・再び、死ぬ
前回、生きていることが判明した
オロチが早速、城内で
錦えもんら赤鞘の侍と遭遇しています。
赤鞘の侍はオロチがカイドウに斬られた後に討ち入りしているため、オロチが一度死んだと認識していないようです。一方、
福ロクジュはオロチに「奴ら あなたが
一度死んだ事知りません」と言っていることから、カイドウに斬られたオロチは影武者ではなくオロチ本人であり、確かに一度死んだ模様です。さらに、死亡トリックがバレていないので、同じ手口が使えるという風にも聞こえます。そうだとすると、オロチが生き返ったのはやはり、
ヘビヘビの実 幻獣種 モデル八岐大蛇(やまたのおろち)の特殊な能力によるところなのでしょう。
1009話
福ロクジュはオロチに逃げるよう促しましたが、あれだけ光月家の亡霊に怯えていたオロチは、手負いの赤鞘の侍を前に「恐るるに足らん」と実力を侮って一人獣型で戦いに挑み、
赤鞘の侍に瞬く間に首を全て斬られています。
注目したいのは、ここで獣型に変身した
オロチの首が6つしか描かれていないということです。
932話
一方、932話では、獣型の
オロチの首は元は8つあったことが確認できます。八岐大蛇には8つの首があると言われているので、8つの首が本来の姿だと思われます。
そして、
オロチが一度死んだ後には獣型の首が2つ減っているわけです。
前回も予想していたように、この場合、ワラワラの実の能力のように
首の数がライフの数を表しているとすれば非常に分かりやすく、オロチは余分に7つの命を持っていたことになり、今回もあっさりと死んだ事に合点がいきます。
しかし、
なぜ1つではなく2つの首が減っているのか、という疑問が同時に生じます。
仮説が正しければ、
鬼ヶ島でカイドウに斬られて死ぬ以前に、首が8つあることが確認できる933話以降に、オロチは一度死んでいることになります。その時までにオロチは能力の秘密を知らなかったとすれば、20年間、光月家の亡霊に怯えていたこと、今回、赤鞘の侍に強気に戦いを挑んだことに合点がいきます。また、福ロクジュもその能力の秘密を知り得たわけです。
では、オロチは最初にいつ死んでいたのか。
思い当たる描写はこれ↓ぐらいしかありませんw
933話
ナミの「
雷霆」直撃(933話)で心停止していたと!?w
仮に7つの命を余分に持っているとすると、ワンピースの世界においてオロチの命は最も軽いと言えます。もしそうなら、麦わらの一味の中でナミが唯一の1キルを獲っていることになるかもしれません。なんか複雑です(笑)。
ともかく、まだまだしつこく生きていそうな
オロチです。
オロチの首が転がっている広間には
雷ぞうが一人残り、
福ロクジュと忍者同士で戦うことになるようです。生き返ったオロチに雷ぞうが不覚を取ることがあったり?なかったり?
・プロメテウスの頼み
ドクロドーム屋上の戦いでは、本領を発揮した四皇二人に対して、
ルフィらは劣勢の様子です。四皇が二人揃っていると太刀打ちできないため、どちらか一人を戦場から引き離す作戦に出ます。ちなみに、
ローのオペオペの実の能力では、カイドウとビッグ・マムの覇気が強すぎて動かせないようです。
とか言っているうちに、
ビッグ・マムと
カイドウの大技が繰り出されました。
1009話
この構えは!・・・ドリーとブロギーの覇国かと思いきや、名前が少し違う「
覇海」という技でした。巨大な波動が直線的に飛び出る技の性質はやはり似ています。「覇国」がエルバフに伝わる最強の槍(129話)ということでしたが、技の威力はそれ以上に見えます。
874話
ビッグ・マムはこれまでにも「覇国」によく似た「
威国」という技を使っています(874話、988話)。「威国」は「覇国」または「覇海」の一人版と見られることから、「覇海」を放ったカイドウもまた「威国」を使えると思われ、どういうわけか、
二人ともエフバフの技を習得しているわけです。
ビッグ・マムは幼少期の一時、エルバフで暮らしたわけですけども、剣技を習っていた様子は回想では描かれていませんし、おそらく習っていません。その後、ビッグ・マムは全巨人族から忌み嫌われる存在になったために、少なくともエフバフとの直接的な交流はないはずです。また、カイドウとビッグ・マムが二人技の「覇海」を使っていたのは、二人が同じ海賊団にいた
