・SSG
世界会議(レヴェリー)にて「
王下七武海制度の撤廃」が議決されたことについて、
赤犬(サカズキ)と
藤虎(イッショウ)が通話しています。藤虎は頭に包帯を巻いており、マリージョアでの革命軍との交戦で負傷した模様ですが、既に別の任務に就いているようです。「王下七武海制度の撤廃」は藤虎の悲願だったことから、赤犬は藤虎に「本望じゃろう」と言いつつ、自身は「撤廃」には反対だった立場から、世界の勢力図が予測不能な方向に大きく変わる可能性を指摘しています。
”徹底的な正義”を掲げる赤犬が「撤廃」には反対というのは意外な気もしますが、オハラの事件の時の赤犬の行動を考えれば、赤犬の正義は社会全体の平和のためには多少の犠牲は問わないと解されますから、尤もなことです。しかし、藤虎は「王下七武海制度」に犠牲が伴うことについて「あんた……その人達になった事ねェからわかんねェのさ……」と切り返しています。藤虎が「王下七武海制度の撤廃」を望んだ背景にはどうやら彼の過去が関係しているようです。ドレスローザ編では、盲目であることについて「自分で閉じちまったんだ 見たくねェもんいっぱい見たから…」(799話)とも言っていましたね。
また、藤虎は「
SSG」が「七武海」の代わりになることを期待しているようです。「SSG」とは
海軍特殊科学班の名称のようです。特殊科学班を英訳してSpecial Science Groupで、頭文字を取って「SSG」でしょうか。海軍には戦桃丸が所属する科学部隊があり、
パシフィスタが部隊の主要戦力です。したがって「SSG」はパシフィスタの開発などを行い、科学部隊を支援する部門かと思われ、おそらく
Dr.ベガパンクも所属しているはずです。彼が登場するのもそろそろでしょうか。
・ロックス海賊団
ワノ国で
カイドウと
ビッグ・マムが手を組むという情報が入り、海軍本部では対策会議が行われていますが、情報が少なく対策の目処は立っていない様子です。会議に居合わせた隠居人の
センゴクはカイドウとビッグ・マムが手を組むことによって再来と噂される伝説の「
ロックス海賊団」について、今や知らない海兵も多いだろうと言って、「ロックス海賊団」について語り始めるのでした。
ロックス海賊団は38年前の「
ゴッドバレー」で起きた事件で壊滅し、その功績がきっかけで
ガープは「海軍の英雄」と呼ばれるようになったそうですが、それすらも知らない海兵は多いようです(ヒナは知っていましたが…
907話)。40年ほど前の悪名高い海賊団が、なぜ既に伝説化しているのかというと、ロックス海賊団が関わる事件は世界政府にもみ消されることが多く、情報が今に残っていないためのようです。
ロックス海賊団は海賊島ハチノス(現在、黒ひげ海賊団のアジト)にて一つの儲け話の為にかき集められて生まれた海賊団で、船内では仲間殺しが絶えない凶暴な一味だったとのこと。メンバーは船長の
ロックス(下のコマ:ビッグ・マムと白ひげの間の人物)を筆頭に、若き日の
カイドウと
ビッグ・マムの他、
白ひげもいたと言います。後の四皇が3人も所属していたわけです。
さらに、後に名を上げた海賊には
金獅子(上のコマの一番左?)、
銀斧、
キャプテン・ジョン、
王直がいたのだとか。金獅子は劇場版『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』で描かれた金獅子のシキ、キャプテン・ジョンについてはバギーが彼の財宝を探していましたね。「銀斧(ぎんぶ)」と「王直(おうちょく)」は詳細不明です。ここで名前が出てきたということは、今後、映画やゲーム作品に登場する可能性はありそうです。
船長ロックス(ROCKS)の本名は
ロックス・D・ジーベック。彼もまた”D”の名を持つ海賊でした。そして、ロックスの野望は「
