・内側から破壊する力
946話
前回、ルフィが自身とヒョウ五郎に着けられた首輪を武装色の覇気を使って破壊した原理がヒョウ五郎により解説されています。これから解釈すると、
武装色の覇気(ワノ国で言うところの流桜)には
3段階のレベルがあるようです。
1つ目は、基本形の「硬化」
肉体や武器に覇気を纏い、文字通り硬化させて強度を上げるというもの。これにより自然系悪魔の実の能力者の実体を捉えることもできる。
2つ目は、見えない鎧
肉体の周囲にオーラの様に覇気を纏うことで覇気自体が”見えない鎧”となり、さらにこれは攻撃を弾く性質を持ち合わせている。触れずに弾く力。
3つ目は、内側から破壊する力
”見えない鎧”よりさらに一段階上の強力な力。纏った覇気が対象物を弾くのではなく、対象物の内部に侵入して内側から破壊する。
947話
2つ目までの武装色の覇気を習得するためにヒョウ五郎の教えで修行していたルフィでしたが、窮地の中でヒョウ五郎も体得していない3つ目の武装色の覇気まで発現してしまったようです。3つ目の武装色の覇気が今のところ確認されているのはルフィを除いてレイリーのみ(
追記:サボの竜爪拳”竜の息吹”も!)。ワノ国において流桜の使い手として鳴らしたらしいヒョウ五郎でさえ習得していないものですから、使い手はかなり限られる模様です。
ルフィは”触れずに弾く”武装色の覇気により
カイドウの硬いウロコを破壊できるかもしれないと考えていたわけですが、それなら無敵のカイドウを脅かす存在はもっといてもいいはずですから、どうやら”内側から破壊する”武装色の覇気こそがカイドウを倒す唯一の勝ち筋になるように思われます。
しかし、ルフィはその稀有な才能を持っているようですが、まだ2つ目の武装色の覇気さえも体得しておらず、ビッグ・マムの攻撃からヒョウ五郎を守ることはできませんでした。前回、ビッグ・マムの攻撃を受けたら老体のヒョウ五郎は死んでしまうというような話でしたが、たんこぶ1つで済んでいるヒョウ五郎はまだまだ死にそうにはありませんw
・サヨナラおリンさん
おしるこが無いと知るや囚人採掘場の内部で暴れまくる
ビッグ・マム(おリン)をどうにか止めようとして、
クイーンはビッグ・マムを空のおしるこの鍋で足止めさせて大技「
無頼男爆弾(ブラキオボムバ)」を仕掛けます。大技と言っても、ブラキオザウルスの獣型の状態で高所から飛び降りて、落下速度と自重を乗せて頭突きを喰らわせるという単純な技なのですが、単純がゆえに強力。頭に強い衝撃を受けたビッグ・マムはその衝撃で記憶が蘇り、ワノ国に来た経緯からこれまでのこと全てを思い出すのでした。・・・さよなら、おリンさん。
しかし、どういうわけか記憶が蘇った途端、ビッグ・マムはスイッチが切れたように急に倒れて、イビキをかいて寝始めます。ビッグ・マムにとても敵わないと察したクイーンはチャンスとばかりに寝ているビッグ・マムに純度100%の海楼石の錠と鎖を巻き、麻酔を100本打ち、自身の船に乗せてカイドウがいる鬼ヶ島に全速で出航するのでした。
947話
クイーンの船は船首がブラキオザウルス、マスト部分の造りは近代の戦艦のようになっているのが面白いです。
・河松登場
クイーンはビッグ・マムの護送のため必要最低限の看守を兎丼に残して人員を連れ出し、看守長の
ババヌキら、百獣海賊団真打ちに後を任せています。ビッグ・マムに全ての扉を壊されたものの非常用のゲートが稼働したため脱獄騒ぎには現状なっていませんが、クイーンもいなくなったことでかなり手薄になっていることは間違いありません。
ババヌキの目線ではルフィを捕らえれば混乱が治るはずで、周りの囚人を使ってルフィを捕らえますが、
雷ぞうがついに
河松の手錠の鍵と河松の刀「外無双」を届けたことで状況は好転。さらに、
お菊と
チョッパーも合流し、兎丼から反乱が始まろうとしています。
948話
河松は元横綱の侍という設定で、さらに河童ということで、ワノ国では珍しい魚人なのでしょうか。キャラが渋滞しています(笑)。13年間縛り付けられたままのブランクがあってこんなに強いだろうかとか、まともな食事を取っていないのに顔がふっくらしている様子とか色々ツッコミどころがありますが、一番ツッコミたいのはこの割と平凡なキャラクターデザインをそんなに引っ張る必要があったのだろうか、と思ってしまいます。牢獄の中にいた河松はどこかひと癖ありそうな感じでしたが、蓋を開けてみると素直でいい奴そうな見た目ですね。
948話
また、お菊は本話で結局”男”であることが明らかになっています。本人曰く「心は女」ということですが、サンジも騙されていましたからよっぽどのものです。男と知ったら、サンジはお菊に対してどういう態度になるのか気になるところですね。見た目と心が女なら、アリなのかナシなのかw
お菊は赤鞘九人男としてはお面とセットで美青年剣士”
残雪の菊之丞”として知られているようです。「菊之丞」の名前は既に出ており(
どこで出てきたかさっぱり思い出せない)、その時はお菊のキャラ的に本名が男っぽい名前でも違和感は感じなかったわけですが、単純に実は男というヒントになっていたわけです。
お菊の般若のお面と侍の取り合わせは「
桃太郎侍」が元ネタでしょう。高橋英樹さんが演じたがテレビドラマ版が馴染み深いですが、その前には
尾上菊之助(現・七代目 尾上菊五郎)さんが演じたテレビドラマあったそうな。菊之丞(きくのじょう)は「きくのすけ」とも読めますから、間違いなさそうです。モモの助の他、お菊も桃太郎だったと。
桃太郎侍と言えば、数え歌の名台詞、
一つ、人の世の生き血を啜り
二つ、不埒な悪行三昧
三つ、醜い浮世の鬼を 退治てくれよう 桃太郎
カイドウとオロチ退治にはもってこいですね。
ヒョウ五郎が話していたように兎丼にいる何万という囚人達の罪状のほとんどが「オロチへの反逆」であり、彼らを反乱の同志に加えることが兎丼を制圧した後のミッションです。ビッグ・マムの騒ぎの中、囚人採掘場の隣にある囚人製銑場では、
気になる人物も描かれています。
947話
海楼石の手錠が着けられている様子から能力者のようですが、詳細不明です。何やら強者っぽい雰囲気があり、ヒョウ五郎のようにワノ国を裏で支えたヤクザの親分の一人なのでしょうか。