ロックス海賊団時代(約40年前)のことでしょうから、二人が技を習得したのはエルバフの王子ロキがローラに求婚するよりずっと前のことです。
そこで、
ロックス海賊団に実はエルバフの戦士がいたということであれば、分かりやすい話です。ロックス海賊団にかつて所属していて、後に名を上げたという「銀斧(ぎんぶ)」と「王直(おうちょく)」は名前だけ出ていて詳細不明なのですが(957話)、銀斧が名前的にエルバフの戦士だったりするのかもしれません。
まともに食らえば全滅しかねなかった「覇海」は
ゾロが真っ先に食い止め、一人ダメージを負っています。
1010話
本話では
カイドウの人獣型の戦闘スタイルも存分に描かれています。獣型と同様に口からビームを出すは、自由に宙に浮くは、やりたい放題です(笑)。ともかく、
バトル描写が面白いというのが最近のワンピースの感想です。一方で、ゾロの「
鬼気九刀流 阿修羅 抜剣(ばっけい) 亡者の戯れ」(1010話)は今まで通りの典型的な描写だなと思うわけですが。
ルフィがカイドウとタイマンして、カイドウを引きつけている間、ゾロ、ロー、キラー、キッドの4人は共同して、ビッグ・マムの引き離しに掛かります。ゼウス、プロメテウス、ナポレオンをビッグ・マムから引き剥がし、キッドの磁気の力、反発(リペル)でビッグ・マムを宙に浮かせたかと思うと、ローがタクトでこれに岩をぶつけて、ビッグ・マムを鬼ヶ島の下に落とすことに成功します。鬼ヶ島は現在、カイドウの能力で浮上してワノ国本島に移動しているため、下は海です。
ゼウスとプロメテウスをビッグ・マムから引き剥がしているため、そのままではビッグ・マムが能力者にとって危険な海に落下するところでしたが、カイドウが作戦を阻止してギリギリのところで
プロメテウス(とナポレオン)が駆けつけ落下を逃れています。
プロメテウス:ハァ…ハァ…よかったママ〜!!
ビッグ・マム:マ〜〜マママ…ハハハかわいいね お前は プロメテウス〜
ビッグ・マム:ゼウスの奴ァ何やってんだ 役立たずめ!!
プロメテウス:
おれもそう思うよママ!! あいついつもドジでノロマで足手まといだし!!
プロメテウス:
頼みがあるんだママ〜〜
ビッグ・マム:ん?何だい
この後、ビッグ・マムを追った
キッドと
キラーが
雲模様の異変(ゴロゴロと鳴っている)に気づいています。読解的には、プロメテウスの頼みをビッグ・マムが叶えたことで起きた雲の異変だと考えられます。
では、プロメテウスの頼みとは何だったのか。
プロメテウスはビッグ・マムに同調して
雷雲のゼウスを蔑んだ上で、頼み事を切り出しており、その後、ゼウスが依然、キッドが作った金属の箱に閉じ込められている状況で、
雷雲が出てきたという時間軸になっています。
であれば、
(1)ビッグ・マムの魂(ソウル)を雷雲に新たに分け与えてゼウスの代わりになる新しい雷雲のホーミーズを作るとか、能力で可能なことかは分かりませんが、
(2)プロメテウスのソウルを雷雲に分ける、あるいは
(3)プロメテウスが雷雲と融合するといったことが考えられそうです。
(1)の場合はプロメテウスにはメリットは特に無いので、プロメテウスが目を輝かせながら頼むことではないような気がします。ですから、(2)あるいは(3)の方がそれらしく、さらに(2)の場合はビッグ・マムの戦闘スタイルとしては変化がなく、寧ろパワーダウンするでしょうから、
展開的には(3)の可能性が高いのではないかと思われます。そして、プロメテウスに居場所を奪われたゼウスがナミのもとに帰って来る・・・そんな展開が予想されます。
・覇王色
ワノ国編(カイドウとビッグ・マムの対決、ロジャーと白ひげの対決など)から描かれ始めた戦闘衝突時の
黒い稲妻のようなエフェクトの正体が
覇王色の覇気であることが明らかになりました。
966話
要するに、
覇王色の覇気は武装色の覇気のように纏うことができるわけです。
