・負け戦
カイドウと
ルフィの1対1の闘いとなったドクロドーム屋上の決戦。覇王色の覇気を纏う戦いを体得してカイドウと互角になったと思われたルフィでしたが、
前回、二度目の敗北を喫した模様で、意識を失ったまま宙を飛ぶ鬼ヶ島から落下していました。
今回のカイドウの発言から、覇王色の覇気を纏うことは出来ていても、
その操作がまだ未熟だったことが敗因のようです。覇王色の覇気を初めて纏っていきなり実戦投入ですから、そりゃそうですよね、と。
屋上の決戦の結果はカイドウから連絡を受けたメアリーズの
バオファンを通じて鬼ヶ島中に伝えられます。
決着が〜〜ついたよ!!
敵の最高賞金首〝麦わらのルフィ〟は〜〜〜!! 敗けたよ〜〜〜!!
カイドウ様に息の根を止められて〝麦わらのルフィ〟は暗い夜の海の底に沈んでいった!!
文脈的・描写的にカイドウがルフィに海に落ちたことを目撃したように見えますが、ルフィが海に落ちるところはカイドウの位置からは見えないはずです。また、海面に「ザブゥーーン!!」と水飛沫が上がったコマの挿し込みは、あたかもルフィが落下したかのように見えますが、
ルフィと一緒に岩も落下していたので、岩だけ落ちたというフェイクの可能性は十分あり得ます。
ルフィの溺死ENDは『ONE PIECE』ではあり得ないので、
前回の考察同様にやはり何らかの救済を考えるわけですが、今回の場面描写的に、飛行能力を持ったマルコが駆けつける、(コメントにあった)モモの助が龍に変身して駆けつけるといった展開はどうやらないようです。となると、ル
フィが意識を取り戻して自力でなんとかした、あるいは
鬼ヶ島はすでにワノ国本土上空にあるので、本当にルフィが海に落ちたとしても潮の流れのおかげで、また九里ヶ浜に無事漂着するといったことなどが考えられます。
・ドラッグ
ライブフロアでは、氷鬼になって死ねと部下たちに無情な宣告をした
クイーンに対して、敵味方問わず氷鬼から救った
チョッパーは大きな求心力を得て、ライブフロアにいたプレジャーズとウェイターズらが百獣海賊団から寝返ってチョッパーの味方についていました(
1007話)。
獣型のクイーンに対抗して怪物強化(モンスターポイント)で戦うチョッパーは優位に攻勢していますが、クイーンに対して有効打を与えていないことに焦りを感じている様子です。また、
ペロスペローがクイーンを援護して〝アメの矢の雨〟を放っており、ライブフロアの戦いは劣勢の様子です。
現在、ランブルボールを唯一必要とするチョッパーの変形点である怪物強化は、本来、
ランブルボールの制御時間である3分が限界ですが、この時、1007話で変身して以降、20分以上が経過している模様です。実は怪物強化の
制御時間は30分に延長されていました。
制限時間の延長はランブルボールの調合の改変によるもので、それはドレスローザ上陸前に人質だった
シーザーから教わった調合であることが今回明らかになっています。
怪物強化は、元はランブルボール乱用による暴走状態であり、制御可能になったと言えども使用後に2、3時間全く動けない状態になる(648話)という反動があるため、非常にリスクの高い技です。その制御時間を30分に延長した場合、使用後にどんなリスクが待っているのか・・・
シーザー「リスクは増えるが……ビビりゃしねェよなァ?」
リスクが裏返ってチョッパーの
ゾオン系能力が覚醒(544話)したりして?
