・ベッジのオーマイファミリー
万国(トットランド)を無事脱出したファイアタンク海賊団のその後が描かれている短期集中表紙連載「”ギャング”ベッジのオーマイファミリー」。海軍から逃れたファイアタンク海賊団とローラ海賊団はドレスローザの海岸で、
トンタッタ兵団と
パウンドに遭遇します(Vol.29)。パウンドは漂流していたところ(Vol.26)をトンタッタ兵団に救助された模様です。ローラ、シフォン、パウンド親子はファイアタンク海賊団の中に全員収まることになるのでしょうかね。
・大将モモの助、捕まる
モモの助を連れ去った
カン十郎がようやくオロチとカイドウのもとに辿り着き、カン十郎の報告により
オロチは侍達の作戦の阻止に失敗した状況を知ります。さらに続けて、
福ロクジュが、赤鞘の侍が乗る小舟を撃沈するために出航した三隻の戦艦が帰って来ていないこと、ルフィ、ゾロ、キッド、キラーが鬼ヶ島に潜入していること、両海賊団のメンバーが全員上陸している可能性が高いことを報告しています。福ロクジュがすぐに報告しなかったのは、クイーンが既に対応している上に、島内で侍達の目撃情報はないからでした。
モモの助は途中、逃走を図って失敗し、カン十郎にボコボコに殴られたようで重傷を負っています。侍達の復讐に怯えるオロチは
侍達の大将であるモモの助をクイーンがいるライブフロアで処刑するつもりのようです。当初は、モモの助の処刑によって終止符を打つつもりだったのでしょう。
ところで、
カイドウは光月の生き残りに聞きたいことができたと言っていましたが(
974話)、それは「ラフテル」への手がかりを求めてのことでした。しかし、カン十郎が
光月おでんからラフテルについて「何も聞いていない」ことを知り、おでんから侍達に手がかりは知らされていないのだと諦めた様子です。モモの助は古代文字の読み書きすら おでん から受け継いでいないので、モモの助に何か手がかりが伝えられているとも考えにくいです。おでんは、おそらく、光月の”役割”は”ジョイ・ボーイ”をワノ国に迎え入れることにより自ずと果たされると考えたため、最悪の状況でも「ワノ国の開国」だけを家臣達に託したのだと思われます。
・討ち入り進行中
鬼ヶ島の東側を進む
錦えもん率いる東軍は軍を二手に分け、半分は鬼ヶ島の裏口に、半分は内部に潜入します。カイドウの屋敷への入り口に構えていた遊郭(飛び六胞のブラックマリアの館)は人が出払っていましたが、お粧し中の
ビッグ・マムが残っていました。先に内部に潜入した侍達やとっさに水の中に身を隠した錦えもんら裏口に向かう侍達はビッグ・マムに見つからずにすみましたが、ブラキオタンクに搭乗していた
チョッパーがビッグ・マムに見つかってしまいます(
981話)。
ビッグ・マムは珍獣のチョッパーをコレクションに欲しがるよりも、ルフィへの復讐心がはるかに上回っているらしく、チョッパーが麦わらの一味だとわかった途端、怒り心頭に発してブラキオタンクを追いかけます。
982話
(しのぶの顔があまりにもでかい…笑)
一方、内部に潜入して
キャロット、
しのぶとともにモモの助探索チームを組んでいた
ナミは、
プロメテウスに見つかってしまいます。ビッグ・マムの標的は
ゼウスを攫ったナミに移り、ソルソルの実の能力で下駄や提灯に命を与えてホーミーズを増やしながら、ナミを追いかけています。しかし、遊郭の先はクイーンがいるライブフロアにつながっているそうなので、ナミ達は早速、処刑されそうになっているモモの助を発見することになりそうです。
983話
ブラキオタンクはビッグ・マムに一発殴られて変形スイッチが起動したそうで、フランキー将軍に変形する途中の形態になっています。
チョッパーと
ウソップは錦えもん達を追いかけて、予定通りフランキーと合流するため、鬼ヶ島の裏口に向かう模様です。
錦えもん達の「東軍」と反対側を進む
傳ジローが率いる「南軍」(※鬼ヶ島の裏口がどうやら北西に当たるようなので、「東軍」が北東、「南軍」が南西を進んでいることになります)は山道半ばで古い屋敷図にない門に行く手を塞がれていました。しかし、まだ敵側に正体がバレていない傳ジローは
狂死郎として立ち振る舞い、たまたま門にいて障害となっていた飛び六胞の
ササキを油断している隙に拘束し、軍を進めます。南軍も東軍と同様にここで軍を襲撃組と潜入組の二手に分けています。傳ジローは敵側に狂死郎として信用されている強みがあるので、ここで屋敷内部に潜入するのではないかと思われます。
前回、ワノ国に駆けつけた
マルコは、同じタイミングでワノ国に到着した