その発想は無かったというか、ルフィも含めて我々はレイリーの覇気の実演解説(597話)から、覇気とは性質と使い方の異なる3つの力があり、気配を感じる力を強化するのが見聞色の覇気、纏うことで肉体や武器を強化するのが武装色の覇気、
放射することで相手を威圧するのが覇王色の覇気だと勝手に認識していたわけですが、それは勘違いだったようです。
ルフィは今度の戦いで再びカイドウの金棒の攻撃を受けて、覇王色の覇気を纏うことができることに気がつきます。ヒョウ五郎との修行で、武装色の覇気の2段階目である”見えない鎧”、3段階目である”内部から破壊する力”を習得しているルフィは、これにさらに覇王色の覇気を纏わせて(あるいは、覇王色の覇気を武装色の覇気の代わりに使っている)攻撃し、ついにカイドウからダウンを奪います。
1010話
やってみたら一発でできちゃったというか、確かにレイリーは覇気について「それぞれ強化すればできる事の幅は広がる」(597話)と言っていましたので、武装色の覇気のコントロールをマスターした上で覇王色の覇気を同様にコントールすることは難しくはないようです。ただし、覇王色の覇気を纏ってみるという発想がなかっただけです。
見聞色(少し先の未来が見える)に関しても武装色(2段階目・3段階目)に関しても覇王色(纏える!)に関しても、もう少し示唆的なことを言ってくれていいのにとレイリーに対して思うわけですが、そこは戦いの中で成長するという醍醐味を損なうということで。。
ともかく、今回の成長で
ルフィはロジャーや白ひげ、四皇と同格のレベルについに達したことになり、これにて、化け物として描かれていたカイドウやビッグ・マムに真っ向勝負で勝てる理由付けが完了しました。今回、ルフィはギアなしの素で戦っていますが、それだけでカイドウを圧倒しています。覇王色が纏えるとなると、ギアシリーズとの組み合わせも当然楽しみになってきます。ルフィの成長で残すところはあと
ゴムゴムの実の能力の覚醒ぐらいでしょうか。
また、
ゾロの剣撃により、おでんから受けた傷と同等の深い傷を受けた
カイドウは「まさか お前も…”
覇王色”を……!!?」(1010話)と気になることを言っています。ゾロは「身に覚えがねェな」と言っており自覚はないようです。
おでんはロジャーと出会った頃、まだ武装色の覇気の2段階目(見えない鎧)以降を習得していなかった様子ですが(
966話)、白ひげとおでんのかち合いの描写(963話)から既に
刀に覇王色の覇気を纏うことは無自覚にやっていたと思われます。だからこそ、おでんはワノ国で唯一、カイドウに深い傷を負わせることができたわけです。
覇王色の覇気は おでん の資質によるところですが、おでんが覇王色の覇気を無自覚に纏うということに至ったのには、もしかすると愛刀の「
閻魔」が関わっていたのかもしれません。「閻魔」は持ち主の”流桜(覇気)”を勝手に吸い取る妖刀で、勝手に覇気を放出されてしまうので必要以上に斬ってしまうという非常に扱いが難しい刀です。ワノ国で唯一、おでんは「閻魔」を扱うことができたという話ですが、もしかすると
「閻魔」を扱うには通常の武装色の覇気ではなく覇王色の覇気の方が適しているのかもしれません。
つまり、「閻魔」は
剣士が覇王色の覇気を剣に纏うための養成ギプス的なものだと言えますね(笑)。実際に扱うには覇王色の覇気の資質を持っている必要があるわけですが。
ロジャー海賊団の2番手のレイリーが覇王色の覇気を扱えるように、ゾロもそろそろ覇王色に目覚める時のようです。世界一の剣豪を目指すなら、ゾロも覇王色の覇気を纏えるレベルに達する必要がありますからね。そうなると、
昔、シャンクスと張り合っていたとされるミホークは当然、覇王色の覇気を纏えるということでしょう。ゾロの場合は、さらに
「黒刀」の謎(
937話)と
隻眼の謎(
和月×尾田対談)があるので、伸び白はまだまだありそうですが。
1010話
ところで、カイドウの攻撃を防いだローのこの技は「武装」とあるので、
空気に武装色の覇気を纏っている(?)ということでしょうか。普通にシャンブルズで逃げればいいのにと思うわけですが、コロナ禍のご時世を反映した技なのかもしれません。
アクリル板要らずでw