林原めぐみさんの著書「林原めぐみのぜんぶキャラから教わった 今を生き抜く力」(KADOKAWA、2月20日発売)。買っておいて読めずにいたのですが、時間ができたので一気読みしました。
本書は声優歴35周年を迎える林原めぐみさんが、これまでに演じた主なキャラクターやその作品について語っています。さらに、関連作品の原作者やアニメイターらがイラストと林原さんへのコメントを寄稿しています。林原さんが
レベッカを演じた「ワンピース」からは、
原作者の栄ちゃんが寄稿しており、これを目的に購入しましたが、本の内容も非常に面白かったです。
本のタイトルや帯だけ見ると、キャラクターについて語ったセラピー本のように見えますが、実際は半分ぐらいが制作・アフレコの裏話や当時の林原さん自身のエピソードについて語られていて面白いです。また、本筋ではないですが、どうして80年代90年代のアニメ作品に今の作品にはない熱量を感じるのかという答えが少し垣間見えます。
特に30代40代に刺さる本だと思いますが、好きなアニメ作品がいくつかあれば誰でも楽しめると思います。今はストリーミング配信サービスで昔の作品も観れますしね。
「魔神英雄伝ワタル(忍部ヒミコ)」
「らんま1/2(早乙女らんま)」
「新世紀エヴァンゲリオン(綾波レイ)」
「スレイヤーズ(リナ=インバース)」
「ポケットモンスター(ムサシ)」
「カウボーイビバップ(フェイ・ヴァレンタイン)」
「名探偵コナン(灰原哀)」
「シャーマンキング(恐山アンナ)」
・・・この中に引っかかる作品が一つもない同年代の人っているのでしょうか(笑)。
時代ごと、作品ごとに章立てされているので読みやすく、さらっと読めます。「ワンピース」以外だと私は、ワタル、らんま、エヴァ、ポケモン、コナン、あとデビュー当時(めぞん一刻、ラピュタ)の話が面白かったです。
アニメ作品ではないですが、NHK教育(現Eテレ)の1990年前半の子供番組「ともだちいっぱい」の声を田中真弓さんと林原めぐみさんがやっていたことをこの本で初めて知りました(40歳前後の人のドンピシャは真弓さんが声をやっていた番組「おーい!はに丸」ですね)。物心つくかつかない頃から真弓さんと林原さんの声が刷り込まれていたんだなと。
アニメ「ワンピース」については
レベッカが登場する以前から、チョッパー役の大谷育江さん(ポケモンとコナンでレギュラー共演)との親交から、栄ちゃんと会う機会があり、栄ちゃんのホームパーティー(たこ焼きパーティー)にも参加していたエピソードやアフレコテスト時の裏話が語られています。これだけでも十分楽しめますね。
尾田栄一郎
「今度ぜひ、ワンピースにも出てくださいよ〜。役作るか〜」
東映アニメプロデューサー
「林原さん、強すぎます」
林原「え? ダメなの? 強くしちゃダメ?」
東映アニメプロデューサー
「林原さん、このままだとメラメラの実、獲っちゃいそうです」
林原「私、フンドシのキャラクター初めてやったわ」
尾田栄一郎
「こっちもフンドシって初めて言われたわ」