ネコマムシ率いる侠客団の船に乗り(
イゾウも同乗している模様)、鬼ヶ島に向かっています。ネコマムシの船がパイナップルをモチーフにしていることに何か意図を感じてしまうわけですが(笑)。ローの話によると、鬼ヶ島近海の海流の影響で、普通の船では鬼ヶ島の正面にしか近づけないとのこと。遅れているネコマムシ達は決戦に間に合うためには自ずと正面から突破する他なく、結果的に裏口の襲撃組、左右の潜入組、正面から攻め入るネコマムシ達により四方から挟み撃ちする形になりそうです。鬼ヶ島へ急いで向かわなければならないネコマムシ達ですが、
ネコマムシには何か策があるようです。
「
よっしゃ急ぐぞ!! わしに名案があるがよ」
マルコの能力があれば、ネコマムシ(とイゾウ)を先に鬼ヶ島に送ることもできると思われますが、不明です。なお、マルコがネコマムシに頼んでいたルフィへの伝言(909話)は「遅れるが必ず行く」というもので、二人が同時にワノ国に到着したために、伝言する意味はなくなってしまいました。
一方、滝登りによるワノ国入国にチャレンジしているところを1度目は
キングに、2度目は
マルコによって滝底に落とされた
ビッグ・マム海賊団は時間的にもうワノ国の戦いに間に合わないと思われていましたが、
ペロスペローが能力の「アメウミウシ」を使って滝を登り、単独で鬼ヶ島に向かっていました。ペロスペローはキング、ルフィ、マルコへの復讐に燃えており、そしてビッグ・マム海賊団と百獣海賊団の同盟も認めないつもりのようです。ペロスペローが同盟を認めないと言ってもビッグ・マムが絶対的なので仕方ないわけですが、百獣海賊団との同盟が解消されそうな原因として考えられるのはやはりビッグ・マムが無理難題な”食いわずらい”を発症することです。意図的に”食いわずらい”を起こさせる方法がもしかするとあるのかもしれません。
・パキケファロ
鬼ヶ島の正面から潜入し、正体がバレた
ルフィ、
ゾロ、
キッド、
キラーらはそれぞれ城内部で飛び六胞入りを狙う
ギフターズ(SMILE能力者)と交戦中で、倒しても倒しても現れる能力者相手にやや消耗している様子です。
「ギフターズ」は500人近くいるとのこと。
ルフィは飛び六胞の
ページワンと
うるティのコンビと遭遇して交戦しており、うるティの能力が明らかになっています。うるティもやはりリュウリュウの実の能力者でした。
983話
983話
リュウリュウの実 古代種モデル パキケファロサウルス
今回、人獣型と獣型のいずれも描かれています(獣型は尻丸出しです)。
パキケファロサウルスは石頭恐竜として有名な恐竜で、うるティも頭突きを得意技としているようです。最近の研究では首の骨格は脆弱で、大型の恐竜に頭突きをすると首の骨が折れて自爆してしまうということが分かってきたらしいです。
うるティのマスクのデザインはパキケファロサウルスの頭、というよりはおそらくパキケファロサウルスがモデルのポケモン「ズガイドス」の頭がモチーフになっているかと思われます。
追記)コメントで教えてもらいましたが、ページワン獣型の尻尾のデザインが930-931話で描かれているものから変更されています。これは2020年に発表された論文でスピノサウルスの尻尾は両生類のような太くて平らな形状をしていた推測され、復元図が修正されことに伴うものです。しかし、930-931話がコミックスの重版で修正される可能性は低いと思われます。
・ヤマト登場
失踪して飛び六胞に捜索されているカイドウの息子
ヤマトが登場しています。
983話
ルフィとうるティが交戦しているところに乱入し、カイドウと同じ技「雷鳴八卦」をうるティに打ち、ルフィを連れ去っています。ルフィに「危害は加えない」と言うヤマトは「
君をずっと待っていた」と言います。そう言われルフィはもちろん、さっぱり訳がわかりません。
お面をつけているためヤマトの素顔が分かりませんが、腕には手錠と鎖が付いており、これまで幽閉されていた可能性はあります。海楼石の手錠とも考えられるでしょうか。今のところ、ルフィとの接点は見出せないため、ルフィをずっと待っていたと言うヤマトが知るルフィの情報は主に新聞から得たものだと考えられます。ルフィがドラゴンの息子であることやエースと義兄弟であることなどです。ヤマトがワノ国に来たことがあるエースと接点があるという可能性もあります。ともかくヤマトは敵ではなさそうです。
そして気になるのは、ヤマトが
光月おでんと同じ歌舞伎の撥ね襷(はねだすき)を纏っていることです。たまたまデザインが被ったとは考えにくいのですが・・・一体どういうことなのか?