・サンジの異変
2度目のレイドスーツを着たあたりから体の様子がおかしいと異変を訴えていた
サンジですが(1023話)、
前回、
その異変が露わになり、血統因子の操作により生まれたヴィンスモーク家の兄弟達が持っている「
外骨格」(
840話)が、サンジにも発現したようです。
20年以上前に存在した無法な研究チーム「MADS」(
1017話)で
ヴィンスモーク・ジャッジと同僚だった
クイーンは、ジャッジが興味を持っていた研究を思い出し、武装色の覇気ではないサンジのそれが「外骨格」によるものだとすぐに分かったようです。
当時すでに、ジャッジは人間に「
外骨格」「
回復力」「
腕力」「
氷の心」を備えさせることを目指していたようで、MADS解散後、血統因子の研究を続けて、自身の子供にこれらを備えさせることに成功したわけです。
ただし、レイジュに「氷の心」はなく、サンジについては血統因子の操作に成功したはずなのに、母親のソラが血統因子に影響を及ぼす程の「劇薬」を飲んだことで、4兄弟のうち
奇跡的にサンジには血統因子操作の結果が発現しなかったということでした(840話、
852話)。
しかし、どういうわけか今になって「外骨格」の発現が露わになっています。
本話ではサンジは何が原因でこうなったのかとパニックになっていますが、2度目のレイドスーツを着たあたりから体の様子がおかしいと異変を訴えていたので、おそらく
レイドスーツに正常な発現を取り戻す仕掛けが施されていたと考えられます。
問題はサンジに「
氷の心」までも発現してしまうのかという点ですが、メタ的に考えると答えはノーでしょう。一時的に感情を失うという展開もあり得なくないですが、そうするとストーリーが余計に長くなりそうなので、あくまでも今回はサンジのパワーアップ展開だと思われます。
前回の考察では、サンジが着るはずのレイドスーツにそのような仕掛けをしていたジャッジの思惑は定かではないとしましたが、
「氷の心」だけは発現しないような仕掛けであるとすれば、感情を無くす改造に猛反対していたソラ(
852話)への配慮と考えられ、ジャッジはその件についてやはり後悔していたと見受けられます。
・ホーキンスの想定外
キラーと
ホーキンスの戦いは、ホーキンスが藁人形(ストローマン)の「身代わり」に
キッドの命を宿していることを仄めかしたために(
1022話)、キラーはホーキンスに一切手出しができなくなっていました。
無抵抗のキラーに対して、ホーキンスは自ら頭を柱に打ちつけ自傷行為でキッドにダメージを与え出す始末です(同時期にキッドは頭部にダメージを受けている)。これはつまり、
能力者による自傷でも藁人形(ストローマン)の「身代わり」の能力が発動するということですから、攻撃手段としても強力な能力だったわけです。
自傷を始めたホーキンスに対して、キラーはホーキンスの能力から仮説を立てて一か八かの攻撃に転じ、瞬く間に
ホーキンスの左腕を斬り落とすのでした。
ストローマンの「身代わり」が発動すれば、本来はホーキンスの腕が斬られることはありません。
ホーキンスの左腕が斬り落とされたことは、
1)「身代わり」になるストローマンのストックが切れたこと
2)残っているキッドのストローマンが左腕のダメージを身代わりすることができなかったこと
を示しており、キッドのストローマンが最後のストックであることが自明となります。
そして、キッドのストローマンが左腕のダメージを身代わりすることができなかったのは「
キッドに左腕はない」からでした。おもしろ〜。
斬り落としたホーキンスの左腕からキラーはキッドのストローマンを抜き取ったため、ホーキンスの身を守るライフは潰え、戦いに決着がつくのでした。ホーキンスの占いって結局・・・・。占いは当てになりません、と。