彫った一族ですから、全く無関係とは思えないわけです。
・強襲!鎌ぞう
弁慶と義経が戦った五条大橋ならぬ、おいはぎ橋でゾロと牛鬼丸の真剣勝負が始まろうとしていた時、助けを呼ぶ
子供と
女の声が・・・
937話
(小紫が)当たり前のように生きていますよね。
髪だけ一応隠してはいますが、ワンピースキャラの中では特徴的なタレ目、花魁に特徴的な帯の前結び、遊郭に預けられた
おトコを抱えて逃げている状況から、
小紫と見て間違いないでしょう。彼女の葬式が行われたことになっていますが、素直に死んだとは思えませんでしたからね(
933話考察)。小紫がオロチ城で斬られて死んだ様に見えたのは狂死郎と小紫が図った芝居(狂死郎の能力の可能性もあり)か、小紫自身の能力だと予想されます。
小紫たちが追われているのは、将軍
オロチが城の宴で恥をかかされた上に小紫を死なせてしまった遠因の おトコをやはり恨んでおり、公に捕らえる様なことはしていないものの、おトコに刺客を向かわせたからでした。
937話
刺客というのは花の都で話題になっていた辻斬りの
人斬り鎌ぞう(
926話)。人相書の髪型が似ているため、正体は錦えもんが探している同志の侍「傳ジロー」(
前回、河松のシルエットが判明したために確定)だと予想されましたが(
926話)、小紫(正体は日和と思われる)と鎌ぞうに面識はないようで、その可能性は薄れました。そもそも武器が”鎌”なのは傳ジローとの相違点でした。しかし、鎌ぞうの顔が包帯で隠れているキャラクターデザインに意味があるとすれば、小紫が鎌ぞうを傳ジローだと認識できず、鎌ぞうは成長した日和を小紫だと認識できていない可能性は一応残っています。ミスリードだったと思わせておいて、それがミスリードのパターンです。
女子供が襲われているのを見過ごせないゾロは、事の流れで牛鬼丸との勝負は一旦止めて、鎌ぞうと対決することになるわけですが、空気を一切読まず(笑)「隙」を実直に狙って攻撃してくる牛鬼丸の邪魔があって、ゾロは鎌ぞうの鎌を食らってしまいます。しかし、そのまま鎌を奪い取ったゾロは鎌を口に咥えて三刀流となり、”煉獄鬼斬り”を繰り出すのでした。
937話
これ、鎌、意味あります?w
・黒刀に成る
牛鬼丸曰く、
「秋水」はリューマの歴戦により成った黒刀とのこと。
牛鬼丸:秋水は「黒刀」だぞ!! リューマの歴戦にて成った刀!!
ゾロはこの言葉に引っかかり、前から気になっていた「黒刀」について牛鬼丸に質問しようとしたところで鎌ぞうの乱入があり、話はそこで打ち切られています。
「黒刀」に成る話は779話のゾロの回想でミホークが「
全ての刀剣は”黒刀”に成り得る」と語っており、そこでの意味は
武装色の覇気を剣に纏うことにより「恐竜が踏んでも1ミリも曲がらない」(473話)という黒刀並みの硬度が得られ、見た目も武装色「硬化」により”黒刀”のように成ることだと解されていました。そして778話本編でゾロがそれを実践しています。
しかし、牛鬼丸の話を聞くと、「黒刀」とは通常の刀剣と鋼の材質が異なる代物ではなく、通常の刀剣から成るものだと理解されます。ミホークの教えには実はその先があったわけで、
全ての刀剣は武装色の覇気により一時的に「黒刀」に成るだけでなく、歴戦を経て「黒刀」に成るというわけです。つまりミホークの黒刀・夜も元は黒刀では無かった、と。
この話から、ワンピースの世界では黒刀を成しあげる事は剣士の誇り(ステータス)であることが容易に想像できます。そして、剣士が黒刀を持っている意味の重大さが分かってきます。
そのことを牛鬼丸はリューマの偉大さを長々と語ってゾロに剣士として問いかけたわけですが、「黒刀」の秘密を知らないゾロは牛鬼丸の語った真意を受けとめず「秋水」を諦めなかったために、牛鬼丸は「それ(秋水)を欲する程度の気概なき小僧」だとゾロをディスったわけです。要するに、他人が成し上げた「黒刀」を使うことは、考え方によっては
剣士の恥とも見えるわけです。
折れることで変わる可能性があるゾロの刀は武装色を纏うことで刃こぼれもしなくなり(779話)、そもそも黒刀の「秋水」は「和道一文字」と共に最後まで使われると思われましたが、この「黒刀」の事実を知ったゾロはきっと「
他人の黒刀は剣士の恥!!!」と言って秋水を手放すことになるでしょう。
ワノ国でゾロの刀は、三代鬼徹の二代鬼徹(あるいは初代鬼徹)(
912話)への上位互換の他、秋水も入れ替わることになりそうです。ワノ国に名刀は沢山あるはずですから、選択肢には困らないことでしょう。ゾロの刀の最終形は、和道一文字も含めて3本とも黒刀にすることですね。