・錦えもんの一計!?
カン十郎が黒炭家の人間で敵の内通者だったことが明らかになった
前回。しかし、錦えもん達の他に誰もいなかった集合場所のはずの常影港には
麦わらの一味、
ハートの海賊団、
キッド海賊団が現れ、状況が変わってきました。さらにキッドの話ではどうやら
侍達は別の港に集合している模様です。
百獣海賊団と対峙したルフィ、キッド、ローによる三船長の共闘はシャボンディ諸島の一件(504話)が思い出されます。ルフィはギア4「弾む男(バウンドマン)」、キッドは”磁気魔人(パンクロットン)”という新技を見せる中、ローは変わらず”ROOM”と、オペオペの能力では起点となる技なので仕方ないのですけども少し残念な感じもします。
三船長が大暴れする中、
狂死郎一家の船が現れますが、狂死郎は百獣海賊団の船を斬り、傳ジローはこのタイミングでついに正体を明かします。顔が変わってしまった傳ジローですが、錦えもんに狂死郎の正体が傳ジローであることを信じてもらうには今や傳ジローと錦えもんしか知らない40年前に起きた「山の神事件」の真相を語れば済むのでした。そして狂死郎の正体を知らなかったはずの狂死郎一家の侠客200人も既に光月に加勢しています。光月に加勢することを彼らに表明した場面も見てみたかったですね。
オロチに花の都の留守番を任された狂死郎は羅刹町の牢屋敷に捕らえられていた同志ら1000人を解放しており、彼らも加勢しています。元々集まっていた光月の軍勢は囚人採掘場の囚人3500人、各地のヤクザ者が200人、イヌアラシ銃士隊が200人、頭山盗賊団が280人の計約4200人で、これに傳ジローが引き連れた1200人を足して総勢5400人が鬼ヶ島へ討ち入りすることになりました。
さて、消息不明だった約4200人の軍勢がどこ隠れていたかというと、これには
ちょっとばかし苦しいトリックがありました。
951話
康イエの機転で決戦の集合地である「刃武(はぶ)港」を示した「判じ絵」の
蛇(ハブ)に線が2本足されて新たな集合地が示され、錦えもんはこれを「トカゲ」と読み、集合地は「常影港」だと説明していました。しかし、傳ジローによると、これは「刃武港」を示す蛇(ハブ)の腹に二本の線があることから腹の絵を消す事を意味する文字抜きで、
「はぶみなと」の中の文字を抜いて「はと」と読めるのだとか。「鳩」が名前についている港はワノ国にはなく、康イエによって示された新たな集合地は「刃武港」の”
波止”でした。
954話
959話
それを人は「港」と呼ぶので、
結局、新たに示された集合地が元の集合地である「刃武港」から変わっていない問題があるのですが、集まった4200の軍勢は「刃武港」の波止の裏側の康イエが愛したという”もみじ林”の海岸に隠れていたのでした。本来であれば港の中であろうと波止の外であろうと「刃武港」が攻撃を受けていたと思われますが、錦えもんが「常影港」と読み違えてみせたことで、敵の内通者であったカン十郎を通じて新たな集合地が「常影港」だとオロチに伝わり、「刃武港」が攻撃対象から外れることになりました。
またオロチはサニー号の頑丈さを読み間違っただけでなく、ワノ国の土地の距離感も見誤っており、攻撃を仕掛けたのが昨夜というのは実は手遅れだったのでした。「鈴後」「白舞」間の大橋の近くで武器を輸送していた夕顔のお蝶は橋が破壊された際に「もう向こう岸へ渡れないじゃないか」(959話)と発言していますが、この発言はこれから渡れないということではなく、この時点でもう「刃武港」がある白舞側に渡っていたわけです。「伊達港」で破壊されていた船(959話)も軍勢が出航した後に残された不要な船でした。
傳ジローは錦えもんが敵の内通者の前で新たな集合地を読み間違えてみせたことをさすがだと評価しますが、錦えもんは普通に読み間違っていたようで、その心情がコミカルに描かれています(笑)。しかし、傳ジローはワノ国の誰もが「はと」と読めると言っており、そこに気づかなかったカン十郎も含めて赤鞘の侍達に学がなかったことが功を奏した形でしょうかw
なお、スマシが繋がらなかった原因はまだ明らかになっていません。