・光月おでん武勇伝その2
引き続き光月おでんに関する39年前のワノ国の回想です。
前回はワノ国将軍の
光月スキヤキ、茶屋の看板娘の
お鶴、都のチンピラの
錦えもん、都の孤児の
傳ジローが登場し、光月おでんの伝説の一つ「山の神事件」が描かれました。とうとうスキヤキに絶縁された おでん は都を追われ、白舞大名の
霜月康イエを頼って、康イエの城に居候することになりました。おでん は白舞であっても花の都に居た時と変わらず何かしら事件を起こす一方で、人々から愛されていたようですが、その間の様子は描かれていません。
今回はおでんによる九里平定の話です。冒頭で早速、白舞を出立してワノ国の漫遊の旅に出ています。きっかけは当時無法地帯だった九里に怪物と呼ばれる
アシュラ童子が住んでいるという話を聞き入れたためのようです。
961話
白舞の滞在の様子が描かれていないので、康イエが拾った新入りの小間使いだった
黒炭オロチと おでん の因縁めいたものはまだ見えていません。しかし、おでんが城を去った後に金庫からお金が無くなっていること発覚した際に、オロチはおでんが金を盗むところを目撃したと証言しています。康イエは おでん の性格であればコソ泥などせずに堂々と持ち去るはずだと考えて、オロチの証言を少々疑っている様子です。盗んだ犯人はおそらくオロチなのでしょうが、ここらからどうやって成り上がるのか、カイドウとどう繋がっていくのか、まだ全然見えてきませんね。
白舞を後にした光月おでんの一行(錦えもんと傳ジローは勝手に付いてきている)は目的地の九里を目指しながら、ワノ国を漫遊していきます。
「鈴後」では(日本)舞踊を路上で踊って日銭を稼ぐ
兄弟の
イゾウと
菊の丞に出会います。元白ひげ海賊団16番隊隊長イゾウについては、
943話の回想でそれらしき人物が登場しており、94巻のSBSでイゾウであることが確定していました。イゾウと菊の丞は舞踊の家元の子供でしたが、父が罪人となり家族は散り散りにになってしまったのだとか。70巻SBSでは舞踊を踊る幼少期のイゾウの姿が描かれていました。身寄りのない彼らも光月おでんに懐いて勝手に一行に加わるのでした。驚きなのは、39年前の回想に登場しているわけですから(おそらく当時2歳ぐらい?)、
現在のお菊は40代のオッサンということです(笑)(追記:お菊はタイムスリップしているので20代でしたね)。イゾウが白ひげ海賊団の隊長になる経緯は今後明らかになることでしょう。
おでん一行はさらに「希美」で、希美の妖怪と呼ばれていた
カン十郎と出会います。カン十郎は日銭稼ぎに切り奪った髪で”筆”を作って売っていたそうで、おでんの髪を狙って襲ったところを返り討ちに遭い、カン十郎もまた おでん に惹かれるものがあったのか勝手に付いてくるのでした。
「兎丼」では、元光月家お庭番衆の天才忍者の
雷ぞうと出会います。雷ぞうはくノ一にフラれたショック?でお庭番衆を辞めて、兎丼の森で隠れ住んでいたようですが、それも限界で偶然見かけた おでん に泣きついてきたのでした。”忍ぶ”のが忍者なのでは・・・(天才忍者???)。
目的地の九里目前の地で、おでんは一人で九里に乗り込み、夜通しの丸一日の戦いの末、
アシュラ童子とその部下たちを倒してしまいます。おでんはアシュラ童子に代わって九里を治めようと決め、勝手に付いてきた錦えもんら、そしてアシュラ童子の協力を得て、無法地帯だった九里を平定し、郷を築き上げるのでした。この快挙は瓦版でワノ国中に伝えられ(このシーンでは鈴後大名の
霜月牛マルと狛狐の
オニ丸の後ろ姿が見える)、これを受けてスキヤキはおでんとの絶縁を解き、息子のおでんに「九里大名」の称号を与えるのでした。つまり、おでんが光月家の跡取りとして認められたのと同時に九里が郷として認められた瞬間でした。
大名になったおでんは、これまで協力してくれた錦えもんら7人を家臣の侍として任命します。それから6年の月日が流れ、回想は
33年前に移ります。九里ヶ浜で
河松は浜に打ち上げられた毛深い人間2人を発見するのでした。これが
イヌアラシと
ネコマムシで、この後、920話のイヌアラシの回想シーンに繋がる出来事が起こるものと予想されます。
920話
河松はこの時点で光月おでんの家臣かどうかは不明ですが、920話のコマを見返してみると、ネコマムシとイヌアラシに並んで河松らしき人物が立っているように見えます。ネコマムシとイヌアラシは九里の人間に虐められていたところをおでんに助けられたことが窺われますが、この際、河童とされる河松も一緒に虐められていたと考えられます。そして、これをきっかけに3人もおでんの家臣になったものと予想されます。