・きびだんご
今回は、ドクロドーム屋上の決戦から離れて、屋敷内の戦いの様子が描かれています。
前回、鬼ヶ島の決戦を高みの見物で勢力分析している
CP0が、侍達にとって生命線になると分析していた百獣海賊団幹部以下の戦いです。そして何と言っても、今回は話タイトルがそれを表しているように
お玉の活躍につきるエピソードでした。
動物を家来にすることが出来る お玉の
きびだんごが、ウマ美ことウマのSMILEの
スピードにも有効だったことから(
918話)、お玉のきびだんごはSMILEに対しても有効であることが既に分かっていました。また、SMILE同様に動物系能力者に対しても有効であると予想され、この点で、SMILEと動物系能力者が大半を占める百獣海賊団にとって、お玉の能力は驚異であり、対百獣海賊団戦での大活躍がワノ国編を通してずっと予想されていたため、ここに来てようやくという感じです。
鬼ヶ島へは「
てきの船にのせてもらって」来た(
996話)と言っていた お玉はやはり家来にしているスピードの船で鬼ヶ島にやって来たようです。自分の能力が討ち入りの手助けになると十分理解している お玉は鬼ヶ島へ向かう船の上で
大量のきびだんごをこしらえて袋に詰めていました。
驚くことに、お玉の身体の体積の倍以上のきびだんごが作られています。千個はくだらないように見えます。相手に対して永続的な効果がある お玉の能力はシュガーのホビホビの実のように追加の副作用があってもおかしくないですが、オペオペの実のように能力の使用で体力が削られる程度のようです。それでも常時空腹の お玉にはキツい作業だったと思われます。
ともかく、
979話の謎のシルエットは きびだんごを詰めた袋だったのかもしれません。
979話
お玉が拵えた大量のきびだんごは、スピードと、他に既に家来にしていた百獣海賊団真打ちのギフターズである
ガゼルマンと
ダイフゴーが分担して、SMILEの真打ちやギフターズに配っています。スピードの裏切りは既にカイドウにもバレていましたが、船員たちには伝わっていないのか彼らの信用は失っておらず、スピードは「クイーン様から預かった治癒力を上げる効果がある強壮剤」だとして、きびだんごを配り、ガゼルマンとダイフゴーは持ち前の機動力を活かして、きびだんごを口の中に無理矢理放り込んで配りまわっています。
お玉と行動している
ウソップは「
必殺きびだんご星」と称して、きびだんごを口の中に狙って狙撃しています。これについては朝からさんが
995話のコメントで見事予想的中させていました。
お玉のきびだんごと
ウソップの狙撃能力は相性良さそうです。
きびだんごをウソップが敵のお口に次々と撃ち込んだら……面白そうです。
前回までの鬼ヶ島の勢力図は、当初5,400あった侍達の軍勢が
5,000、当初30,000あった百獣海賊団の軍勢が
27,000となっていました。きびだんごの作戦で仮に百獣海賊団の船員1000人ほどが侍側に寝返ったとすると6,000対26,000ほどです。しかし、この1000人はウェイターズやプレジャーズのような非能力者ではなく真打ちを中心としたギフターズ以上の面々ですので、数字の見た目以上に戦力差は縮まったと思われます。
あとは大看板や飛び六胞ら幹部達の面々を主に麦わらの一味がどう倒すかです。
サンジの窮地を救うのも お玉の能力でしょうか。
・もう一人
カイドウ戦で戦闘不能になった真・赤鞘九人男は、ローの能力でドクロドーム屋上下の屋敷内、宝物殿に移されていました。しかし、その居場所はまたしても
顔に張り紙を付けた猫の視界(原理は不明)で敵側にバレてしまいました。
灯りのない部屋で暗くてよく見えないものの、部屋の中には10人いるそうです。屋上でカイドウと戦った
錦えもんら侍達は9人ですので、誰かが侍達を助けようとしていると見られています。
錦えもんの横でごそごそしている人影があります。
普通に考えれば、日和かなと。
お玉と一緒に鬼ヶ島へ来ていたと予想されます。元より黙って待っているようには思えず、トキの娘らしい行動です。侍ではない女も子供も参戦するワノ国の未来をかけた討ち入り総力戦です。きっと二人とも気持ちは侍なんだ。