「
異常なタフさと回復力」が持ち味のインペルダウンの獄卒獣たちのゾオン系能力の「覚醒」は囚人への人体実験によって人為的に成されたという印象を受けるのですが、これにシーザーら科学班が関わっていたとすると、ひょっとしてと思います。
そして、
クイーンのタフネスも「覚醒」によるものなのかもしれません。
・ジョイボーイと桃
ルフィを鬼ヶ島から落下させた後、
カイドウが
ルフィについて気になる発言をしています。
カイドウ「お前も〝ジョイボーイ〟には……なれなかったか………!!」
ジョイボーイとは、例のアレです。アレですよ(ぇ
ジョイボーイについてのこれまでの考察は
面倒臭いので繰り返しになるので、以前の考察記事(
968話考察、
972話考察)を参照してもらうとして、ここで気になるのは
古代文字を解読する手段を持っていないカイドウがジョイボーイを認知しているということです。
そもそもラフテルに到達するためにロード・ポーネグリフをどのようにして使うかまでカイドウやビッグ・マムが認知しているかは定かではありませんが、ロード・ポーネグリフが必要であることは少なくとも把握している様子です(
846話)。ポーネグリフに記されている「ジョイボーイ」にしても、これらの情報はポーネグリフからではなく誰かから仕入れたと考えられます。
光月おでんは赤鞘の侍達にワノ国開国の詳しい話を伝えていないため、スパイのカン十郎からの情報とは考えにくいです。ヤマトが手に入れた
光月おでんの航海日誌の存在をカイドウがもし知っていたとすると話は早いですが、そうではないとすると、ロジャー海賊団の船員から伝え聞いたか、あるいはかつてカイドウとビッグ・マムが所属した
ロックス海賊団にまで遡る可能性はあります。
ロックス海賊団は謎が多いですが、船長ロックス(ROCKS)の本名は
ロックス・D・ジーベックであり、彼もまたDの名を持つ海賊でした(
957話)。そして、ロックスの野望は「世界の王」だと言います。
カイドウがルフィに対して「お前
も〝ジョイボーイ〟には……なれなかったか………!!」と言うのは、
ロジャーと、ロジャーが〝ジョイボーイ〟になると期待した息子
エース(
968話)が含まれていると考えられますが、これにロックスも含まれているのかもしれません。
また、このカイドウの発言から自身が〝ジョイボーイ〟を目指しているような様子は見られず、〝ジョイボーイ〟になれる条件として、やはり
Dの一族であることが少なくとも必要なのだと考えられます。そして
〝ジョイボーイ〟になることと、カイドウやビッグ・マムが目指しているラフテルに到達して海賊王になることは別のことだと考えられます。
ともかく、カイドウは〝ジョイボーイ〟に関わる事柄には興味はないわけです。だから、重要人物である光月おでんは処刑してしまうし、モモの助も殺そうとしています。
一方、
前回、ヤマトから
光月おでんの航海日誌を預かった
モモの助は、そこに書かれている内容から自身は「死んではならんようだ…」と察します。
おでんは錦えもん達にワノ国開国の夢を託した際、事情を詳しく説明していませんが、
ワノ国が鎖国したのは「光月家」だったこと、それは
”巨大な力”からワノ国を守るためだったこと、一方で
ワノ国はある人物を待っており、その人物が現れた時に迎え入れ協力できる国でなければならないことを伝えています(
972話)。
ワノ国に帰る時に おでん は「
いつか〝ジョイボーイ〟が現れる日までに”開国”せねば」(
968話)と発言しており、ここで言うある人物とは「ジョイボーイ」で間違いありません。しかし、
ジョイボーイが現れた時、ワノ国の光月家は何を協力するのかが不明でした。
ルフィ=ジョイボーイだったとして、古代文字を読めるロビンは既に仲間におり、光月家では古代文字の読み書きは おでん で途絶えてしまっています。その上、おでんは古代文字の読み書きが自分の代で途絶えることを危惧している様子はありませんでした。つまり、
ワノ国がジョイボーイを迎え入れて協力する上で古代文字の読み書きは必要ではないということです(
972話考察)。
〝ジョイボーイ〟になれなかったロジャーと光月おでんの関係性から、
〝ジョイボーイ〟に協力する光月家の重要人物はモモの助だと推察されていたわけですが、どうやら、その詳細が おでんの航海日誌にバッチリ書かれていたようです。
光月家の跡取りは古代兵器ウラヌスだったのだ・・・
と書かれていたかはまだ分かりませんが、象主(ズニーシャ)の声が聞こえたモモの助に対して、錦えもんは
おでん と体質が似ていると言っていました(817話)。そして、今回、モモの助がキーパーソンになることが明らかになったタイミングで、ズニーシャの時(821話)と同じようにモモの助は突然、
誰かの声を聞いています。
821話
ルフィの声を聞いたのかなとも一瞬思いましたが、そうであればモモの助が「誰でござる!!?」とは言わないですよね。
ズニーシャがワノ国近海まで来ていて、モモの助の命令でズニーシャが海に沈んだルフィを助けてくれたら、全て解決です(笑)。次点で〝ジョイボーイ〟に関わりがあると考えられる
アイランドクジラ(
968話)の声と予想しておきましょう。