世界の王」だと言います。海賊の王ではなく、世界の王ですから、ロックス海賊団が標的としたのは世界政府だったようです。海賊でありながら、まるでテロ組織の様に世界政府に牙を剥き、前述のようにロックス海賊団が関わった事件は政府によってもみ消されたと言います。しかし、その脅威だけは世界に轟いていたそうです。
ロックス海賊団が壊滅することになった「ゴッドバレー」の事件も例外ではありません。
ゴッドバレー(GOD VALLEY)とは字のごとく、神の谷。島影には大きな谷が見えます。そして、この事件では世界政府において神とされる
天竜人がロックス海賊団の標的になったようです。したがって、ガープは結果的に天竜人を守ったことになりますが、それはガープがこの話をしたがらない理由になっているとセンゴクは言います。センゴク曰く、「天竜人を守る」ことはガープの道徳にはないとのこと。ガープが天竜人を軽蔑している態度は確かに描かれており(905話)、ガープが「大将」になることを拒否し続ける理由の一つは天竜人の直属の部下になってしまうからなのだとか。大将の上司は元帥じゃないかと思うのですが、天竜人に危害が加えられた際は大将が出動するということでしたね。また、それだけ態度に示していながら、ガープが”消されない”のは実績と人望があるためだとセンゴクは言います。
ガープが話したがらないもう一つの理由はその戦いで海賊と手を組んでしまったことでした。ガープと手を組んだ海賊とは、そこに居合わせたという
ロジャーでした。ガープがロックス海賊団と戦った理由は天竜人を守ることはついでで、
天竜人の奴隷達を守ることだったと明らかになっているわけですけども、どうしてそこにロジャーが居合わせたのか、なぜ海軍のガープと手を組んでロックス海賊団と戦ったのか、謎が残ります。しかし、ガープとロジャーの友情がこの時からあったことは窺えますね。
ゴッドバレーには一体何があって、どういう島だったのか、そこまではセンゴクは語ってくれません。それは
世界政府のタブーだからです。事件後、実際にゴッドバレーは跡形もなく消され、現在地図には記されていないとのことです。
・大物たちの懸賞金
本話ではかつての四皇と海賊王ロジャーの懸賞金額が全て明らかになっています。黒ひげの懸賞金額が明らかになった時も言及しましたが、これらの懸賞金額が公開されるということは、もう明確に物語のゴールまでの道筋が定まったことが窺えます。なお、黒ひげについてはよくわからないのですが、四皇とロジャーの懸賞金額の端数はゴロ合わせになっているようです。
黒ひげ海賊団提督
マーシャル・D・ティーチ
懸賞金額:
22億4760万ベリー
<ブランニューの説明>
2年前のインペルダウン襲撃事件にて強力な部下を手に入れ、現在海賊島ハチノスの”元締め”。今なお成長拡大中の”白ひげ”に代わる新勢力。
赤髪海賊団大頭
赤髪のシャンクス
懸賞金額:
40億4890万ベリー(ゴロ合わせ:4シ8ャン9ク)
<ブランニューの説明>
「四皇」と呼ばれて6年。4人の内、歳は一番若く部下からの信頼も厚い。ベックマン・ルー・ヤソップ…幹部達が個々に名を上げており高い懸賞金アベレージを誇り最もバランスのいい鉄壁の海賊団。
ビッグ・マム海賊団船長
シャーロット・リンリン
懸賞金額:
43億8800万ベリー(ゴロ合わせ:88母)
<ブランニューの説明>
幼少期巨人族エルバフの村を襲ったと言われる生まれついてのモンスター!! 血縁以外を信用せず85人の子供達と共に”万国”というおかしの王国を作ってしまったワンマン女王!!
百獣海賊団総督
百獣のカイドウ
懸賞金額:
46億1110万ベリー(ゴロ合わせ:カ1イ10ドウ、110百獣)
<ブランニューの説明>
かつての「ロックス海賊団」においてはまだ”海賊見習い”でありましたが…その後個人の強さのみで凶暴な海賊達の尊敬を集め「四皇」と呼ばれるに至りました。
白ひげ海賊団船長
エドワード・ニューゲート
懸賞金額:
50億4600万ベリー(ゴロ合わせ:46白)
ロジャー海賊団
海賊王ゴールド・ロジャー
懸賞金額:
55億6480万ベリー(ゴロ合わせ:6ロ4ジ8ャー)