・ユア・ストーリー
巻頭カラーイラストはナミとウソップがテレビゲームで遊んでおり、画面にはゲームキャラクターになった麦わらの一味が描かれています。「This is your STORY」という文句は「ドラゴンクエスト」のCGアニメ映画(2019年)や「ファイナルファンタジーX」の曲名を彷彿させるもので、麦わらの一味が扮するゲームキャラクターには元ネタがあるように見えます。
ジンベエ:
マリオ
サンジ:?(武器はスプラトゥーンっぽい?)
フランキー:
ドンキーコング
ルフィ:
ケン(「ストリートファイター」シリーズ)
ブルック:?
ロビン:
モリガン(「ヴァンパイアハンター」シリーズ)
ゾロ:
リンク(「ゼルダの伝説」シリーズ)
チョッパー:?(頭はドラクエのスライム?)
ルフィは赤い道着で金髪、さらに燃えている、昇竜拳っぽいポーズということで「ストリートファイター」シリーズの
ケンがモチーフだと思われるのですが、ケンの頭は燃えていません。燃えているような頭を見ると、どうしても「
太陽の神ニカ」(
1018話)を連想してしまうのですが・・・これは意図のある刷り込みなのか、読者を混乱させるブラフなのか、今は分かりません。
1018話
・ワノ国を狙う政府
鬼ヶ島の決戦を傍観していた
CP0に外海から連絡が入ります。電伝虫の相手は同僚の
ロブ・ルッチで、政府からの言伝は鬼ヶ島の決戦で万に一つ、カイドウが敗北した場合、世界政府非加盟国のワノ国を世界政府が直接支配するとのこと。
既にルッチが率いる軍艦はワノ国近海に近づいており、万が一のために待機するようです。ルフィ達が鬼ヶ島の決戦に勝利した後、今度はCP0を相手に戦わなければいけない展開になるようです。
政府からの指令はもう一つあり、「
ニコ・ロビンを連行しろ」というもの。古代文字を読めるロビンは政府にとってはじめから危険分子であり、指名手配されているわけですが、今回、ロビンがカイドウの手に渡る可能性が高いため、危険視されているようです。
また、鬼ヶ島の戦局は以下のように推移しています。
百獣海賊団3万 VS 侍5400
↓
百獣海賊団2万7000 VS 侍5000(〜1003話)
↓
百獣海賊団2万4000 VS 侍3000(〜1016話)
↓
百獣海賊団2万 VS 侍7000(1007話)
※ライブフロアのウェイターズとプレジャーズがクイーンに反発して寝返り
↓
百獣海賊団1万6000 VS 侍9000(1018話)
※お玉の号令により真打ちを含むギフターズ約300名とその部下約1000名が寝返り
↓
百獣海賊団1万2000 VS 侍8000(1028話)
・ヤマトの獣型
前回、
カイドウの能力が弱まり、”焔雲”によるコントロールが不安定になっていることが明らかになりました。花の都上空に到達しかけている鬼ヶ島が落下などすれば都に多大な被害が出てしまいます。被害を最小限にするため、鬼ヶ島に格納されている兵器と火薬をなんとか始末すると言って、
ヤマトは
モモの助と別れ、再び鬼ヶ島に戻ります。
今回、鬼ヶ島を駆けるヤマトの獣型(
イヌイヌの実 幻獣種モデル”大口真神(オオクチノマカミ)”)がお披露目になっています。
巻頭カラーのゲーム繋がりでなんとなく、名作ゲーム「大神」のアマテラスを連想します。
・サンジの異変
2度目のレイドスーツを着たあたりから体の様子がおかしいと異変を訴えていた
サンジですが(1023話)、今回、
その異変が露わになりました。
クイーン「ブラキオサウルスとはこういう恐竜だ!!」
※フランキーVSササキ戦の天丼ネタ(
1019話)
ゾオン系能力の常識というか、生物の概念を破る
クイーンの無茶苦茶な変形点(
ブラキオ蛇ウルス)の攻撃を受けて、サンジの体はバキバキに折れてしまい、明らかに脚が骨折していますが、歩くことができています。さらに、
サンジは折れた脚にパンチして形を整えているではないですか。極め付けは、クイーンによりサンジの頭に刃物が叩きつけられますが、サンジは無傷で、逆に刃物が折れてしまいました。
どうやら、血統因子の操作により生まれたヴィンスモーク家の兄弟達が持っている「
外骨格」(
840話)が、サンジにも発現したようです。しかし、サンジは血統因子の操作に失敗して生まれた
普通の人間ということが分かっており(
840話)、今になって突然「外骨格」が発現するというのはおかしな話です。
832話
サンジは「二度目のレイドスーツを着たあたり」から異変を感じたと言っているので、原因としては
「レイドスーツ」に何らかの仕掛けが施されていたことが考えられます。血統因子の操作が現代の科学で言うところの、ゲノム編集であれば、ヴィンスモーク家の兄弟達のように胚を操作する他に、成体に対しても部分的にゲノム編集を行うことは可能ではあります。
サンジが生まれた頃にはジェルマにそのような技術はまだなく、その後の研究で可能になったと考えられます(もしあれば、生まれたサンジに対してゲノム編集を行っているはず)。つまり、
レイドスーツを着た際に、皮膚にゲノム編集を行って「外骨格」を発現させたのではないかと思われます。もちろん、それは現代の科学を凌駕している技術でして、ジェルマの科学力をもってすれば、シーザーが実現できなかった兵士の巨大化も可能だったかもしれません。
追記)正確には、サンジは血統因子の操作に失敗して生まれた普通の人間ではなく、血統因子の操作に成功したはずなのに、血統因子を操作した結果がなぜか発現しなかった普通の人間です(840話)。母親のソラが血統因子に影響を及ぼす程の「劇薬」を飲んだことで、奇跡的にサンジには改造の影響が一切出なかったわけですが(852話)、これは胚移植(妊娠)後のことですから、血統因子の操作は既に完了していたと思われます。劇薬が血統因子の操作結果を乱したのか、そうでないかは定かではありません。飲んだソラが結果的にその影響で死ぬほどの劇薬なので、普通に考えれば前者ですが、後者であれば、血統因子の操作(ゲノム編集)には成功しているのに、劇薬の影響でどういうわけか、サンジに能力の発現が見られないということになります。これは現代科学ではおそらくエピジェネティクスという分野の話になりますが、それについては割愛しまして・・・この原因をジェルマが後に明らかにしたとすれば、上記と同様の考察になります。つまり、能力の発現を妨げていた原因を解消する仕掛けをレイドスーツに施していたということになるでしょう。(追記終)
本来、サンジが着るはずのレイドスーツにそのような仕掛けをしていた
ジャッジの思惑は定かではありません。サンジが戻ってきた場合、サンジを改造してジェルマ66に取り入れるといった未練のような気持ちがあったのか・・・。
一方、サンジは
普通の人間であることをヴィンスモーク家と決別するアイデンティティーと捉えていた節があったため、自身の体がヴィンスモーク家の兄弟達のようになってしまったことにひどく動揺しています。まぁ、いきなりそんな体になれば、動揺して普通ですが(笑)。それ以上に、サンジは体だけでなく心までがヴィンスモーク家の兄弟達のようにおかしくなってしまうのではないかと恐怖しているのかもしれません。